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停電2日間、断水4日間を経験してわかった!備えるべきものと子どもへの立ち振る舞い

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災害はいつどこで起きるのかはわかりません。突然、本当に一瞬で目の前の風景が変わってしまうこともあります。地震や台風による水害などこれまでいくつかの災害を経験した私の中で、最もインパクトが強かったのは、やはり3.11、東日本大震災でした。北関東にあるわが家では幸い大きな被害はありませんでしたが、2日間の停電と4日間の断水を通して災害への備えの大切さを実感しました。

今日も平穏に過ごせるなと思っていた3月11日

2011年3月11日の午後、当時幼稚園の年長だった娘のおやつにホットケーキが焼き上がったタイミングでした。その頃ホットケーキは娘の定番おやつで、「今日も無事に家に帰ってきたな。もう少しで夕食の準備だな」など、いつもと変わらないことを考えていたとき、ガクンという短い揺れがあって、その数秒後にガタガタガタッという大きな揺れがありました。私はとっさに娘を抱きしめたのですが、家の中から動けずにいました。後になって外に出ればよかったなと思ったのですが、腰が抜けるとはまさにこのことだと思います。これまで経験がない大きな揺れで、震度5強だったと後になってわかりました。

直後に停電、夜になって断水……インフラが使えない!

地震直後から2日間続いた停電

地震が起きた時は昼間だったので、直後に何がどうなったのかはよくわかりませんでした。ただ本棚から本が落ちていて、「この子が本棚の近くにいなくてよかった」と娘を見て思いました。でもだんだん状況が見えてきて、まず停電になっていることがわかりました。パソコンの電源が入らなかったからです。そして夕方になり暗くなってくると照明がつかない、IHクッキングヒーターやレンジが使えないなどいろいろな不便さが見えてきたのです。

夜になって計画的な断水が始まった

地震の直後は水道水は問題なく使えたのですが、夜の8時から断水になるという役場からのアナウンスがありました。(自治体の班があって、班長さんが家まで来て知らせてくれました。)その知らせを受けたのが午後6時くらいだったので、慌ててお風呂に水をため、バケツや調理用のボウル、鍋などありったけの容器に水を確保。そのときは「これだけあれば大丈夫だろう」とたかをくくっていたのですが、実際のところ断水は4日間続き、当然ながら水は足りなくなりました。

2日間の停電と4日間の断水。どうやって過ごした?

IHが使えず、カセットコンロが活躍

わが家はIHクッキングヒーターを使っているので、停電になったら機能しません。もう料理ができないし、お湯さえ沸かせないと思ったときに、カセットコンロがあると気づきました。普段はあまり出番がない小さなコンロが、このときばかりは大活躍。あまりの活躍ぶりに、それ以降カセットコンロは頻繁に使うようになったくらいです。もちろんガス缶も常備してあります。

トイレが流せない。家族で一緒に使う工夫も

トイレを流すときにはずっとリモコンを使っていたのですが、停電で使えなくなりました。でも幸いにもレバーも付いていたので、断水前はそれで流せることに気づきました。問題は断水が始まってからです。水が流れないとなると、本当に不安になります。何せ生理現象なので止めることはできませんから、最初は「どうやって流せばいい?」と右往左往していました。
仕方なく確保しておいた水道水を使いましたが、水がもったいないので娘と一緒に入って1回で流すようにしたり。男性も同じように夫と息子(当時小学2年生)が続けて使い、2人分を1回で流してもらいました。トイレで不便を感じた経験があるので、それ以降は車の中でも使えるパックのトイレを非常用として保管しています。

お風呂に入れないのはみんな同じ!

