ランドセルラックが原因で、リビングが雑然としたイメージに……すっきり見せる方法は?
小学生のお子さんをお持ちのママは、ランドセルを置いたり教科書などの学用品をしまったりする「ランドセルラック」を家に置いていますか? ママが宿題を見てあげる必要がある、他に置くスペースがないなどの都合で、リビングの目立つ場所に置いているというケースもあるようです。しかし学用品や雑貨でいっぱいの雑然とした棚が目につくと、部屋がゴチャついたイメージになるというお悩みも……。お客さまを招き入れることもあるリビングで、ランドセルラックをすっきりときれいに見せるにはどうしたらいいのでしょうか? 整理収納アドバイザーの江間みはる先生に解決方法を伺いました。
リビングに置くランドセルラックには「目隠し」を
――教科書や文房具を入れたランドセルラックが、家族の集まるリビングに置いてあります。すっきり見せる方法はあるでしょうか?
ランドセルラックにはさまざまな形のものが売られていますが、リビングに置く場合は扉がついていて、収納したモノを「目隠し」できるタイプをおすすめします。
扉がないオープンタイプのランドセルラックをお持ちの場合は、ママが「目隠し」を作ってあげるといいでしょう。例えばラックのオープン棚に、100円均一アイテムのカゴなどを入れると良いと思います。表に見えるのはカゴだけになりますので、ゴチャついた印象はなくなります。色や形がまちまちなモノをすっぽり隠すだけで印象が良くなりますよ。
「目隠し」の色や素材を統一するのもポイントです。「全て白いプラスチックのケースにする」とか、「天然素材のカゴで揃える」などすると統一感が出てすっきり見えます。中に何が入っているか分かりやすいよう、外側にラベルを貼るのをお忘れなく。
共有スペースと個人スぺ―スの区別をはっきりさせる
――子どもが持ち帰った工作やお気に入りの小物などがどんどん増えていき、ランドセルラックにおさまりきらずリビングへあふれ出てしまいます。散らかされることを避けるには?
モノを片づけるためには、モノが「帰る場所」が必要です。その場所とは家族それぞれの個人スペースです。共有スペースと個人スペースの区別が曖昧なご家庭ほど、リビングに家族が持ち寄った個人のモノが置かれています。お子さんが自分の個人スペースにモノをしまえるように、ランドセルラックのどこに何を入れるか分かりやすくしてあげましょう。
場所が決まっていれば1歳の子でも片づけることができます。園や学校では、子どもが自分用の棚や引き出しに自分でモノを片づけているでしょう。外で整理できているということは、家でもできるはずです。
また生活していると少しずつモノは増えていきます。収納場所がモノでいっぱいになり、出し入れしにくくならないよう、ときどき「整理」をしましょう。整理とは必要なモノと不必要なモノに分けること。必要かどうかはその時によって変化しますので、「いま必要かどうか?」で判断します。スペースが決まっている以上、入れるモノの数量は調整しなければなりません。「工作がこのカゴに入りきらなくなった場合は整理する」などと、お子さんと相談しながらルールを決めてみてはいかがでしょうか。
自分で片づけられるよう子どもの自立を促すことも大事
――ランドセルラックの中身の整理をしたいのですが、ママが勝手に片づけても良いでしょうか?
家族のモノを動かすときは、勝手に動かしてはいけません。ママが片づけることが習慣になってしまうと、子どもは「アレはどこに行ったの?」と必ずママに聞くようになってしまうでしょう。子どもが「自分で片づけなくてもママが片づけてくれるからいいや」と思うと、いつまでたっても片づけができない子どもになってしまいます。
特にリビングは家族が持ち込んだモノが集まりやすい場所です。自分のモノは自分で個人スペースに戻すことをルールにしましょう。ランドセルラックからモノがはみ出ていて、共有スペースにある場合は「これは誰のですか?」と必ず持ち主本人に確認してから動かすようにしましょう。
子どもの自立のためには、本人に管理を任せて親は口出しをせず、ときにはあえて手伝わずに見守ることも大事です。子ども本人がモノを失くすなどして「片付けないと大変なことになる」と実感すれば、決まった場所に片づけるようになります。自分で片づけさせることによって子どもの自立を促すことができるでしょう。
取材、文・井伊テレ子 編集・山内ウェンディ