今、親子で見てほしい映画「ジャングル・ブック」吹替キャストインタビュー
この夏、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のディズニーから、“生きる力”があふれ出す奇跡のエンターテイメント巨編「ジャングル・ブック」が誕生! ジャングルの動物に育てられた人間の少年モーグリと、彼を取り巻く黒ヒョウのバギーラ、クマのバルー、母オオカミのラクシャやトラのシア・カーンといった動物たちの愛や憎しみ、喜びや悲しみを謳いあげる感動作です。実写もアニメーションも超えた最先端の映像テクノロジーによって、現実以上にリアルでありながら、現実世界には決して存在しえない“人間味”にあふれる動物たちや、息をのむほど美しいジャングルを描いています。
主人公・モーグリを取り巻くジャングルの動物たちに生命を吹き込むのは、日本を代表する超一流の俳優たち。
ママスタでは、日本語吹き替え版キャストの松本幸四郎さん(バギーラ役)、西田敏行さん(バルー役)、宮沢りえさん(ラクシャ役)、伊勢谷友介さん(シア・カーン役)の四名に突撃インタビュー!
世代を越えて愛される「ジャングル・ブック」の、親子での楽しみ方を教えてもらいました。これを読めば、お子さんの手を引いて映画館へ足を運びたくなること間違いなしです。
世代を越えて愛される「ジャングル・ブック」
「ジャングル・ブック」といえば、50年前に公開されたディズニーのアニメーション映画が有名ですが、吹き替えキャストのみなさんも、若い頃や幼少期に馴染みがあった作品だそう。それが50年経ってこのように実写化されるというのは、「ジャングル・ブック」が世代を越えて愛される作品であるということにほかなりません。当時のアニメーション映画との出会いについてうかがいました
幸四郎さん:原作を読んでいたのですが、「ジャングル・ブック」の映画は渋谷の映画館で観ましたね。
宮沢さん:私は映画が公開されたときはさすがに見ていないんですけど……。「ジャングル・ブック」との出会いは絵本でしたね。小学校の図書室に置いてあって。それを読んでいたのを覚えています。
伊勢谷さん:僕はなんだったんだろう。あんまり認識してなかったのですが、子どものころは、「ジャングル・ブック」っていう人の話だと思っていました(笑)「ジャングルの本」っていう意味だったんですね。
西田さん:僕は当時のガールフレンドと映画館に観に行きましたね。まだ18歳くらいのころでした。ディズニー映画は、子どものときからダンボだとかバンビだとかピノキオとか、全部観ていたんです。言ってみれば、自分の情操を育んでもらった恩義がありますから、今でもディズニーの映画が公開されると観に行くようにしています。
親子で観る「ジャングル・ブック」
ディズニーの映画といえば、やはりどんな世代でも楽しめて、感動できるところが魅力ですよね。だからこそ、ぜひ親子で一緒に鑑賞してほしい!
キャストのみなさんにも、「この作品を観る親子に、どんなシーンに注目してほしいか、どんなことを感じてほしいか」を存分に語っていただきました。
西田さん:モーグリと、そしてジャングルの動物たちの生き方ですね。大地を四本の手足を使って歩いているジャングルの動物たちからすると、人間の、二足歩行で歩いているモーグリは、言ってみれば「ジャングルにはいない存在」ですよね。でもそういう「種族の違い」を、何の抵抗もなく受け入れて、愛して、育てている。その自然の懐の大きさを感じなさいよ、と。そして、自然は厳しいけど優しいし、いろいろなものを教えてくれるものなんだよってことを映画は伝えてくれるように思います。だからモーグリは人の子としての道徳を持って成長していくんだな、ということを感じますよね。
伊勢谷さん:自分の演じるキャラクターの話になっちゃうんですけど、ぼくは実のところ、悪役のシア・カーンが嫌いなんですよ。「ジャングル・ブック」は100年前に描かれた物語ですけど、それを今生きている僕らがまだ参考にして、反芻しなければならない。それは人間という生き物が、100年経ってもまだ全然成長していない、ということなんですよね。だから、映画を観て「シア・カーンみたいにはなりたくないな」って思うお子さんに対して、お母さんが何かを伝えたいと思うのなら、「じゃあ何がいけないんだと思う?」「何でなりたくないんだと思う?」って問いかけながら、「どういう人になりたい?」ってその先まで一緒に考えてみると、お子さんが成長するうえで「理想の自分」を考えるきっかけになるんじゃないかなと思います。
宮沢さん:たくさんありますけど、「失敗を恐れずに挑戦する」っていうこと。どうしても今の時代だと「失敗」っていうのはネガティブに取られてしまうけど、失敗とか躓きとか不安とか、そういうものから学ぶこともあるし、人としての豊かさを身につけることもできると思うんです。もちろん幸せなことから得られるものもあるけど、そうではない、ネガティブなものから成長させてもらえることがあるんだ、というのを、お母さんとお子さんとで感じてもらえたらいいですね。
幸四郎さん:僕が演じるバギーラっていうのは、一見、ジャングルの師としてモーグリを指導して守ってやるっていう立場でいるようですが、実は先生というのは生徒を教えるのではなく、生徒に教わることのほうが多いんじゃないかな。子どもたちの気持ちって毎日変化するものだし、すごく微妙なものですよね。そういうふうに変わる気持ちを把握して、何かを教えてやる。その過程で先生が教わることって、たくさんある。それが大事なことなんだなっていうのを、自然の掟の中で生きているバギーラを見ていて感じました。
夏休み、お子さんに何か心に残る経験をさせてあげたい、感動する心を養ってもらいたい……そんなふうにお考えのママさんも多くいらっしゃるのではないでしょうか。子どもから大人まで楽しめて、この先ずっと心に残る。子どもが映画から大切なことを学ぶように、大人も何か大切なものを思い出す……「ジャングル・ブック」は、そんな親子での感動体験ができる作品です。
文・編集部