【後編】クラスの問題児の親にカウンセリングをすすめてしまった。これって言い過ぎですか?
クラスの同級生から2度暴力を受け、怪我をしてしまったわが子。こういったことがあると、親としては当然、相手の親にしっかり対応して欲しいと思いますし、何なら文句の1つも言いたくなるところです。実際に投稿者さんは相手の親に電話をしています。その際、カウンセリングを受けたらどうかと提案してしまい、それについては言いすぎたかもしれないと後悔している様子です。ただ、カウンセリングの必要性が頭に浮かんでしまったほど、投稿者さんにとっては一連のトラブルが見逃せないものだったともいえるかもしれません。このように自分の子どもがケガをさせられるなど、校内で迷惑行為を受けている場合、相談できる場所はあるのでしょうか。
問題行動を受けている側の親が相談できるところはどこ?
まずは電話で相談してみる
子どものことで悩んでいる場合、24時間対応してくれる電話相談を活用できそうです。文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」では、いじめに限らずあらゆるSOSを受け止めてくれます。親からも子どもからも相談可能ですので、お子さんに声をかけてみて、悩んでいるようなら、親子で一緒に電話をしてみてもいいかもしれません。
児童相談所で専門家に相談ができる
子どものことで相談事があれば児童相談所に連絡をするのも方法の1つです。埼玉県では、児童相談所を専門の職員が子どものさまざまな相談に応じる県の相談機関としています。ここでいう専門の職員というのは、児童福祉司(ケースワーカー)、児童心理司、医師(精神科医、小児科の嘱託医)などです。相談できるのはおおむね0歳から18歳未満までですが、窓口によって、相談できる子どもの対象年齢は異なる可能性があります。まずは問い合わせてみましょう。、
また管轄の児童相談所に連絡する方法としては「189」に電話をする方法があります。「いちはやく」と覚えると忘れないかもしれませんね。
教育委員会や警察にも相談ができる
教育委員会では、都道府県ごとあるいは市区町村などの地域ごとに教育センターや教育相談所といった相談窓口を設置しています。窓口では、幼児から高校生相当年齢までの子ども本人やその保護者から、友人関係、いじめ、家族関係、学校生活、不登校の悩みや不安などについて相談を受け付けてくれます。今回の、同級生から迷惑行為を受けているというようなケースも該当するのではないでしょうか?
他にも警察署や警察が管轄する少年サポートセンターもあります。サポートセンターには、警察官や警察官OB、大学で心理学、教育学、社会学もしくは社会福祉学を履修し、都道府県の人事委員会が実施する選考試験に合格したスタッフや、臨床心理士などが配置されていて、彼らが相談に応じてくれます。少年非行のみならずいじめなどについての相談も受け付けていますし、親とは異なる、教育的、心理的、犯罪的側面を加味しながらアドバイスをくれるでしょうから、利用してみてもいいのではないでしょうか?
子ども自身が相談したい場合には……
もし投稿者さんではなく、怪我をさせられた子どもが誰かに話を聞いてもらいたいと思っているようならば、先ほどご紹介した「24時間子供SOSダイヤル」以外にも子どもがかけられる電話相談窓口があります。18歳までの子どもであれば相談ができる「チャイルドライン」などを子どもに教えてもいいかもしれません。
ママが学校に対してお願いできること
現実的な問題として、A君に関しては投稿者さんや他の保護者だけで対応するのは難しいでしょう。そのため学校と協力して対応していくことになりそうですが、投稿者さんが学校側にお願いできることはあるのでしょうか。
『次のクラス、残りのクラスは一緒にならないようにしてもらう』
『担任に相談しても状況が変わらないなら、校長に相談する。学びの環境を妨害されるのはおかしい』
学校側が必ずしも対応してくれるかはわかりませんが、今後も被害が続くようならば、次年度はクラスを一緒にしないでほしいとお願いしたり、これ以上トラブルが起きないようにしっかりと指導を強く要望したりすることはできるでしょう。ただ担任の先生もA君への対応がなかなかうまくいかないこともあるようですから、校長先生などを含めて相談していくのもよさそうです。
カウンセリングをすすめるのは優しさでもあるかもしれない
筆者の知り合いに授業中に落ち着きがなくなってしまう子がいました。その子の親は自分の子どもの状態を知らずにいたのですが、授業参観に来ていた他の保護者から事情を聴き、カウンセリングをすすめられました。親御さんは寝耳に水状態だったようですが、結局、子どもはカウンセリングを受けることを選択し、そうするうちに授業中の態度もよくなってきたらしく、そのことをとても喜んでいました。
今回の投稿者さんの言葉も、A君のママにとっては胸にグサリと刺さる言葉だったのかもしれません。でもこれがきっかけでカウンセリングを真剣に考え始め、A君の態度も改善される可能性も十分あるのではないでしょうか。
文・川崎さちえ 編集・blackcat イラスト・Ponko
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