「中学受験をしても正解じゃないよね?」あるママの意見に体験談がたくさん。受験してよかった?
中学校は義務教育期間ですから、誰もが地域の公立中学校へ進学することができます。しかしあえて中学受験をして私立や国公立の中学校に進学を希望する家庭もあります。中学受験と一言でいっても目指す学校によって勉強の量や質が異なるでしょうが、それでも小学校高学年の子どもたちが向き合う勉強量は、なかなかのものがあります。
今回ママスタコミュニティに寄せられたのは、そんな中学受験に疑問を呈する声でした。
『中学受験をしたからといって正解とは限らないよね。勉強についていけなかったり、友達や先生に恵まれなかったら地獄。親がどんなに学校のリサーチしても、入ってみないとわからないこともあるし。ママ自身やお子さんが中学受験した人、受験して良かったと思ってる?』
投稿者さんは、たくさん努力して進学したからといって、その学校が正解とは限らないのでは? と考えているようです。私立・国公立の学校に進学するとなると、たいていの場合は地元の中学に進学するよりもお金も時間もかかります。「それなのに、あえて学区外の学校を選ぶの?」という投稿者さんの気持ちもわからなくはありません。ママスタコミュニティに集うママたちはどう考えるのでしょうか……?
中学受験をして入った学校に馴染めない子どもはいる
まずは実際に中学受験をして入った先が、子どもに合わなかったというエピソードが届きます。
『入ってみたら馴染めなかったり、勉強がきつくて心が折れたりってこともある。退学した子も知ってる』
『入った学校が合わなくて不登校になり、地域の公立中に戻る家庭は一定数いるよね。「私立中学は環境を買う」といっても、その買った環境が合わない場合もあるんだから』
『私は進学先がお嬢様学校で性に合わず入学2日目で孤立した。6年間終わったなと思った』
国公立の学校に対して私立学校はおおむね、特色のある校風をもち、特徴のあるカリキュラムが組まれます。学習の進度もさまざまでしょう。その環境に馴染めないとなれば、そこで過ごす時間は苦痛です。さらに中高一貫校であれば、その環境に身をおいて6年間も我慢し続けなければならないのですから、大変なことですよね。高校での外部受験を目指して、地元の公立中学に入り直すというパターンもあるようです。そうなると、受験をしてまで私立(国公立)中学に進学することは、ある意味「賭け」なのでしょうか……。
進学先は「賭け」なのか?
『そんなの、受験してもしなくても同じじゃない?』
『だからといって、公立行っても正解とは限らないよね(笑)』
『公立に行ったって入ってみなきゃわからない。違う学区に転校ってことも簡単ではないし。私立はやめたら公立の学校が受け皿になるけど』
「進学先が合わない可能性は、地元の公立中学に通ったとしても同じ」とのコメントが複数寄せられます。
地元の公立中学には、小学校時代から親しい友達と一緒に徒歩で通うことができ、慣れ親しんだ環境のなかで学ぶことができる良さがあります。一方で私立(国公立)の中学には、学力が同じレベルの友達のなかで、特徴ある学びができる環境を手にいれられる良さがあるでしょう。
そう考えると、私立であろうと公立であろうと、進学先が合うかどうか、正解だったといえるかどうかは、通う本人の性格によるところが大きいのではないでしょうか。もっといえば「運」によるのかもしれません。進学先での出会いや環境は誰にも予想がつかないのですから……。
どんな道を選んでも、「正解」は自分次第!
『どんな道を選んでも正解かどうかなんてわからないよ。自分の気持ち次第』
私立に進学したから「正解」でもなければ、公立に進学したから「正解」でもない、との力強いコメントもありました。どんな進路を選んでも、結局はその進路を選んだ自分の気持ち次第ということですよね。
『本人が希望したのか、親が誘導しての受験だったのかで、後悔も違ってくると思う。自分がやりたくてやった結果なら本人も納得すると思う。どうしても馴染めず、地元の公立中学に転校することになったとしても、受験勉強を一生懸命頑張ったことに変わりはないよ』
投稿者さんは、進学先がわが子にぴったりと合う学校、つまり「正解」になるかどうかわからないのに……、というところに一番の疑問を感じていました。高いお金をかけ、膨大な時間を使ってまで受験をさせるの? と思っていたのかもしれませんね。
しかし本当に大切なのは「中学受験する」ことを本人が希望し、進んでいくことなのではないでしょうか。勉強の取り組み方に波があったり、時には親子で喧嘩をすることがあるかもしれません。けれど本人が「受験したい」という意思を持って頑張り続けた過程にこそ本当の意味があるといえるのではないでしょうか。
たとえ進学した先の中学でつまずいてしまったとしても、努力を続けた事実に変わりはありませんよね。きっとその先の人生の糧になるはずです。
『正解なんてないんだよ。子ども自身が「これで正解だった!」と思えればそれが正解』
子どもの進学先を親が「正解」「不正解」と決められるものではありません。どんな道を選んでも、その道を歩く子ども自身が「これで良かった」と思えるのであれば、親として子どもにしてきたサポートも「正解」だったと思えるのではないでしょうか。
文・渡辺多絵 編集・すずらん イラスト・わたなべこ
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