意外と忘れがちなのはチケット類!?増税前に買っておくと節約になるものは
2019年10月1日から消費税が8%から10%になります。消費税増税を前に、さまざまな広告で消費を促すような売り文句を目にする機会もあるでしょう。でも今回の税率変更ではすでにご存じのとおり、消費税8%のままのものもあるため、やみくもに物を買っても得をするとは限りませんね。残り少ない日数で「購入しておくといいものは何か」と、よく話題になりますが、中でも忘れがちなものがあるようです。生活削減コンサルタントの生方正さんに伺いました。
増税前に買いそろえておきたい、忘れがちなアレ
10月1日から消費税が8%から10%に増税されますが、事前に何を買っておくと節約になるかはよく話題になりますね。すでに購入された方もいるかもしれませんが、パソコンやタブレット、家具や家電などの単価が高いものは買っておいて損はないでしょう。そのほかには化粧品にコンタクトレンズなど、まとまると結構な金額になるものや、アルコール類や洗剤など劣化しづらい日用品を買っておくのももちろんお得です。ただ日用品などは置いておくのに、けっこうなスペースを取るので保管するスペースに余裕がある場合に買っておくといいでしょう。
意外と忘れがちなのがチケット類です。電車の定期券や回数券、美術館やアミューズメントパークなどの入場券などは意外に値が張ります。有効期限内に行く予定があるなら、増税前に買うとお得です。少し先の旅行の予定でも、出かけることが確実であるならば手配しておくといいですね。もちろん、期限内に使い切らないとただの無駄遣いになってしまうのでご注意ください。
増税後に買った方がお得なものは?
増税に備えてあれこれ買い揃えたくなるところですが、実は増税後に買った方が得するものもあります。今回の消費税では、飲食料品に関しては軽減税率が適応されるため増税後も8%のままです。消費税8%で変わらないならいつ買っても同じだと思うかもしれませんが、増税対策の一環として、キャッシュレス決済時のポイント還元事業が導入されます。キャッシュレス決済を使って中小店舗で買い物した際にはポイント還元率を5%に、コンビニエンスストアや外食などの大型小売・飲食店で買い物をした場合には還元率を2%にする予定です。2020年6月までの9カ月間ですが、この間にキャッシュレス決済をした場合は増税後に買った方が得するものもあります。
たとえば、軽減税率が適用されて消費税率8%のままの飲食料品を中小店舗でキャッシュレス決済を使って購入すれば、還元される5%分のポイント分、増税後に購入した方が得です。中小店舗でキャッシュレス決済を使って購入した場合なので、クレジットカードや電子マネー、デビットカード、スマートフォンを使ったQRコードなど、キャッシュレス決済ができるように準備をしておくといいでしょう。
消費税増税で現金の価値が下がる!?
消費税が2%上がることは、支払いをするときに「2%多く払う」というだけではないことをご存じでしょうか。例えば増税前1万円で100円のボールペンを100本買うことができましたが、消費税が2%上がったら1万円で購入できるボールペンは98本に減ります。つまり、現金で買える量が2%減ったことになります。増税とは所有している「現金や預金の価値が2%目減りした」のと同じことになるのです。普段からしっかり貯金して将来に備えているママたちも多いでしょう。しかし知らないうちに自分の資産で買えるモノが減っているわけですから、よく考えると恐ろしいですね。
増税前の対策も大切ですが、一番大切なのはお金の知識を身につけておくこと。これから先もお金に困ることなく生きていくには、貯金するだけでなく、お金を増やすといった知識も身につけていくことがおすすめです。家族でよく利用する企業のお得な株主優待やリスクの少ない投資についてなど、少しずつ学んでみてはいかがでしょうか。
取材、文・山内ウェンディ 編集・しのむ