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<言葉の悩み>【後編】なかなか喋らない2歳2カ月の子ども。心が折れそうなママに届いたアドバイスとは

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前回からの続き。もう1年以上言葉が増えない息子さんに、毎日話しかけるのが辛くなってきた投稿者さん。同じようにわが子の言語の発達が遅かったママたちからは「心配だろうけど、お子さんのタイミングで喋りだすはず。話しかけるのはやめないで待ってあげて」とのアドバイスが届きました。

そんな「きっと大丈夫!」という声とは別に、専門家に息子さんを診てもらおうとしている投稿者さんの姿勢を応援するママたちがいました。

早めに専門機関に相談した方がいい

実際にわが子や身近な子に言語の遅れがあり、専門機関に相談したり療育を受けたりしたママたち。声をそろえたのが「相談は早めの方がいい」という点でした。

『うちも言葉の遅れありで、2歳で単語10個くらいでした。発達は1年遅れで、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向あり。療育に通い始めました。相談してみるのもありですよ』

『現在21歳の姪も2歳まで喋らなくて、本をよく読み聞かせてました。のちのち学習障害がわかりました。発達障害の件で相談してるなら少し安心かも。早い方が対処できると思います』

『投稿者さんを不安にさせちゃうかもだけど。うちの上の息子も、1歳半健診で引っかかるくらい一言も喋らず、意思の疎通もいまいち。2歳ちょうどから児童発達支援所に通わせ始めて、それがきっかけでやっと意味のある言葉を話せたのが2歳2カ月頃。児童発達支援所に通えたから、成果が出るのも早かったと思う。何もしなけりゃその分遅い。でも、これからだから! 「今」だけで周りと比べないで、長い目で見てあげてね! 大丈夫だから!』

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)、学習障害はいずれも発達障害の一種です。発達障害は、できるだけ早期にリハビリテーションや療育を受けるのが望ましいものです。しかし療育を受けたからといって、一気に効果が出るとは限りません。でも少しずつでも言葉での意思疎通ができるようになれば、ママだけでなく子ども自身のストレスも減っていくはずです。やがて家庭だけでなく、園や学校で過ごす時間が多くなっていく子どもたち。周囲とのコミュケーションの問題を少しでも減らしておくことは大切なのではないでしょうか。

参考:
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について|e-ヘルスネット 厚生労働省
学習障害(限局性学習症)|e-ヘルスネット 厚生労働省
障害児に対する早期療育及び教育|内閣府

『いくら話せるようになったからって安心じゃないよ。発達系の問題がある可能性もあるから、とりあえず療育に通って様子を見るのが一番安全かな。あまりに遅いのは何かしらあるよ。その問題が出始めるのが小学生』

『投稿者さんは診てくれる場所をきちんと探してて偉いよ。一番怖いのは「(男の子は)そんなもの」って言葉。この言葉を鵜呑みにして療育遅れて小学生になって、とんでもないモンスターになっている子もいるよ。少しでも疑わしい場合は、念のため療育へ通うべき。一生苦しむのは子どもだよ』

周囲からの「大丈夫、そんなものだよ」という言葉が救いになることもあれば、足枷になることもある……そんな経験が筆者にもあります。

2歳半でも言葉が増えない娘。専門家に診てもらったら……【体験談】

娘が生まれたとき、周囲からは「女の子は喋りだすのが早いよ~」と言われました。しかし2歳になっても話す言葉は5個くらい。その後もひとつ増えてはひとつ減るの繰り返しで、なかなかお喋りが増えません。上の息子に比べ「この子は遅いな」と思っていましたが、そう周囲に言うと「お兄ちゃんが早かっただけ。比べると可哀想だよ」……みんな勝手ですよね(笑)。

そのまま2歳半になり「どうしたものか」と思っていたところ、たまたま自宅に地域の保健師さんが来て、ことばの指導をしてくれる「ことばの相談室」を教えてくれました(当時住んでいた市では、公立幼稚園に設置されていました)。半年通った頃、かろうじて2語文が出てくるようになりましたが、先生から「こちらの言っていることがわかっているはずだけど、反応がないときがある。一度医師に診てもらった方がいい」と助言されたのです。当時住んでいた市では月に一度、国立大学病院の小児神経科の先生が直接診てくれるシステムがあったので、そちらに申し込みました。

結果的に、医師からは「娘さんの言葉が遅いのは、コミュニケーション能力の不足だと思われます。このまま保育園や幼稚園に入ると、親子ともに苦労しますよ」と言われ、療育を勧められました。たしかに娘の場合、もしあのまま入園していたら言葉で気持ちを伝えられないぶん、園で癇癪を起こしていたと思います。療育を始めてすぐに明らかな変化があったわけではありませんが、少しずつ言葉は増えていきました。

ただ「きゅう」が「ちゅう」になるなど、イ行の発音があやふやな状態が小学校に入学後も続きました。このときも「まだ低学年だから、うまく言えない子はいる」と周囲から言われました。しかし本人が「お友達に”喋り方が変”と言われる」と言い始めたこともあり、専門家に診てもらったのです。すると「舌の動きにクセがあります。これは訓練しないと直りません」とのこと。1年間ほど訓練を続けました。しばらくはイ行が苦手な状態が続きましたが、本人が意識して発音するようになり、現在は問題なく過ごしています。

子どもとの「今」を大切にして

息子さんの言語の発達が遅く悩んでいる投稿者さんに、多くの共感とアドバイスが届きました。そして「そんな時期」が過ぎたママたちからは、今振り返ってみて「もっとこうすれば良かったな」という後悔があるようです。

『うちも遅くて悩んだ。ほぼ3歳まで出なかった。でもそういう子どももいるし、障害で本当に全然話さない子もいるし。こればかりは時が経たないとわからない……つらいよね。でも、あなたに今できることは気にしないこと。放置とかじゃないよ。周りと比べないこと。人と比べないことは私にはできなかったけど……喋れなくても楽しく笑顔でいれば良かったなと後悔してるから! 小さなときは一瞬で過ぎちゃうから!』

『私もその頃白黒つかなくて、めっちゃしんどかった! まぁ念のため調べたらいいよ! でもそんなに思いつめなくていいと思うよ!』

『悩んで解決するなら悩めばいいけど、解決しないなら今を楽しむほうがお得だよ』

言語の発達に限らず、子育ての悩みは尽きません。しかし悩みばかりにとらわれ、二度と戻ってこないわが子の貴重な「今」を悶々と過ごすのはもったいないですよね。専門家の力を借りるなど前向きな解決策には取り組みつつも、親子が笑顔で過ごす喜びをどうか忘れないでいてほしいです。

文・千永美 編集・しらたまよ イラスト・ももいろななえ

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