部活動で失敗を笑った後輩に、先輩としてどう対応する?
中学生になると多くの子どもが参加する部活動。部活動では大会やコンクールで勝つために技を競い高め合うこともあるでしょう。また同じ目標に向かうチームメイトとの絆や先輩後輩の上下関係など、小学生までとは違う人間関係を学ぶことも大切ではないでしょうか。ママスタコミュニティに中学2年生の息子さんを持つママから、部活動でのトラブルについて相談がありました。
『息子は陸上部です。体験入部で小さい頃に一緒に遊んだ近所の子が数人来ました。練習の様子を見せているときにハードル走をした息子は、ハードルに足が引っかかり転倒。友達がかけつけてくれ大怪我には至りませんでした。しかし見学していた1年生が「だっせえ!」とからかってきたので、息子は「ふざけんなよ」と1人の胸ぐらを掴みました。息子は先輩の威厳を見せるつもりでしたが、顧問は息子のみを説教。息子は悔しくて家で泣いています。うちの子は悪くないと思うのですが、顧問に苦情を言ってもいいと思いますか?』
この投稿に多くのママがさまざまなコメントを寄せてくれました。
悔しい気持ちはわかるけど、息子さんにも落ち度があるのでは?
『失敗を笑われて悔しいのはわかる。でも胸ぐらを掴んだら顧問に叱られるよね。本当に悔しいけど』
『ケンカになるような引き金を引いたのは1年生だけど、息子さんの行動もどうかと思う。口で言えばよかったね』
『理由はどうあれ先に手を出したら負け。下級生に暴力を振るおうとした事実は、しっかりと反省させたほうがよいのでは?』
投稿を読んだママたちがはじめに指摘したのは、投稿者さんが「うちの子は悪くないと思う」と書いていることでした。失敗をからかわれて悔しかった息子さんの気持ちはよくわかります。でも相手の胸ぐらを掴んだ息子さんの行動は、「息子は悪くない」と言い切れるのでしょうか? 多くのママたちは「親として大事なことを息子に教えるチャンス」とアドバイスをしてくれました。
親として子どもに教えたいこと
今回の投稿に寄せられた意見のなかには、“他人の失敗をからかった後輩”と“暴力で戒めようとした先輩”、どちらにも非があるというものがたくさんありました。では先輩である息子さんには、投稿者さんは親としてどんなことを教えたらいいとママたちは考えたのでしょうか。
①手を出したら負け
『もし息子が言葉だけで注意してたら「息子は正しい」と褒めてあげられる。でも今回は手を出してしまった。手を出したら叱られるのは手を出した側なんだよ。キッカケを作った相手よりも手を出したほうが悪いと、きちんと教えてあげればいいと思う』
『悔しかった気持ちには共感してあげて、手を出したところは「やってはいけない」と教えないと』
『子どもの悔しさには共感する。でも叱るところは叱ろうよ。叱りもしないで顧問に苦情を言ったらダメ』
アドバイスしてくれたママたちは、息子さんの悔しい気持ちと取った行動は分けて考えようと提案しています。たとえ相手が悪かったとしても、手を出してしまったら手を出した側が悪くなると親がしっかりと教えるほうがよいのではないでしょうか。
②先輩の威厳は暴力では示せない
『からかった1年生はまだ入学したばかりで先輩・後輩の感覚がないんじゃないかな? 小さいころに遊んでいたなら友達感覚のままなんだよ。息子には先輩なら暴力ではなく言葉で伝えるように話すよ』
『カッとなって胸ぐらを掴むのは先輩の威厳ではない。違う方法で先輩のすごさを見せないとね』
『中学生になったばかりの子に上下関係なんて難しいでしょ。まだ小学生気分の子はいずれ上下関係を学ぶか、社会に出てから苦労するだけ。先輩の威厳は暴力ではない。後輩が尊敬できる先輩にならないと』
学校や部活動によって上下関係が厳しかったり緩やかだったり違いはあると思いますが、先輩が後輩を指導するのはよくあることだと思います。指導する内容は、技術的なことから態度や心得のような精神面のことまでさまざまあると思いますが、先輩が暴力をつかっていうことをきかせるのは、威厳とは違うのではないでしょうか。投稿者さんの息子さんは中学2年生。先輩になったばかりの今だからこそ、上に立つ側が気をつけることを親が教えるチャンスかもしれませんね。
先輩も後輩もどちらにも大切なこと
筆者にも投稿者さんと同じく中学2年生の息子がいます。寄せられたコメントを読み、筆者自身も共感することや学ぶことがたくさんありました。そして特になるほどと考えさせられたコメントがありましたので紹介したいと思います。
『先輩とか後輩とか関係なく、人の失敗をバカにするのは良くないよね』
『ケガをした息子さんにかけつけた友達が普通の感覚だよね。上下関係というよりも、ケガをした人をあざ笑う人間性の問題ではないの?』
「先輩として、後輩にどう対応すべきだったか」がテーマとなった今回の投稿。しかしそれ以前に、ケガをした人・失敗した人への思いやりの気持ちは、先輩・後輩の立場に関係なくわが子には持ってほしいですよね。カッとなって摑みかかってしまった気持ちもよくわかりますが、思いやりの気持ちが足りなかった後輩に言葉で指摘できたらステキだったかもしれません。とはいえわが子をみても、先輩になったとはいえども、まだまだ成長途中の中学生が冷静に話せるようになるのは簡単ではないとも思います。息子さんの悔しい気持ちに寄り添いながらも、親として「どんな対応をすべきだったか」を話し合うことができたなら、息子さんが成長するチャンスになるのではないでしょうか。
文・間宮陽子 編集・Natsu イラスト・Ponko
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