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【後編】療育が必要な甥っ子。仕事で忙しい義妹に「お金なら払うから」と世話を頼まれたけれど……?

※2020年12月時点の情報です。

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子どもが発達障害のグレーゾーンなので、週に1回療育に通っているというママ。同じく子どもを療育に通わせる必要がある義妹から、「だったらうちの子のサポートも一緒にお願い」と言われています。そんな義妹に対して、他のママたちはかなりイライラしている様子です。

仕事を辞めて自分で見る人もいる

『バリキャリでも、お子さんのために仕事を諦めた人もいるのに、なにそれ』

中には子どものために仕事を辞めて、キャリアを諦めるママもいます。そのベースには、仕事よりも子どもの方が大切、寄り添ってあげたいという強い思いがあることでしょう。でも義妹はちょっと考え方が違うようです。

『なんのために働いているの? と義妹に聞いたの。そうしたら、子どもが成人してまともに就職できなかったときのために貯金をしていると。なんかずれてるよね?』

義妹は子どものために貯金をしているのですが、それは子どもの状態が今以上に良くならず、働くことができなかった場合を考えてのことだそうです。それだと、はなから子どもが自立できないことを想定しているように思えます。本人が自立できるよう努力しなければという考えが見えません。

療育はまずは親子で行うもの

障害のある子どもの支援には、家族がどう関わっていくのかが大きく影響します。例えば初めて療育に行くと、子どもは見知らぬ人ばかりの環境に緊張してしまい、不安な気持ちになってしまいます。でも親が寄り添っていれば、不安も和らぐことでしょう。また、親も療育で子どもと接するうちに、子どもの苦手なこと、得意なことを知って、あらためて子どもとの関わり方を理解することもできるでしょう。また他の保護者さんたちとつながり、情報交換ができるようになることもあります。自分1人ではないという安心感を得ることもできるのではないでしょうか。つまり、療育での子どものサポートには親の存在は欠かせないものなのです。

参考:社会福祉法人 京都府社会福祉事業団 「親子通園で大切にしたいこと

ママが義妹に提案できること

子どもの療育にあまり関心を持っていない様子の義妹は、行政のサポート体制などについても知らずにいるのではないでしょうか。全部自分でやらなければならないことに辟易していまい、逃げだしたい気持ちになっているとも考えられます。そこでママから義妹にそういったサポート体制を利用することを提案してもいいかもしれません。

児童相談所や保健所に相談

療育の必要がある子どもに家庭が及ぼす影響ははかりしれません。児童相談所や保健所などの行政機関は、療育の必要がある子どもや家族を支援するような体制を整えています。例えば相談を受け付けてくれたり、場合によっては指導もしてくれます。

参考:国立障害者リハビリテーションセンター・発達障害情報・支援センター「相談窓口の情報」

一時期的に預かってくれたり、送迎をしてくれたりするサポートもある

自治体によっては、一時預かりや、外出時のサポートや送迎をしてくれるサービスを展開しています。義妹の住むエリアについてもそういったサービスが用意されていないか、調べてみる価値はあります。

参考:さいたま子育てWEB「障害児(者)生活サポート事業」

トライアングルプロジェクトにより、就労や社会的自立を目指せる

文部科学省と厚生労働省は「トライアングルプロジェクト」を発足させて、家庭、学校、児童発達支援事業所、放課後等デイサービ ス事業所などのこれまで以上の連携を推進しています。就学をゴールとするのではなく、義務教育後、就労や自立を目指して個人に合わせた支援の仕方を提案してくれる試みを始めている自治体も少なくありません。スクールソーシャルワーカーに個別指導計画書を作成してもらい、支援内容が小・中学校間で引き継がれ、適切な支援を継続してもらえる流れが確立されているケースも。また、学校が保健や福祉サービス、相談支援事業所、専門機関と柔軟につながることで、就労や社会的自立をゴールにする視点を持てる仕組みが出来上がりつつあります。

甥のためを思うならば義妹にやらせる。ママにも強い意志が必要

療育はやはり親が中心となって行っていくものです。ですから義妹にはママからはっきりと断りを入れましょう。自分が連れて行かないと甥っ子が……と心配に思うかもしれませんが、認識の甘い義妹を説得することも大切ですよね。ただそれでももし気がかりなら、初めはママが義妹親子に付き添ってあげるのもいいのではないでしょうか。そうしながら、様々なサポートサービスの存在について、教えてあげるのもひとつですよね。

このまま義妹に押し切られてしまわないように、本当に甥っ子が心配だからこそ義妹が療育につきそうことをすすめているのだと伝えましょう。厳しいようですが、周りができる真のサポートはそれからではないでしょうか。

文・こもも 編集・blackcat イラスト・ごぼふく

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