娘の結婚相手、条件よりも大事なこととは?
ママになって痛感すること。それは、世の中での立場がとても弱くなるという現実。筆者は大学までずっと共学育ち。社会に出ても男女差のない総合職で、妊娠するまでバリバリ働き、旦那との収入差もあまりなかったので、単純に夫婦は対等だと感じていました。
ところが、出産した途端に生活は、寝れない・外出できない・もちろん思うように仕事なんてできないので、仕事をセーブすることで経済的に旦那に依存しがち……というのが現実です。幸い我が旦那は「稼いでいる奴が偉い」というタイプではなかったので、私の旦那ストレスは今のところ最低限に抑えられています。
でも、世の中そんな旦那ばかりではありませんよね。産後クライシスと言われるように、子どもを産んで、生活の激変や自分に余裕がなくなって、初めて分かる旦那の「嫌な面」というのは誰でもあるのではないでしょうか。そして、それはほとんどの場合、事前に予想できません。だから、「そんな旦那を選んだのはあなた……」なんていうのは、自己嫌悪にしかなりませんよね。
親の役目は「変な男」を見分けられるようにすること
以前、テレビで土田晃之さんが「娘が変な男につかまるなんて絶対いやだ!」と言っている人に対して、「そういう変な男につかまらないように娘を育てるのが、親の役目」と言っていたのを見て、大いに納得したことがあります。
でも、「変な男」って何でしょう。
例えば、私は母に「付き合うなら、酒癖の悪くない男にしろ。酒癖だけは絶対に変わらないから」と言われて育ちました。たしかに旦那はちょっと飲みすぎたりはするものの、酒癖が悪いというほどではありません。しかし、これだけで今の理解ある旦那が選べたかと言えば、そういうわけでもなく、単純に「ラッキー」だったという気もします。(もちろん「旦那の教育」的なものもしたと思いますが、それが効かない男性もたくさんいますよね)
親が伝える「結婚相手の条件」
日本の場合、転勤や経済力、母親に育児負担が偏重しがちな文化など、女性が結婚相手に選んだ男性次第で人生が変わってしまうことがよくあります。だからこそ、親は「なるべく良いお相手を……」と思って、私の母のような条件を出したりします。ママスタでも、娘のお相手には学歴や借金の有無、ご両親が揃っていること、暴力のないこと……などなど、いろいろと条件が挙げられていました。ママ自身も、私のように母親や父親に「結婚するなら○○な人」と教え込まれてきた人は多いのでは?
でも、学歴は良くてもモラハラ……、ご両親が揃っていてもギャンブルで借金……などなど、条件を挙げていってはキリがありません。そして、そんな条件を子どもに伝えていっても、すべてを満たすようなお相手を見つけるのは至難の業。そもそも、私自身は自分の娘がそんなパーフェクトな人に釣り合うような女性に育つのか……はなはだ疑問でもあります。
シングルマザーが語る条件よりも大事なこと
実は私の職場には、シングルで子どもを育てる先輩ママがたくさんいます。理由はそれぞれですが、一般的な離婚理由と同様に主に配偶者の浮気や育児不参加などが多い印象です。先日、失礼ながら彼女たちに「自分の結婚を顧みて、娘にはどんな男を選ぶように言っていますか?」と聞いてみました。すると、ほとんどの人が一定の条件(暴力がない……等)を挙げつつも「でも、結婚や出産するまで、私だってそんな男だとは思いもしなかった。だから、ダメな男に引っかかることを完全に防ぐことはできない」という見解でした。そして「条件を挙げていい男をつかまえることを考えるよりも、変な男につかまってもやっていける力を付けさせた方が良い」と納得のアドバイスをもらいました。
たしかに、「変な男」でなかったとしても、激務で病気になってしまったり、義理実家の問題で苦労したり……と考えるほど、結婚生活の苦労はもう予測不可能です。そう思うと、「理想の旦那」をつかまえる確率を上げることを考えるよりも、さっさと娘の自立を養った方が賢明です。
さて、そんなことを考えている私の娘はまだ4歳。すでに好きな男の子がいるようですが、これからどんな恋愛をするのでしょうか。とにかく私はどんな男性を好きになっても、生きていけるように娘を育てるのみです。あぁ、そうは言ってもいろいろ条件言いたくなりそうです。さて、あなたは子どもの結婚相手にどんな理想を描いていましたか?
文・犬山柴子 イラスト・白目向き子
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