【前編】レジ袋有料化でママたちの暮らしに起きた変化。失敗談や店員さんへの本音とは?
令和2年7月より導入された「プラスチック製買物袋有料化」(以下、レジ袋有料化とします)。普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することによって、それが本当に必要かを各自が考え、ライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的とした制度です。ママスタセレクト編集部では、レジ袋有料化をテーマにしたオンライン座談会をおこないました。レジ袋の有料化が導入されたことで、ママたちの暮らしに何か変化はあったのでしょうか?
レジ袋有料化による暮らしの変化
マイバッグ派、マイかご派、レジ袋派。みなさんは何派?
兵庫ママ:マイバッグを持って出かける機会は増えましたね。
東京ママ:普段はマイバッグを使っているんですけど、忘れちゃうときもあって。いざというときのためにレジ袋を何枚かバッグに忍ばせています。
福岡ママA:マイバッグ使ってるんですけど、まとめ買い派なので荷物が入りきれないことも多いです……。
富山ママ:私はもともと買い物カゴを持って買い物に行っていたので、あまり変化はないかも。
千葉ママ:買い物カゴ?
富山ママ:マイカゴと言うんでしょうか。レジカゴのようなものをマイバッグ代わりに使ってます。このあたりの地域はマイカゴ派、多い気がします。
レジ袋が有料になったのを機にマイバッグを持って行く機会が増えたママは多いようですね。一方で、すでにマイバッグを使用してきたママたちには、特に大きな変化はなかった様子。普段、車で買い物に行くママからは、マイバッグよりもマイかご(レジ用かごのように四角く大きいタイプ)が使いやすいとの声も聞かれました。マイバッグに比べて容量が大きかったり、レジを通したあとの商品をそのまま入れることができたりといった手軽さもあるようです。
地域限定!?段ボール派のママも
愛知ママ:愛知のスーパーには段ボールが置いてあるお店もありますよ。
東京ママ:え、段ボール? 何に使うんですか?
愛知ママ:買ったものを段ボール箱に入れて持ち帰るんです。段ボール、山積みになってますよ。
富山ママ:富山にも段ボール置いてある店、あります。無料なんです、段ボール。
東京ママ:車に乗るママ前提ですよね? じゃないと段ボールは持って帰れませんもんね。私、だいたい自転車だから無理だなあ。
地域によっては段ボール派のママもいました。お店によりますが、使用済みの段ボール箱は自由に使用していいのだそうです。車での移動が多い地域ならではの光景なのかもしれませんね。
それでもやっぱり買っちゃうときがあるんです!
レジ袋有料化に伴いママたちのレジ袋を買う頻度は減っているようですが、100%レジ袋を買わなくなったかというと、そんなこともないようで……。
東京ママ:出先で、急に買い物を思いついたときは普通にレジ袋買っちゃいますね。
福岡ママA:私も同じ! スーパーにはマイバッグを持って行くんだけど、コンビニには思い付きで入るからなあ。
富山ママ:お弁当や揚げ物などあったかいものや汁気のあるものを買ったときにはレジ袋が便利じゃないですか。
愛知ママ:思った以上に買い物がかさんで、マイバッグには入らないときは大きめのレジ袋を買っちゃいますね。
福岡ママI:使用済みのレジ袋を自宅でゴミ袋として使っていたのですが、足りなくなっちゃって。結局100枚入りのレジ袋を購入しました。結局エコじゃなくて……。みなさん、どうしてます?
富山ママ:私もまとめてレジ袋買いました。ゴミを捨てる際にやっぱり必要なんですよね。
普段はマイバッグを用意して出かけるママたちも、急に買い物したくなったとき、あるいは買い物の量が予想外に多くなってしまったときなどは、レジ袋を購入しているようですね。食品を買うのか日用品を買うのか、あるいはちょっとした買い物なのかまとめ買いなのかによっても、レジ袋の必要性が変わってくるようです。
また生ごみを捨てるときにレジ袋を再利用していたママからは、別途ゴミ袋を購入する必要が出てきたという話も聞かれました。マイバッグやゴミ袋を購入したりと、新たな投資が必要だったご家庭もあるかもしれませんね
またレジ袋の購入を控えるあまり、こんな体験をしたママもいました。
ああレジ袋……私たちの失敗談
東京ママ:「レジ袋いりますか?」と聞かれて、咄嗟に「いりません」って答えちゃいました。大きいペットボトル3本を手持ちして帰るのはしんどかった……。
福岡ママA:重たいものを買ったときはしんどいですよね。私が買ったのはアイスとからあげ。ああ、アイスが溶けちゃう!
