テストでよい点数を取れば、お小遣い。”お金で釣る”勉強法をどう思う?
”風呂掃除は1回50円”など、お手伝いの対価としてお小遣いを渡す家庭もあるでしょう。働いたことでお金が得られる感覚を、子どものうちから覚えさせる効果もあるようです。逆に家の手伝いをするのは当たり前のことだから、お小遣いはあげないという家庭も。どちらの考え方にも、納得できるところがありますね。
今回ママスタコミュニティにアップされたトピックも、お小遣いを対価にしているママが立てたものでした。何の対価かといえば、テストの点数。子どもがテストで取ってきた点数で、あげる金額を設定しているといいます。
テストの点数に応じてお小遣いをあげる実験をスタート
『中学生になったわが子がお小遣いが足りないようだったので、今後はテストの点数×10円でお金を渡すことにしました。実験的に始めたところ、前回より意欲的に勉強しています。同じようなやり方をしている方、いらっしゃいますか?』
お小遣いをあげるのは、テストの結果が出たときのみ。年間のテスト回数をすべて考慮した投稿者さんの計算によれば、全教科で平均60点だったとして1年で25,800円になるとのこと。これを1ヶ月で割ると2,150円。中学1年生のお小遣いとしてはやや少額と感じつつも、「やりくり力も身につけてほしい」といいます。
家のお手伝いをするのは、家族のためです。家族のために働いてくれた「ありがとう」の気持ちを込め、お小遣いを渡すわけです。しかし勉強をするのは他の誰でもなく、自分のため。自分のために頑張っていることに対して、お小遣いをあげるのは……どこか矛盾する気がしませんか?
しかし投稿者さんが「テストの点数でお小遣いを渡している人、内訳を教えてください!」と呼びかけたところ、同じようなママたちが続々と集まってきました。
少しでもお小遣いが欲しくて、必死で勉強する子どもたち
お小遣いの設定方法も金額も、家庭によってバラバラです。
『小テストは100点のみ、100円。中間期末試験は全教科の平均点を0として、プラスなら1点10円。100点満点なら1万円。うちの子は少しずつ成績が上がり、今では学年トップ』
『中学3年生です。小学生の頃から成果給。基本給は1000円。小テストは満点で各100円。中間期末試験は順位で基本給が変わります。1位は1万円、10位まで5,000円、30位まで2,000円、それ以下は据え置き』
意外に多かったのが、5点刻みなど細かく金額設定している家庭でした。計算することは面倒に思えますが、わが子のテストの点数をしっかり把握できるのはメリットかもしれません。他にも点数だけでなく、学年やクラスでのテスト順位を基準にしている家庭も。「こんなに多いなんて驚き」というコメントも寄せられたほど、たくさんの声が集まりました。
実施している家庭で「効果があった」という報告も少なくありません。
『うちは効果があるよ。80点以上なら500円なんだけど、取ったのが70点台だと悔しいらしい。必死に勉強しているわ』
『”お金のために”とガツガツはしていないけど、何もないよりは喜んでいる。モチベーションアップにはなっている』
物欲のない子には効果なし?やる気を引き出すきっかけに
コメントをくれたママたちによれば、この方法が効果的な子とそうでもない子がいるようです。
『テスト順位が上がったら欲しい物を買う、というのはやっていた。あまり物欲がないからすぐ終わったけど』
『小学校のとき、あまりにケアレスミスが多いので取り入れた。物欲のある子には効果があったけど、ない子には全然』
どうやら物欲の強い子には、効果が大きいようです。「これ、欲しい」「あれ、買って」など、日頃からおねだりの多い子にとってみれば、お小遣いがもらえることはこの上ないモチベーションになるのでしょう。
『勉強が大嫌いだったけど”100点を取ったら1,000円”で、点数が上がった。勉強嫌いな子は何かで釣らなきゃやらない』
『「自分のために勉強しよう!」と思える子ばかりではない。何がきっかけでスイッチが入るかわからないから、ひとつの手段としてアリだと思う』
やる気を出すためのひとつのきっかけと考えるママたちもいます。体験談として多かったのは「成績が上がったら勉強が楽しくなり、自分からやるように」「今はお小遣いじゃなく、学年でトップをとることに燃えている」などの声。一度よい成績を収めると、負けず嫌いな子は「もう点数を下げたくない」と思うのかもしれません。それまでまったく勉強しなかった子であれば、これをきっかけにテストで点数をアップさせるコツをつかむ場合もありそうです。
勉強するのは何のため?大切なことを見失う可能性も
少数でしたが、こうしたやり方に否定的な意見もありました。
『勉強を理解することより”点数点数、お金お金”って……。肝心なことを見失いそう』
『ご褒美がなくても勉強できるようにならないと、高校受験には打ち勝てないよ。わが子もお金を欲しがるけど、渡していない。頑張るのは自分のためだよ』
前述したように、勉強を頑張るのは自分のため。こうした考えを”きれいごと”ととらえるコメントもありましたが、お金のためにしか頑張れなくなる可能性はないでしょうか?
コメントには「学校の勉強は当たり前なのであげない。プラスで頑張っている模試や検定に合格したら、ボーナス」という声や、「中学ではやっていたが、高校は勉強するのが当たり前なのでやめた」という体験談もありました。すべての勉強は自分のためにするはずですが、それぞれの家庭によって基準や考え方は違うようです。
そして、こんな報告も……。
『うちのダンナがその方式で育った。人に何かを頼まれたとき、大体は損得勘定で動く。「自分になんのメリットもないのに、やる意味がない」らしいです。まっすぐ育たなかった例です』
本来は自分のためである努力にも常に見返りがついてくると、見返りがあることが当然になってしまうのかもしれません。そうなると、家族のため、誰かのために動くという、やさしい気持ちも薄れてしまいそうです……。
このトピックに集まったコメントを見て「うちも次からやってみよう!」というママもいましたが、両刃の剣といったところですね。みなさんはどのように考えますか?
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