「いじめられていること、先生には絶対言わないで!」というわが子。学校に相談するべき?それとも子どもの気持ちを尊重するべき?
「うちの子、いじめられているのかもしれない……」と感じたら、あなたはどう行動しますか? 先生や学校に相談したことが相手に知られてしまうと、いじめがさらにエスカレートしてしまうのではないかと不安になってしまうこともあるでしょう。ママがそう感じるのであれば、お子さんも不安でいっぱいかもしれません。子どものいじめ問題に直面してしまったあるママから、こんなお悩みが届きました。
『小2の息子が同級生に、「水溜りに入らないと池に突き落とす」と言われ、びしょ濡れで泥だらけの靴をはいて帰ってきました。寒いなか自分でその靴を洗おうとしている姿がいたたまれなく、本当にショックでした。「絶対に先生には言わないで! 言ったらまたいじめるって言われた」と話す息子に、私は「言っても言わなくても、またいじめられるかもしれないから、先生に話そう?」と言いました。すると息子は「ママに言わなきゃ良かった」と……。もしこれで先生に言ったら、次に何か合ったとき、今度は何も話してくれなくなってしまうのではないかと思い悩んでいます。先生に話すことが正しいのかどうかが、わからなくなってしまいました。どうしたらよいのでしょう……。自分ひとりで判断できずに情けないです』
同級生に水溜まりに入ることを強要され、びしょ濡れの靴で帰ってきた息子さん。子どもの悲しい姿を目撃し、なんとかしてやりたいと考えるものの、お子さんからの信頼を失うかもしれない事態に。どうすればいいものかと心を痛め、悩んでいる様子がうかがえます。
「先生に言うべきだよ!」というママたちの声
ママスタコミュニティに集まった頼れるママたちが、不安でいっぱいの投稿者さんに力強い言葉をぶつけてくれました。
『迷わず学校に伝えるよ。中学生や高校生なら多少は自分の身を守れるだろうなとは思うから様子を見るけれど、小2なら問答無用で学校に言う。親なり教師なり、大人の介入が必要な年齢だと思う』
『先生に伝える。まだ小2だよ? 自分で解決できるレベルの問題じゃない』
「先生に言わないで」というお子さんの気持ちを理解しながらも、「先生に言うべき」というコメントが続々と届きました。しかし先生に話すことでいじめがエスカレートするのではないかという心配と、お子さんの信頼を失うかもしれないというママの不安も気になります。それを踏まえたうえで、こんな意見も届きました。
ママの不安を含めて相談する
『子どもが先生には黙っていてほしいと言っていたことを伝えて、今後注意して様子をみてほしいと相談する』
『子どもが「先生に言わないで」と心配していることも含めて、すべての経緯を話すよ』
『先生に言われて大事にしたくないんだよね。わかる。でもそのままではエスカレートするかもしれないし、担任と学年主任に相談した方がいい。もちろん「言わないで」って言われたということを強く主張して』
いじめられた事実だけを伝えるのではなく、本人は「言わないで」と言っていたということを含めて相談した方がいいというママたち。実際に起こったことを伝えつつ、息子さんがなぜ「言わないで」と言っているのかということも、先生に理解してもらう必要があるようですね。
先生に相談すること以外でママにできることは?
学校以外にも相談してみる
『家庭支援センターか児童相談所に行きなよ。いじめ問題は学校、虐待は児童相談所なんてカテゴリーは誰も決めていないよ。子どもを守るためにある施設だから、子どもが受けているいじめ問題をまず相談。先生に言うなって相手の子に言われたのなら、学校に言わなくたっていいよ。地域の窓口に相談してみてもいいのでは?』
「先生に言わないで」と言われても、何もしないではいられませんよね。お住いの地域の自治体に、いじめ問題について相談できる場所がないかを確認し、あれば相談員の方に現状を相談してみるのはいかがでしょうか。
下校時にパトロールをする
『たまに不意打ちで、途中まで迎えに行くようにしている』
『子どもたちの下校途中、「神出鬼没のママ」をしています。どこでいつ出会うかわからないママとして偶然を装い、たびたび下校途中の娘たちと会って帰ります』
いじめは先生の目の届きにくい”下校中”にも行われることがあります。下校時に迎えに行ってみる、偶然を装って話しかけてみるなど、いつ現れるかわからないママは、きっといじめっ子にとって目障りな存在となるはずです。“神出鬼没のママ”は、もしかするといじめの抑止力につながるのかもしれませんね。
いじめには屈しないという気持ちを育てる話し合いを
お子さんがいじめられているかもしれないと思うと、ママたちはきっと必死に解決策を探すことでしょう。しかし一番大事にしたいのは、今、目の前にいるお子さんの心のケアではないでしょうか。傷つき、悲しみで心が埋め尽くされているお子さんの心に寄り添ってあげてください。
『「ママはあなたのことが大好きで大事だから。大事なあなたがツライ目にあっていて、黙っているわけにはいかない。ママが絶対にあなたを守る。二度とさせない。話してくれてありがとう」と伝える』
『「どんなことがあっても、絶対にあなたをパパとママがあなたを守る」って言ってあげて』
まずはお子さんと気持ちを近づけることが大事だと考えているママたち。気持ちを近づけてから今後どうするべきなのかを話し合えば、お子さんもママのことを信用してくれるのではないでしょうか。ママたちからの言葉は、お子さんにとってきっと大きな力になるはずです。
「先生には言わないで!」と話す息子さんは、「言ったらまたいじめるよ」という相手の言葉を恐れているのでしょう。もしかしたら、もっと別な気持ちも隠れているのかもしれません。親に心配をかけたくない、いじめられていると思いたくない。1人で解決できるはず……など、お子さんがどんな気持ちでその言葉を口にしたのか真意はわかりません。ですがどういった理由があっても、「いじめは絶対にダメなこと」です。いじめの解決に気持ちを向けることももちろん大事ですが、いじめには負けないという強い気持ちを育ててあげることもときには必要なのかもしれません。
文・荻野実紀子 編集・櫻宮ヨウ イラスト・Ponko
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