<免許返納でバトル!>祖母の気持ち無視してた……大切なのは「人として尊重する姿勢」【後編まんが】
前回からの続き。私はアユミ。近所で一人暮らしをしている70代後半の祖母の車の免許返納について、母から相談されました。私も妹も母に同意しますが、アクティブな祖母は断固拒否。祖母を説得するために母とともに祖母の家に行ったのですが、祖母の生活にあれこれ口を出している母の姿が気になりました。その後しばらくすると、祖母が「検査入院するので送迎してほしい」と私を頼ってきました。母に知られるとうるさいから伝えたくないと言います。祖母を心配する母の気持ちを汲んで、やりたいことを我慢している祖母の胸の内を聞き、私の心は動き始めます。
祖母を説得して、母に連絡を取ることを承諾してもらいました。私が母に祖母が入院したことを伝えたので、慌ててA病院まで来たようです。母は祖母に入院を告げられなかったことがよほどショックなのか、腹にすえかねた様子です。「入院となったらいろいろやってあげないといけないのに!」「お母さん、それだよ。それ」「は? 何?」母は何も理解できていないようなので、私は祖母から聞いた気持ちを代弁しました。
怒らず、淡々と話す祖母の言葉が母に少し響いたのかもしれません。母はだまっています。母は「祖母は高齢なんだから、こっちで決めちゃっていい」と、ある意味、自分勝手に考えてすべてを仕切ってしまっていたような気がします。祖母はまだ自分でできることもあるのに。すべてを先回りして奪ってしまうのは本当に祖母のためになるのでしょうか。
祖母に日記を見せても大丈夫か確認しながら、母にも日記に目を通してもらいました。思うところがあったのか、母はじっとノートを見つめます。
免許返納については、祖母が退院したあとに改めて話し合うことに。今後のことを考えて車がなくても楽しめる方法を、母や祖母と一緒に考えようと思っています。母と祖母のやりとりを見て、加齢に伴い、本人にできることが減っているとしても、人として尊重する姿勢が大切だと実感しました。子どもに対しても同じことが言えるのではとも思います。その後、祖母は無事に退院。祖母は以前にも増してアクティブに動き、趣味に勤しんでいます!
原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・春野さくら 編集・今淵凛