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【後編】食物アレルギーの子どもの転校。同じ自治体でも学校の対応が違う場合があるので注意!

017_子どもの食事・離乳食_きたがわなつみ

校内に単独調理場があった小学校を卒業し、そのまま市内の中学校へと進学した息子。同じ市内でも中学校は給食センターからの配食でした。その後思いかけず転勤が続き、息子は毎年違う中学校に通うことに……。それは同時に食物アレルギー対応の違いを知る3年間でした。

【体験談】給食センターによる差を痛感した中学校時代

中学校に入る頃には、アレルゲンは現在と同じ「卵・エビ・カニ・イカ・タコ・貝類」となりました。

B県(給食センターからの配食。卵のみ除去食・代替食あり。その他のアレルゲンが含まれる場合は代替食を持参)

たまたま担当の給食センターが小規模で小学校にも配食していたこともあり、小学校と同じく毎月面談してもらえました。ここで初めて知ったのが、揚げ物の油は毎回変えるわけではなく、最低でも2回は使うということ(※この給食センターの場合です)。なので揚げ物が出る際は、前回の揚げ物に息子のアレルゲンが含まれていたかどうかを確認し、含まれていた場合は代替食を持参していました。この対応ができたのは直接打ち合わせができたおかげです。しかし年度終わりに「担当するセンターが変わるので、来年からは同じような(細やかな)対応ができない可能性が高い」と言われました。結局わが家は転勤することになったのですが……。

C県(給食センターからの配食。除去食なし、代替食なし。アレルゲンが含まれる場合は代替食を持参)

毎月献立と材料表は渡されましたが、「調理に関するアレルギー対応は一切できない」と言われショックを受けました。有名な漁港をいくつも持つお土地柄だったせいか地元産のイカやエビなどが含まれるメニューが多く、「ご飯と漬物」以外はすべて食べられない日も……。多いときは週3回、月で7回ほど代替食を持参せねばならず、仕方ないとはいえ「給食費は同じだけ納めているのに」とモヤモヤ。同じ市内でも担当する給食センターによっては対応してもらえたようで、運が悪かったです。

D県(給食センターからの配食。卵のみ除去食・代替食あり。その他のアレルゲンが含まれる場合は代替食を持参)

・卵のみ対応
・乳のみ対応
・市の指定8種(卵・乳・小麦・そば・落花生・エビ・カニ・ゴマ)すべてに対応

上記3パターンから対応を選べるというシステムでした。息子の場合「指定8種」を選ぶと食べられるものも除去することになるので、「卵のみ対応」を選んで残りのアレルゲンが含まれるメニューの場合は代替食を持参しました。また食物アレルギー児の給食は、その日の献立にアレルゲンが含まれるかどうか関係なく毎日すべてのメニューが別に用意されるという徹底ぶり。専用の受け渡しコーナーが校内にあり、息子は毎日トレーごと取りにいかなくてはいけなかったので、ちょっと面倒そうでした。

代替食を持参する場合の便利グッズ

代替食を持参する場合、心配なのが衛生面です。特に夏場、「暑い教室に置きっぱなしが心配であれば、保健室などの冷蔵庫が使用できますよ」と言われたこともありました。ただ息子がいちいち取りに行くのを嫌がったので、保冷剤と保冷バッグを活用。逆に「温かいもの」や「汁物」を持参するときに大活躍だったのが、スープジャーやフードポットと呼ばれるステンレス製魔法瓶。保冷機能もあるため、酢の物などを持参するときも使用していました。

気を付けていても……ヒヤリハット体験

どの学校や給食センターでも細心の注意のもと調理されていたので、混入などのトラブルはありませんでした。ただ、それ以外のシーンで思わぬ事態に見舞われることに……。

担任の先生の知識不足

息子が小学校低学年のとき、中華丼が出ました。息子にはうずら卵やイカを除去したあんかけが用意されていたのですが、気付いたときにはすでにクラス全員分のご飯に通常のあんかけがかけられた状態。困った息子が先生に相談すると、通常のあんかけから具材だけをパパッとよけ、「はい、これにかけてね」と渡されたそうです。仕方なくアレルギー対応のあんかけを乗せて食べた息子ですが、やはり「喉がイガイガした」。息子には先生に言われても「食べられない」と断るように言い、先生にはお手紙で「具材だけよけても汁には成分や欠片が入っています。必ずご飯ごと替えてください」とお願いしました。すぐに謝罪がありましたが「アレルギー児童の担任でも、講習は受けていないのかも?」と思った事件でした。(※10年近く前の話ですので、今は改善されていることと思います)

内服薬は常備のはずが、無い!?

万一アレルギー症状が起きた場合のために常備していた内服薬。最初はランドセルのポケットに入れていました。ところがたまたま手提げバッグのみで登校した日、給食後に息子が気分が悪いと言い出し学校から連絡が……。その日はオムレツが出て息子は食べてはいなかったのですが、ちょうど胃腸の調子が悪かったせいか匂いだけで具合が悪くなったようです。親子で検討の結果「筆記用具を持たずに登校する日はないだろう」となり、薬は筆箱の中で潰れないようにピルケースに入れておくことにしました。

「この献立なら大丈夫」という思い込みは危ない

栄養士の先生と直接やり取りすることがなくなった後、献立を見てアレルゲンチェックをするのは親である筆者の役割となりました。チェック後、注意すべき日に印を付けた献立表を3部用意し、親・本人・担任が1部ずつ持っておくように。しかしそれでも見落としがあったのです。それは「青菜のおひたし」。息子は「竹輪かなにかの練り物が入っているのかな」と思って食べたらしいのですが、ひと口食べて「これは違う」……イカでした。「喉がイガイガしたから薬を飲んだら治まった」ので良かったのですが、それまで給食のおひたしにイカが入っていたことがなかったので油断してしまったのです。どんな献立でも何が入っているかわからない。そう思ってチェックしないとダメだと痛感しました。

終わってみたら得たことも多かった給食ライフ

中学校卒業と同時に給食も卒業。私が献立表とにらめっこする日々も終わりを告げました。しかし食物アレルギーが終わったわけではありません。成長するにつれて友だちと外食することも増えましたが、給食でアレルゲンを気にする習慣が今も役に立っているようです。息子には、自分で自分の身を守れるようになってほしいと思っています。

幸い今までどこに行っても友だちからアレルギーをからかわれることはなく、食べられない理由を説明したらみんな「あ、そうなんだ」で納得してくれたそう。食物アレルギー児をお持ちの親御さんは心配することも多いと思います。でも親子でひとつずつ乗り越えていけば、アレルギーをコントロールする力が子どもについていくはず。食べられない食材があっても、体はちゃんと成長していきます。どうか悲観せず、周りとの連絡を密にしながら、給食ライフを楽しんでくださいね。

文・千永美 編集・しらたまよ イラスト・きたがわなつみ

※この記事は、2019年頃までの出来事を元に作成しています。

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