いま家族で出かけたり遊んだりしていることを、子どもはちゃんと憶えていてくれるかな?
いずれ親元を巣立っていく子どもをイメージすると、幼いうちにたくさん思い出を作っておこうと思うことも少なくありません。でも家族で旅行に出かけるなど思い出作りに努めたところで、子どもたちははたしてそれを大人になっても憶えていてくれるのでしょうか? ママスタコミュニティにこんな投稿が寄せられました。
『子どもが大きくなったとき、親がいろいろなところに連れて行ってくれたなという記憶が残っていてほしいという思いと、さまざまなものを見せることで興味の幅が広がればいいという思いから、毎週出かけています。子どものころの出来事は憶えていてくれるかな?』
明確な目的をもって子連れで出かける予定を組んでいるという投稿者さんですが、こういった出来事は思い出として子どもの記憶にしっかりと刻まれるものなのでしょうか。コミュニティに集まるママたちの反応はどうでしょうか。まずは自身がどうかという声です。
平凡な日常ほど憶えていたりするよね
『旦那がよく憶えている。楽しかった記憶があるようで、わが子も連れて行ってあげたいと言って、いろいろなところに行っているよ』
『私は結構憶えているかな。おばあちゃんと鯉に餌あげに行ったり、母親と図書館に行って絵本を読んでもらったり。安心して遊んだときの記憶は残っているのかも。旅行にも連れて行ってくれたらしいけれど憶えていない』
子どものころに家族で出かけた場所やそのときの出来事まで憶えている人もいるようですね。とくに親や祖父母の愛情を感じられるような出来事は思い出に残りやすいという意見は印象的です。特別なイベントよりも日々の暮らしの中で何度も何度も繰り返されるふつうのことの方が幸せ感を得やすく、記憶に残るものなのかもしれません。筆者自身、幼稚園のころ、土曜日の夜になると家族みんなで同じ部屋に集まり、テレビを見ていたことをよく憶えています。毎週繰り返される平凡なことだったのですが、その当たり前さゆえにいまでも時おり記憶がよみがえります。
就学前のことはあまり憶えていないかも
『自分自身があまり憶えていなくない? 私は全く憶えていない(笑)』
『私は小学生からの記憶はあるけれど、幼稚園の記憶とかほとんどないよ(笑)』
『憶えていないと思う。うちの子は憶えていない。私が連れて歩くのは当たり前なんだと思う。それより祖母や父親とのエピソードばかり記憶しているようで、口にすることがあるから正直ムカつくよ(笑)。「ここ、お父さんとお弁当食べた公園だね?」みたいな。いやいやいや、その前に何回も私と来てますよ憶えていませんか? となる』
何歳ごろの記憶かによっても違ってきそうです。あるいは誰との記憶かにもよるのでは? という意見も。つまりは千差万別と言えるのかもしれません。
たとえ憶えていてくれなくてもこんないいこともある
思い出にはならなくても経験として残る
『憶えているかどうかなんてどうでもよくない? 経験値は積めるよね。その積み重ねが成長だよね』
大切なことは記憶ではなく経験だという声が届きました。旅先でも近所の公園でも図書館でもスーパーマーケットでも、見聞きしたこと、体験したことから子どもなりにあらゆる情報を吸収しながら成長していくことでしょう。筆者にも現在大学生と高校生の子どもがいるのですが、彼らが幼稚園のころから映画館で映画を観る機会を多く持つようにしていました。その結果、いつのまにかチケットの買い方がわかるようになり、映画を鑑賞する際のマナーも身に付いていました。何度となく繰り返すことで知恵がつくことも少なくないのではないでしょうか。また経験がいつのまにか趣味につながったという声も届いています。
子どものころの経験は成長と共に何かにつながっていく
『憶えていない。毎日のように山を散策して遊びまわったはずなのに憶えていない。でも植物や虫にすごく興味を持つようになって図鑑を見て調べたりしているから、何かにはつながっていくんだなと思った』
『憶えていないよ(笑)。でもそういうことの積み重ねで、結構ハードなアウトドアが息子のいまの趣味になっていて、私も一緒に楽しんでいるよ。直接的には作用しなくても、良い刺激にはなっていると思うよ』
当時のことを憶えてはいないのに、明らかに「あの幼少期の経験があっていまがあるよね」と思える方に向かって成長している子っていますよね。筆者の上の子は現在大学生で親元を離れて暮らしていますが、小さいころから家族で旅行などをよくしていたこともあってか、いまも旅行をするのが好きなようで「電車に乗って1人で遠出をすることがある」と言っています。
記憶が曖昧になったとしても、それを話すことが楽しい
『子どもはいま大学生だけれど、憶えていることと憶えていないことがある。例えば水族館だと、どこの水族館だか記憶が曖昧になっていたり。好きで何度も行く所は記憶が上書きされていたり。良いも悪いもアクシデントがあると憶えていたり』
時間が経てば、情報がどんどん曖昧になっていくのは仕方のないことです。でもその曖昧な記憶をたぐりよせながら、「ああでもないこうでもない」「それは違う」などと家族で言い合うのも楽しいものです。投稿者さんもいずれそんな会話を楽しむときが来ることでしょう。そのときまで、お子さんとたくさん出かけ、遊び、時間を共有してくださね。
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