<毒親育ち>「オシャレは悪!」「娘はもう関係ない」不潔なままの子どもに、育児放棄する母親とは?
「毒親」は、子どもの心や人生に悪影響を与えるもの。親の言動が子どもの心に毒として作用して、それは何年も膿として残る場合もあるようです。
エピソード1:<育児放棄の元妻>バツイチ彼と再婚。妊娠中に娘を引き取らされて…
カナコ(仮名)さんは2年前にコウヘイ(仮名)さんと結婚し、今はお腹に赤ちゃんがいます。旦那さんはバツイチで、前の奥さんとの間に娘、メイ(仮名)ちゃんがいます。ある日突然、元奥さんから「娘を育てられない」と言われ……。

最初は血のつながらない子を引き取ることに反対だったカナコさん。でも彼氏のできた元奥さんは育児放棄気味で、メイちゃんを引き取らざるを得ません。始まった生活は、想像以上に厳しいものでした。メイちゃんはカナコさんを完全に拒絶し、目も合わせてくれません。「ママじゃない」と泣き叫ぶ彼女を前に、カナコさんは何もできず……。

そんなある日、小学校入学を前にランドセルを買うことに。メイちゃんが「ママの意見も聞きたい」と言うので、カナコさんはメイちゃんとともに元奥さんの家を訪ねました。しかし、彼女は冷たく言い放ちます。「あたし、関係ないから」。メイちゃんの落ち込みようは、カナコさんも見ていられないほどでした。この出来事でカナコさんのなかに芽生えたのは、“母”というより“人生の伴走者”としての決意だったのです。
4年後、ランドセルを背負って学校に通うメイちゃんが、友達との何気ない会話で気づいたこととは……。
<大好きなママは育児放棄>彼はバツイチ。元妻「娘を育てられない」【第1話まんが:私の気持ち】
エピソード2:<毒親?オシャレはNG>久しぶりに姪っ子に会ったら、なんだか小汚くて…
キョウコ(仮名)さんは、夫と中学生、高校生とふたりの子どもとの4人暮らしです。実家への帰省で偶然にも、兄一家と再会することになりました。

姪のヒカリちゃんは、以前は笑顔がかわいくて、明るく元気な女の子でした。けれど、数年ぶりに会った彼女の姿は……。

髪はボサボサ、服は汚れ、爪も伸び放題。まるで別人のように元気がなく、視線も合いません。いわゆる「不潔」な見た目になっていたのです。学校でも友だちに避けられているとのことで、キョウコさんは兄の妻・シオリ(仮名)さんに「もう少し身だしなみを整えてあげた方がいい」と伝えました。しかし返ってきた言葉は、「それは関係ない」。
シオリさんの“外見に気を使う=悪いこと”という価値観のもとで、ヒカリちゃんは自分を表現する自由さえ奪われていたのです。「オシャレと身だしなみは、別もの」。シオリさんはそれに気づいてくれるでしょうか……?
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エピソード3:<毒親の連鎖!?>「オレは毒親育ちだ!」酔うとグチがとまらない夫
ミサキ(仮名)さんは、夫のタカヤ(仮名)さんと5歳の息子、ユウセイ(仮名)君との3人暮らしです。タカヤさんは幼少期に厳しい家庭で育ち、両親に対して深い恨みを抱いていました。お酒が入ると、過去の話を延々と繰り返すほど。

「オレは毒親に育てられた」「親のせいで今も苦しい」。タカヤさんはそんな言葉を息子の前でも口にするようになっていたのです。聞くたびに胸が重くなるミサキさん。ミサキさんは義妹のマユさんに相談し、夫の心に刻まれた傷がどれほど深いかを知りました。けれどグチを放っておくことはできません。ユウセイくんにグチを聞かせ続けたら「毒親の連鎖」にもなりかねませんから。

ミサキさんはある晩、夫のグチを録音しました。それを聞き返しながら、自分の気持ちを正直に伝えるために。「あなたが苦しんできた過去は理解している。でも子どもに同じ思いをさせたくない」夫を責めるのではなく、共に過去と向き合った結果は……?
<毒親の連鎖!?>「オレは毒親育ちだ!」酔うとグチがとまらない夫。正直ウンザリ…【第1話まんが】
「毒親」からの卒業
親も子も、完璧ではありません。愛し方を間違えることも、誰かを傷つけてしまうこともあります。でも「毒親」となれば話は別。真の毒親に育てられたら、その辛い思い出はなかなか消えないこともあるのではないでしょうか。血のつながりがあってもなくても、親子の絆は日々の“選択”の積み重ねでできていく。今日もどこかで、誰かがその一歩を踏み出しています。
文・岡さきの 編集・編集部
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