電気を使って沸かすタイプのお風呂だったこともあり、停電によってお湯が沸かせなくなり、丸2日お風呂に入れない状態になりました。でも季節は冬。入れないのは「みんな同じ」だと思いましたし、「風邪のときは3日くらいお風呂に入らない」ので問題ないだろうと考えました。地震の後にお風呂に入れたのは2日後の3月13日だったと記憶しています。まだ断水はしていましたが停電が復旧したことで、断水前に溜めていた水を沸かして入ることができました。

いつまで続くの?疲れたときは「少しでも楽しく」を心がける

地震直後からの停電に関しては、最初はすぐに復旧するだろうと思っていました。遅くても翌日には電気が使えるだろうと。断水もそれほど大げさに考えていなかったので、初日はとにかく「不便だな」という気持ちが先行していたのです。でも翌日になっても電気が使えない、水も出ないとなったとき、不便さよりも不安が大きくなってきたのです。

それまでも停電は経験していましたが、それは雷などの影響で長くても数分。じっとしていればすぐに復旧して、その後は何もなかったように活動ができていました。でも今回は違います。「まだ使えないの?」というため息まじりの言葉が家族から出るようになり、不満や不安による精神的な疲れも見えてきました。子どもたちもイライラしていることがよくわかります。このままでは不満をぶつけるようになってしまうと思い、私は「普段はできないことをしよう!」と気持ちを切り替えることにしました。水も電気も使えないのは仕方ないので、それを少しでもポジティブに捉えようと思いました。

例えば近くにある実家に行って仏壇にあるろうそくをもらい、雰囲気のある夕食にしてみたり。また実家ではご飯を炊くときの昔ながらの釜があったので、それでご飯を炊いていました。それを子どもたちに見せたりもしました。不便さや不安にクヨクヨしても、電気や水道が復旧するわけではありません。この状況を受け入れて、子どもたちや夫とどうやって「少しでも楽しく」過ごせるかを考えるようにしたのです。

地震の怖さを実感したら、その後の心のケアが大切かもしれない

今でも地震があるとテーブルの下に潜る長女

震災のとき年長さんだった娘にとっては、あのときの大きな揺れは相当怖いことだったのでしょう。高校1年生になった今でも地震が起きるとテーブルの下に潜ります。そして私自身も、少しでも揺れるとびくっとするようになりました。東北ではもっと大きな揺れがあり、たくさんの方が亡くなり、私たち家族が感じたよりもずっと強い恐怖を感じられたには違いありません。それと比べたら……とも思うのですが、娘にとってあのときの「恐怖」は拭い去ることができないのだなと感じます。

「大丈夫」と思えるように普段からの準備を

地震の揺れへの怖さは完全に克服することはできないのでしょう。そして震災の後に感じた不便さやイライラという心理的なストレスも、地震そのものと同じように怖いと思っています。例えば「どうして電気が使えないの?」という子どもの愚痴にカチンとくることもあります。「こっちだって大変なのに」と。家族間でのイライラのぶつけ合いこそが、避けるべきことなのだと私は考えています。

そのための方法の1つは、やはり普段からの備えでしょう。保存期間が長い食べ物、水、電池、マッチ、カセットコンロなどを揃えておくことで、停電や断水があっても普段の生活に近づけることができます。そうすることによって家族間での摩擦を回避できたり、むしろ「大丈夫だよ。もうすぐ直るよ」といたわりの言葉をかける余裕も出てくるのではないでしょうか。

災害対策アイテムの定期的な見直しを

ただ問題は、しばらく大きな震災が起きていないので、どうしても油断をしてしまう点。最近では食料や飲料水をローリングストック(1ヶ月に1〜2回程度、食べたり使ったりして不足した分をまた補充する)で備えるようにしているので、定期的な見直しも必要ですね。わが家では家族全員が揃うお正月に見直すようにしています。他にも子どもの誕生日にするのもいいでしょうし、結婚記念日もいいかもしれません。災害対策のアイテムを家族で見直すことで、「いつ起きるかわからない」と気持ちを新たにすることもできますよ。

災害が起きた直後は気を張っているため、心の傷が見えにくいこともあります。でも、人は自分でも気づかないうちに深い傷を負ってしまうもの。もし災害が長引いたら……。そのような気持ちで「万が一」を考えてぜひ準備をしてください。その準備が無駄になった方がいいに決まっていますが、どこで何が起きるかはわからないものです。私自身、当時を思い出すことであらためて災害の備えについて考えることができました。さっそく災害対策アイテムの見直しをしてみようかなと思っています。

文・編集部 編集・井伊テレ子

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