富山ママ:コンビニのお弁当って、レジ袋がないと持って帰りにくそうですね。
東京ママ:失敗談ではないですけど「レジ袋要りません」って答えたあとに、「この人ケチだな」と思われてないかビクビクするときがあります(笑)。
レジ袋にまつわるちょっとした失敗談。これまで何気なくもらっていたレジ袋が、いかに私たちの生活の必需品だったかが見えてくるようなエピソードでした。
レジ係さん、お願いだから袋のサイズを決めてください!
レジ袋がほしいときには、レジ係さんとのやりとりが必要になってきますよね。しかし、なかにはレジ係さんとのやりとりがスムーズにいかないこともあるようで……。
福岡ママA:マスクをして誰とも会話しないように気を付けているのに、レジ係の人と「レジ袋ください」「どのサイズがいいですか?」「えーと……」と会話しなくちゃいけないのがなんだかなあ……。
愛知ママ:わかりますー。お互いマスクをしているから声が聞こえづらくて、つい声を張ってしまったりしません?
千葉ママ:張っちゃいますね。スーパーによってはレジの前に「レジ袋が必要です」などと書かれたカードが置かれていて、それをレジカゴに入れるだけでOKのところもあります。
富山ママ:「どのサイズにしますか?」って聞かれるけど、どのサイズだとちょうどいいのかよくわからないんですよね。
東京ママ:レジ袋のサイズはお店の人に決めてほしいです。「Mサイズください」と言ったのに「それじゃあ入らないですよ……」と店員さんから言われるのもいやだし。だったら最初から決めてほしい。
福岡ママA:サンプルが出ているお店ならまだいいけれど、口頭でS、M、Lサイズがありますと言われても、実際どんな大きさなのか想像がつかないですもんね。この間なんて、「Lと3Lがありますけれどどうしますか?」と言われました。3L!? とつい口に出してしまいました。
多くのママからは、どのサイズのレジ袋がぴったりなのか、できればお店側から提示してほしいとの声が聞かれました。またレジ袋のサイズ選び、枚数選びに失敗した場合、新たにこんな戸惑いが生まれることもあるようです。
レジ袋が足りない!こんなとき、どうしたらいいの?
東京ママ:もう1枚レジ袋が欲しいとき、レジにたくさん人が並んでいるとレジ係の人に声をかけづらいんですよね。
愛知ママ:レジ袋を買うために、また列の最後尾に並ぶべきなんでしょうか……。
兵庫県民ママ:私それができなくて、手持ちの袋に何とか入れることが多いです……。
レジ袋が有料化になったことで、確かにレジ係の人とのやりとりが増えた印象があります。ちなみに「無人レジ」「セルフレジ」などと呼ばれる「自分で清算できるレジ」が設置されているお店では、画面の購入ボタンをタッチすることでレジ袋を買うことができることもあるそうですよ。
当たり前が変わったとき社会に起きる変化は何だろう
「買い物をしたらレジ袋をもらえる」ことが当たり前だった世の中から、「もらえない」ことが当たり前の世の中へ。当たり前が変わってしまったのですから戸惑って当然なのかもしれません。
レジ袋有料化にスムーズに移行できたママもいれば、まだまだ慣れないというママもいることでしょう。時間が経つごとに慣れていくのか、あるいはより不便さを感じるようになるのかは取り組んでみないとわかりません。レジ袋有料化は環境問題解決へ向けての第一歩。この制度が導入されたことで、社会全体にどのような変化が起きていくのかを引き続きウォッチしていきたいと思います。
続いて、レジ袋有料化には欠かせないマイバッグについても、さまざまな意見が飛び出しましたよ。
後編へ続く。
取材、文・Natsu