面談で「もっと積極的に」と先生が……おとなしい小学生ってダメですか?
子どもの性格は十人十色。学校生活の中では、授業中やクラス委員を決めるときなどに子どもたちの性格の違いが見えてくることもあるのではないでしょうか。小学校の面談で先生から言われた一言について、ママスタコミュニティにこんな投稿が寄せられました。
『小学校4年の娘がいます。先日、個人面談があり、もっと積極的になるように言われました。確かに、ウチの娘は緊張するのであまり授業中に発表することは少ないです。しかし、大人しいながらも同じようなお友達と好きなことをしたりして楽しそうに学校生活を送っています。活発だけど気が強かったり言葉がすごく悪い女の子が大勢います。クラスの中では大人しいかもしれませんが、周りの友達に優しく接してトラブルがないのに、発表が少ないということが、そんなにいけないんでしょうか。子どもの人格を全否定されたようで何だか悲しかったです』
小学校4年生の娘をもつ投稿者さん。面談で先生から“もっと積極的になるように”と言われ、子どもの人格を全否定されたように感じたといいます。この投稿をうけ、同じく大人しい性格の子どもを持つママさんたちからはこんなコメントが……
“自信をつけて”先生からのアドバイスかも
『ただ積極的な部分もあるといいねって意味だと思う。うちもおとなしいから毎年だいたい言われる。逆にそれしか言うことないんだろうなと思う』
『うちの子もそう言われる。でも全否定されたなんて思ったことないよ、私も子どもには積極的になってほしいと思うから。自分自身も大人しくて、あまり意見言えないタイプだったんだけど、やっぱり損をすることが多かったし 消極的なのは、自信のなさからくるのもあるから自信をつけてほしいっていう意味で言ってるんだと思うよ。中学生になるとそういうので評価も違ってくるし』
大人しいお子さんは先生から「もっと積極的に」と言われがちなようですね。ですが、人格の否定ではなく“自信をつけてほしい”というアドバイスととらえることもできるかもしれません。そんな中、コメントの中には将来のためにも子どもには積極的になってほしいという声もありました。
2020年の教育改革 “学びに向かう力”
『うちも4年の息子がいるけど、うちは緊張というよりはやる気があんまりなくて消極的なタイプ。同じく友達はたくさんいるし特にトラブルや心配もない。けど同じように言われたら否定されたなんて思わないし、むしろ私ももうちょっと活発になって欲しいなーって思うよ』
『人格を否定ではないよ。学校という社会の中では発言力や積極さがあるといいと言うのは普通だと思う。娘さんに限らず、自分の意見を出せるというのは、将来自立したり仕事をしていく上で強みになるってことだよ。先生は人格ではなく、社会における立場の話をしているの』
『2020年の教育改革で、自分の意見をきちんと伝えるプレゼン能力が求められるようになる。これからの時代、おとなしく座って授業受けていればいい時代は今年度で終了するから』
文部科学省は、2020年度から始まる新しい「学習指導要領」の内容について “三つの柱” として以下をあげています。
『学んだことを人生や社会に活かそうとする“学びに向かう力・人間性など”、実際の社会や生活で生きて働く“知恵及び技能”、未知の状況にも対応できる“思考力・判断力・表現力”など』
さらに主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視して授業を改善するとしています。
2020年から運用される学習指導要領では、授業を生徒が主体的に行えるよう改善していくとされています。授業などに積極的に取り組めるようになることは、学んでいることをより深く知り、理解することにつながるかもしれません。
個性は大切に、積極性を身につけて
自信を持って積極的に授業などに参加することが大切になるかもしれない……とわかっていても、やはり子どもの個性は大事にしてあげたいですよね。大人しい・優しい性格も個性として大切にしてあげたいというコメントもありました。
『無理には変えられないし、個性だからね。優しくてトラブルがないなら、素晴らしいと思います。もっと個性を大事にしてくれる世の中になったらいいですよね』
『自主性がない、自分の意見を主張するのが下手な大人が多いから、今は昔よりも自己主張することに重点を置いている授業だよね。ただ今の若い子達(新社会人)って自己主張はするけどすぐに諦めたりキレたり忍耐強さがない。上下関係気にしないのか、平気で楯つく子もいるし。何か一つばかりに重点を置くのもどうかと思うけどなぁ、何事も程々に、だよね。娘さんの個性を大切にしつつ、積極性も身につけられると良いね』
先生は「積極的に」という言葉でお子さんの人格を否定したわけではなく、今後の敎育改革を意識したアドバイスをくれたと考えてもいいかもしれません。大人しい、優しいという個性を大切にしながら、緊張しなくなる方法や、自信を持って授業などに参加できるような方法をお子さんと相談してみてはいかがでしょうか。
文・すずしろゆうみ 編集・横内みか
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