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<不登校の子ども>【後編】学校に行けない子の増加は「社会の縮図」?日本全体がお疲れモードなのでは

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前回からの続き。投稿者さんはあるシンプルな疑問をママたちに投げかけました。それは「どうして最近は不登校の子どもが増えているの?」というもの。昔よりも今のほうが不登校の子どもが増えていることに、疑問を持っているようですね。
ママたちからは「スマホやゲームの普及」「不登校の子どもへの受け皿が増えたから」などさまざまな理由が寄せられました。また「学校に行きたくない子どもが増えたわけではなく、『無理に行かなくてもいい』と気持ちを受け入れる親が増えたのでは」との鋭い指摘も挙がったようです。

社会全体がストレスでいっぱいだよね

さて、もう少し社会全体にフォーカスを当てた意見も聞こえてきましたよ。

『大人だってメンタルの不調からの休職もあるし、きっと甘えではないよね。ストレス社会に拍車が掛かってるのかな? 1人の人間のキャパを超えて求められることが多くなったのかもしれないね……』

実際に厚生労働省が実施した調査によると、令和3年度においてメンタルヘルスの不調で休職や退職をした従業員は全体の10%に上っているようです。また個人の調査では、半数以上の人が仕事において強いストレスを感じていると回答しています。個人の仕事量や求められる質が上がっていると感じている人は少なくないようです。

『大人も子どももストレス社会なんだよ……』

老若男女問わず「ストレスを抱えている人が多くなっているのかも」と推測したママたち。社会全体が疲れているという指摘に、思わず頷いてしまう方もきっといるでしょう……。家の中でも外でも気持ちが休まらないと感じる方は、少なくないのではないでしょうか。

不登校は甘えじゃない。寛容な社会であるべき

『こんな世の中だもん。子どもの甘えだけのせいじゃないよ。社会の縮図』

『今は不登校に対して寛容な世の中になったと思うけど、それが問題視されてる部分があるよね。でも寛容になるのって悪いことなのかな? って思う。大人も子どもも無理せずに生きていいよって社会の方がストレスは減るよね。日本ってストレス社会が行きすぎてるところがあると思う。そろそろ少しだけストレス社会を減らしてみてもいいかもよ』

不登校に対して「甘え」という心ない声が挙がることもありますよね。しかしこちらのママたちはその意見を一蹴。不登校は子どもの甘えという理由だけでは説明がつかないほどの事象になっていると考えたのでしょう。今や社会現象と言っても差支えがないかもしれません。だからこそ社会全体がもっと寛容になるべきだと主張しているのですね。

逃げすぎには注意したいものの

とはいえ、必要以上に寛容すぎる社会になることを危険視する声もやはりあったようで……?

『「メンタルが……」と言えば行かなくて済む、嫌なことから逃げてもいい。そういう風潮だよね。でも逃げすぎたら将来、忍耐力がつかないと思う』

『ネットを見てると、高校も大学もバイトも就職も「嫌なら無理せず行かなくてもいい。したいことだけしよう、自分らしく生きよう!」って言ってる子が多いように感じる。選択肢が多いから耐性があまりなくて、速攻で辞めそう。それってどうなのかな』

「どうしても学校に行けない」という気持ちならば、行かないという選択肢もいいでしょう。しかしあまりにも逃げてばかりいると、いざというときに踏ん張りが効かなくなるかも……と危惧されたようです。「嫌なことはやめてもいいよ」という言葉は、いわば諸刃の剣なのかもしれませんね……。厳しいようですが、「嫌なことを我慢しすぎない」「目の前のことを簡単に諦めない」という、この2つのバランス感覚が大切なのではないでしょうか。

どちらが良いのかは、一概には言えない

『昔は休ませてくれないから嫌でも登校、今は行きたくなかったら無理しないで不登校。どちらが将来、生きる力があるんだろうか?』

『私が小学校のときも高校のときも、同級生に不登校の子はいたよ。でも両方とも立派な大人になってるわ』

ママたちの言う通り、昔と比べると最近の社会は不登校に対して受け入れ態勢が整っているのかもしれません。しかしなかには「あまりにも寛容すぎるのは考えもの」と警鐘を鳴らす声も……。どちらが良いというのは、簡単に決めることはできないのでしょう。

『その人に合わせて、生きる選択肢が増えているってことなのかもね』

「学校に行きたくない……」と感じたときに、どのような対応が良いかは人それぞれで違うはずです。だからこそ生き方にもたくさんの選択肢があるべき、という社会になってきているのかもしれませんね。

素朴な疑問で始まった今回の議論。不登校の子どもが増加傾向にある背景には、いろいろな理由があるのでしょう……。頑張って学校に行くことと学校以外のところで頑張ること、どちらが良いかはその子の性格や状況にもよっても異なるでしょう。しっかりと見極めながら、最良の一手を選べると良いですね。

文・motte 編集・みやび イラスト・Ponko

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
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