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<旦那が行方不明>こんな浮気相手に負けてたまるか。彼の居場所がついに発覚【第8話】

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前回からの続き。突然、旦那が家に帰らなくなりました。たまに帰ってきても、すぐに寝てしまいコミュニケーションがとれない状態です。そんなとき旦那の携帯に、「るみ」という名の女性からメッセージが入るようになりました。意を決して電話をしたところ、彼女は「旦那さんは私の子どもと仲よく過ごしている」と言うのです。連絡を取ったことは旦那に内緒のまま、つらい思いを抱えながら過ごしていたある日、旦那はとうとう家に携帯電話を置いたまま行方をくらませてしまいました。会社に連絡をするともう辞めたとの返事、義実家にも帰っていないよう。私はあまりのつらさに、消えてしまいたいと思うようになりました。

「なんで私ばっかりこんな目に合わなきゃいけないの!? ……もう、疲れた……」

そんな「生きることへの絶望」に押しつぶされそうになったときです。長男が「ママー? 元気ないね。ご飯食べないからだよ。ハイ!」と私の口にお菓子を詰め込んできました。それを見た次男も「ママげんきだしてー!」。お兄ちゃんたちの明るい声に三男も「ママー」と私を呼びます。下を向いていた私の顔を、3人の子どもたちは笑いながら覗き込んできました。

この子たちの目は、こんなにもキラキラ輝いているのに……。こんなキラキラした目をもつ子どもたちの未来を、大人の勝手で摘んではいけない。この子たちに未来があるように、私にだってまだまだ未来はある。

「こんなところで負けてたまるかー!!」

今思うとこの瞬間が、それまで無意識に夫に寄りかかっていた私がしっかりと自分の足で立った瞬間だったのかもしれません。

子どもたちに勇気をもらった私は「とりあえずこれからのことを、一度でいいから直接会って話し合いたい……」と考えました。子どもたちを寝かしつけた後、私は夫のパソコンを開いて、まずは“るみ”の居場所を突き止めることから始めようと思ったのです。おそらく夫と一緒にいるであろう女の家を調べるのに何か情報収集ができないかと、夫が使っていたSNSをチェック。ほどなく夫の元同僚で、何度か家族ぐるみで会ったことのある青木さんを発見することができました。メッセージを送ったところ、すぐに連絡がとれ、翌日会社近くの喫茶店で会うことになりました。

「るみさんは……“北村るみ”と言って、この人です」

青木さんは、るみの写真を見せてくれました。夫の浮気相手である「るみ」は同じ会社の年上の女性で、隣の県にある団地から会社に通っており、もしかしたら夫はその団地で一緒に暮らしているのかもしれない。ただ団地の場所は分かるものの、詳しい部屋番号までは分からないと教えてくれました。

「ありがとうございます。……すみません、変なことに巻き込んでしまって。それだけ分かれば十分です」お礼を言って別れようとしたとき、青木さんが……。

「あの……、こんなこと僕の口から言うのも変なんですけど……あいつ、本当にいいやつなんです。僕も困ったときに何度も助けて貰って……。今回はなんでこんなことになってしまったのか、今でも信じられなくて……。いつも家族のことを嬉しそうに話していましたよ。仕事でもいろいろ悩んでいたので、きっと何かあったんだと思うんです。だから簡単に見捨てたりしないであげてください」

そう言いながら頭を下げてくれました。優しい人だなぁ……夫にはいい友人がいるんだ。

「…………彼がいい人だってことは、誰よりも分かってきたつもりです。こんなことするような人じゃないって。だから、ずっとその意味を考えていたんです。彼が私たちにここまでの想いをさせるということは、よっぽどの何かがあったんじゃないかって。でも……」
「……でも?」
「子どもたちを不幸にすることは、私は絶対に許さない。彼にどんな想いがあったとしても、相談もなく勝手にいなくなって、勝手に仕事も辞めるなんて“家族”のすることじゃない。私は子どもたちのためにも、白黒をつけたいんです」

そう言って、私は喫茶店を後にしました。

そして日曜日、お義母さんに子どもたちを預け、お義父さんと隣の県にある団地へ車で向かいました。私はそこで1ヶ月ぶりに夫の姿を見ることになるのです。

<編集部コメント>
子どもたちのために、力強く立ち上がったゆき! 待っていました! 母は強しとはまさにこのことです。めそめそ泣いていては、子どもたちを守ることはできないのです。サトルの居場所を自らの力で突き止めました。立っている者は親でも使えとばかりに、「サトルが行方不明になったのはあなたのせい」となじってきた義実家もあえて頼り、旦那さんの居場所に突撃する。そんな彼女の姿に、勇気をもらったママもいるかもしれませんね。

【第9話】へ続く。

文・渡辺多絵 編集・編集部 イラスト・マメ美

※この漫画は体験者本人のご協力の元作成しています。

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