今井絵理子:第2回 SPEEDのメンバーでホテルの部屋で身体にサランラップを巻いていた
全8回でお届けしている、今井絵理子さんへのインタビュー。
第2回目となる今回は、SPEEDとして活動していた時代のこと、ソロになってからのことについてお話を伺っていきます。
SPEEDとしてデビューした当時、今井さんにとって楽しかったことはなんですか?
私、趣味と呼べるものが一つもなかったんです。今もそんなにないんですけど、強いて言えば、歌うこと、音楽が私にとっての趣味になるのかなと思っています。
私にとっては、その延長線上にお仕事があるので、毎日歌を歌えているということがとにかく楽しかったです。
では、逆に辛かったことはなんですか?
当時はまだ中学生だったので、お菓子とか食べるとすぐ太ってしまっていたんです。
周りのスタッフとかに「気をつけなさい」と言われるんですけど、楽屋に行くと、見たこともない美味しそうなお菓子が置いてあったりして、それを我慢するのが辛かったですね(笑)
沖縄のご飯と比べると、東京には美味しい物がたくさんあって、日々その誘惑との戦いが辛かったです。
体型維持のために、かなり努力をされていたんですか?
していました!ダンスを踊るので、身体はものすごく動かすんですけど、やっぱりその分食べてしまうんです。
中学生なのに、みんなでホテルの部屋で身体にサランラップ巻いたりしたこともあります(笑)
汗の出るジェルみたいなのを縫って、全身にサランラップを巻いて「これを巻いたら、細くなるかも!」って。懐かしいです。
今井さんの人生にとって、歌を歌うということはどんなことですか?
自分自身の表現の場ですね。
歌は、常に口ずさんでいます。ご飯を作る時も、道を歩いている時も、気づくと歌っています。私の人生にはなくてはならないものです。
ソロでも音楽活動をされていますが、作詞作曲もされるんですか?
はい。歌も歌詞も作ります。
作ろうと思ってギターを弾いたり、ピアノを弾いたりすることもあるんですけど、寝ようとした時にメロディが思いつくこともあるので、ボイスレコーダーに鼻歌を入れて、後から聞き直したりすることもあります。
私は、シンガーソングライターではないので、焦って曲を作らなきゃいけないということはなくて、書きたい時に書くというマイペースな感じで制作活動はやらせてもらっています。
よく、「曲を作れてすごいですね」と言われるけど、誰でも音楽を作ることはできると思うんです。楽器ができなくても音楽は作れると思っています。
5歳で夢見た歌手という夢を叶えた人生を、どう感じていらっしゃいますか?
そうですね。本当に運が良かったんだと思います。
夢を掴んだ瞬間って、夢を掴んだということを感じていないんですよね。私はまだ子どもだったので、そのことを認識する余裕もなかったんです。
でも、今大人になって振り返ると、すごく素敵なことだったんだな、素晴らしいことだな、今自分がいる立場というのはとても恵まれていることなんだなということを感じます。
誰もが夢を掴めるわけではない中で、そのほんの一握りの中に自分が立てているという事は幸せなことだなと。
だからといって、高飛車にならず謙虚に生きて行かなくてはいけないなと思っています。
小さい頃から、大人の世界で仕事をして、少し早く大人になったと感じる部分はありますか?
よく「大人の世界で早く大人になったでしょ?」と聞かれるんですけど、私はそんなことはなくて、あの当時もすごく子供らしかったと思っています。
デビューして、この世界でお仕事をさせてもらっている中でも、中学や高校は、芸能人が通うとかではなく、普通の学校に通わせてもらっていました。
だから、お仕事の時は大人の世界にいたかもしれないですけど、プライベートではその年齢らしい生活を送れる環境にいて、リセットできる状態だったので、あまり早く大人になりすぎたという気持ちはないんです。
夢を叶えたことを感じる間もなく過ぎた10代。そんな今井さんは、20歳で結婚・妊娠という人生の大きなイベントを迎えます。次回は、20歳での妊娠、21歳での出産についてお話を伺っていきます。お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)