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「中高生のわが子が一生懸命じゃない」とイラ立つママ。でも一生懸命って強要できるものだっけ?

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興味のあることには、誰だって一生懸命になれるもの。少しくらい難しくても、果敢に挑戦できそうです。しかし、そうではないことに対してはどうでしょう? いくら周囲からあれこれ言われたとしても、一生懸命にはなれないかもしれません。

ママスタコミュニティに「わが子が一生懸命じゃないのが悩み」という投稿がありました。わが子が頑張っている姿は、ママにとっての喜びにつながります。しかし本来、”一生懸命”は自発的なものですよね……?

頑張れないのは当人の問題。わかっているけれど、諦めたくない

中高生ふたりのお子さんを持つママからの相談です。

『小さい頃から教育の機会を与え、やりたいことはサポートをしてきました。「サッカーがしたい」と言うので幼稚園から小学6年生まで、練習の送り迎えなどをサポート、合宿にも行かせました。でもすべて習い事の時間だけで、自主的に練習したことはありません。私が誘って公園に行き、一緒に蹴ってリフティングをやらせていました。勉強も自分で選んだ塾に行かせたものの、宿題さえしないことも。本人の問題なのはわかっていますが、どうしたら一生懸命になってくれるでしょう?』

お子さんたちには将来に向けて頑張ることの大切さを伝えたり、叱ったりご褒美をあげたりと、思いつく限りのことはしているそうです。

投稿を読んだママたちからは、やや手厳しいコメントが届きました。

『相手の気持ちを無視してやらせることはできても、気持ちを変えるのは無理なのでは?』

子どもが小さな頃なら親がお膳立てをして、”一生懸命”につながる誘導はできたかもしれません。ただ、そこから先は当人次第です。しかもお子さんたちは今、中高生。幼い頃と同じことを投稿者さんがやったとして、果たして当人たちに響くでしょうか? 「子どもは自分とは別人格」「他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」などの声が並びました。

子どもに干渉し過ぎでは?気持ちが先走った結果……?

集まったコメントの多くに共通した言葉が「過干渉」でした。「常に先回りして過干渉だったから、やる気がなくなったのでは?」という指摘もありました。

しかし投稿者さんの考えは違います。

『過干渉は子どもを自分の思い通りにコントロールすることです。例えば、やりたくないことをやらせるなど。うちはサッカーも塾も、本人が選びました』

投稿者さん自身は何をするにも一生懸命なタイプで、子育ても一生懸命に頑張ってきたのでしょう。わが子のやる気が少しでも見えたらすかさずキャッチして、「頑張れ、頑張れ!」と導いてきたようです。

『お子さん窮屈だろうな。親の圧が強過ぎるから、自分から「やりたい」と始めたサッカーすら楽しくなくなったのでは』

人の気持ちは変わります。幼稚園の頃に「やりたい」と言った気持ちを、いつまでも持ち続けられるでしょうか? 「幼稚園から6年生までやめずに頑張ったんだから、もういいじゃん」と、お子さんを労う声もありました。
さらに今は親への反抗心も抱いているであろうお年頃。反抗心から余計にやる気を出そうとしない可能性もあります。これまで投稿者さんが常に”転ばぬ先の杖”を用意してきたことで、「自分からやろうとする気力がなくなったのかも」といった推察もありました。

やる気のないわが子を心配するママたち。でも、いつかは?

とはいえ多かれ少なかれ、投稿者さんと同じように「わが子が一生懸命になってくれない」というもどかしさを感じているママたちはいます。いや、むしろそうではないほうが珍しいのではないでしょうか。

『うちも中学校最初のテスト結果が悪く、塾へ。でも週3回通っただけで勉強した気になり、家ではさっぱり』

『特別できる子になってほしいわけじゃなく、やるべきことを頑張ってほしいだけなんだけどね』

投稿者さんに共感する声もありました。「せめて人並みに頑張ってほしい」と、みなさん口を揃えます。

『うちの子もそうだった。高校受験も私が必死にあれこれ言っても勉強せず、推薦なのに不合格。それでようやく普通の子のテスト勉強くらい頑張って、合格した。でもその高校では自分が選んだ部活に入り、今では心配になるほど一生懸命にやっているよ』

どのタイミングでスイッチが入るかは、わかりません。この方は「投稿者さんの子は、まだ必死になれるものに出合っていないんだよ。自ら動いていないことに親がいくら必死になっても、響くわけがない」といいます。投稿者さんも同じような悩みを抱えるママたちも、がっかりするのはまだ早いかもしれません。

「頑張れる子」は、むしろ特別。それも個性と受け入れては

一生懸命になれるものに出合うまでは、待つしかない。そんな声が多かった一方、「一生懸命にならないのは、その子の気質では?」というコメントも同じくらいありました。

『必死に努力できる子が、むしろ特別できる子だと思う。大半の子が楽なほうに流される』

『努力できるのも才能だから、できない子は「できない」でいいと思うけど』

逆の立場からの体験談を届けてくれた人もいます。

『本人のキャパがあるから、頑張れない子だっている。私も親にずっと「やる気がない」と言われていた。私がすごく頑張ったのは、大学受験のときだけ。のんびり屋だけど、メンタルは安定しているよ』

いくら親子であっても別な人間。コントロールはできません。

こうした多くの声にも「だからといって放置したら、まったく何もしない子になるんだろうな」と、ずっと納得できない様子の投稿者さん。しかしお子さんたちはもう独立した人格です。夢中になれるものを見つけられればラッキー。しかし見つからなかったとしても、それはお子さん自身の人生ではないでしょうか。

投稿者さんは「一生懸命じゃない」といいますが、のんびりでも長い期間楽しくサッカーを続けてこられたのですから、それは立派な長所です。そんな”ほどほどの感じ”が個性だと、受け入れてあげてもよい頃なのでは? それにこれまでたくさんフォローしてきてあげた”やる気の種”は、きっとお子さんたちのなかに残っているはずです。わが子に眠る力を信じてあげてはどうでしょう。

文・鈴木麻子 編集・千永美 イラスト・Ponko

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
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