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【奈良県 山下真知事 第3回】働く希望がある女性への就業支援。奈良県の場合は?

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前回からの続き。育児休業明けで仕事の勘が戻るか心配、仕事をやめてしばらく経つから再就職が不安……。仕事に復帰する際は、このような不安を抱きがちではないでしょうか。
奈良県ではジェンダーギャップに関する意識改革のほかに、働くことを希望する女性への就業支援も行っています。奈良県の数ある就業支援のなかから「ワークチャレンジ事業」について、山下真知事から教えていただきました。共働きには欠かせない保育所で働く「保育士への支援」についてもうかがっています。

※取材は2024年10月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。

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女性への就業支援「ワークチャレンジ事業」

――奈良県は専業主婦の割合が高いとのことですが、働く希望がある女性への就業支援はどのようなことが行われていますか?

山下真知事(以下、山下知事):女性への就業支援の例としては、企業とのマッチングやリスキリングがあげられます。

※編集部注
リスキリング:

『新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること』

――企業とのマッチングとは、どのようなことでしょうか?

山下知事:働く希望のある女性のなかには、子育てとの両立のために、短時間勤務やリモートワークを望む人もいます。従来の9時から17時まで必ずオフィスにいるような働き方だと、そういう方々が希望通り働けません。そこで企業側に、柔軟な勤務形態をご用意いただいたり、在宅でできるお仕事を切り出していただいたりしています。逆に企業側にも職場環境の改善を行いたいというニーズがあるので、双方のニーズに合致するような取り組みをしています。現在は、有給インターンとして、お試しで1か月程度働くという取り組みを行っている最中です。インターンの方の給料の半分は企業が負担し、半分は県が補助しています。

※有給インターンに向けたマッチングは、受付を終了しています。

――企業とのマッチングは、どのような企業で、どのような業務が多いですか?

山下知事:マッチングする企業は多種多様です。仕事内容としては、事務が多いです。就労希望の女性が事務を希望されることが多いですね。

出産する前までは働いていたけれど、出産を機にいったん仕事をやめて、お子さんがある程度大きくなってから仕事に戻る女性のなかには、それまでの仕事の感覚をなかなか取り戻せない方もいます。そういう方から、もう一度仕事の感覚を取り戻すために、有給インターンやリスキリングを利用したいと言われることが多いです。

――事務だと復職しやすいイメージがあるのかもしれませんね。リスキリングの方はどのようなことが学べるのでしょう?

山下知事:パソコンのスキルアップのほかに、Webサイトを作成する技術やSNS発信の技術、経理の知識を学びたいというニーズがあり、リスキリングのコースをいくつか用意しています。

※リスキリングの申込みは受付を終了しています。

保育士さんへの支援は県と市町村で協力

――働く女性が増えると保育所を利用したい人もますます増えますね。奈良県は保育所の数が少ないということでしたが、この点では実施していることはありますか?

山下知事: 実は奈良県では保育士が大変不足しています。保育士が不足しているために、定員いっぱいまでお子さんを預かれないという園もあります。保育士に限りませんが、奈良県に近い大阪府、京都府の企業は給与が比較的高いために、そちらに人材が流出している可能性が考えられます。保育士さんも奈良県に住んでいながら、給与面から大阪府や京都府の保育所に勤務される方が多いということです。

そこで奈良県の保育士不足を解消するために、保育士の給料を県と市町村で補助しています。社会福祉法人等に県から補助金を支出し、その社会福祉法人等が雇用している保育士に給与を加算するという仕組みです。たとえば基本の給料に2万円を加算したい場合には、県が1万円、市町村が1万円を補助する、というような仕組みになっています。保育士の処遇改善を図り、保育士不足の解消を目指していきます。

(編集後記)
女性が働くにはスキルアップ支援はもちろん、安心して働くために保育所を探すことも必要です。これから働きたい女性にとって、チャレンジする環境が整っているのは魅力的ですね。

※取材は2024年10月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。

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取材、文・編集部 編集・いけがみもえ イラスト・うーにゃ

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