復職後の授乳は?過半数が継続を希望するものの、不安を抱えるママが圧倒的!
仕事復帰を考えているママがまず真っ先に考えるのは保育園やベビーシッターなど、子どもの預け先ですよね。さらにその先に考えるのは、まだ子どもが小さな場合は授乳のことかもしれません。母乳育児の場合、このまま授乳を続けるのか、いっそ断乳するのか。どちらを選ぶにせよ、不安はついて回りそうです。
先日発表された、とあるアンケート調査の結果。育休から職場復帰のタイミングで授乳を継続するママのほうが多数派、という事実が判明しました。
半数以上のママが授乳を「続けたい」「続けている」と回答
「授乳期ママの仕事復帰に関する調査」を実施したのは、母乳育児の専門ブランド「AMOMA natural care(アモーマナチュラルケア)」です。
ママによってはやっと調子がよくなってきた母乳育児をやめることがつらかったり、ちょうどよい機会なので断乳したいと考えたり。仕事復帰のタイミングで思うことも、それぞれでしょう。
「仕事復帰後も授乳継続を希望する」と回答したのは、300名中の60.7%。実際に仕事復帰したママ45名中の62.2%が、「仕事復帰後も授乳を継続している」とわかったそうです。この数字を多いと思いますか? それとも少ない?
復帰後も授乳を継続する理由としては、第1位が「できるだけ母乳をあげたい(20%)」。以下「月齢が小さいため(14.1%)」、「子どもがおっぱい好きなので(12.7%)」、「スキンシップ・コミュニケーションのため(12.3%)」、「子どもやママの精神安定のため(7.3%)」と続きます(全体=210名)。
子どもと離れてしまう時間が長くなるので、だからこそ子どものためにという気持ちになるのかもしれませんね。
とはいえ、続けることに対しての不安もあるようです。「復帰後も授乳を継続する」と答えたママのうち、92.9%と圧倒的多数が「不安がある」と回答したそう。
不安に思う理由の第1位は「乳腺炎などの、おっぱいトラブル」。さらに「母乳量の減少」、「搾乳場所がない」「搾乳する時間が取れるか」。搾乳は職場環境に左右されることも多く事前に対策はできそうですが、上位ふたつに関しては実際にスタートしてみないとわからないことが多そうです。
一方で「復帰後は授乳を継続しない」と回答したママたちの、理由はなんでしょうか?
トップは「復帰後の授乳が困難」、やはりこれに尽きるのかもしれません。いったいなにが困難なのかといえば「フルタイムでの復帰」「通勤時間が長いため」「仕事中に搾乳の時間が取れない」「夜間の授乳など、体力的に両立できない」といった声が。時間や体力のことを考えると、断乳せざるを得ない状況になるようです。
次いで上がったのが「育休中に卒乳できそう」、「これから卒乳の時期」といった回答でした。育休の間に、子どもの卒乳のタイミングが運よく来たのかもしれませんね。
授乳リズムの変化によるトラブルも。不安なら病院で相談を
この調査結果を見てコメントを寄せてくれたのが、助産師の浅井貴子さんです。
「仕事復帰後は限られた期間での授乳スタイルになるため、”日中は保育園で頑張っているので、せめて帰宅後や土日は母乳をあげたい”という母親の希望が増えてきています。また授乳を継続することで体力を消耗する場合もありますが、授乳行動によって”母親”になるスイッチが入るので、親子のメンタルヘルスにとっても好影響になります」
体力的にママは多少つらくなるものの、精神的にはプラスになるということですね。
「不安材料のひとつとして、母乳分泌の多い方は乳腺炎の心配があり、母乳分泌が少ない人は母乳が止まってしまう不安があります」
乳腺炎や逆に母乳が止まる可能性があるのだそう。始まってみないとわからないものの、可能性として頭に入れておくといいかもしれません。一方で人によっては復職を機に断乳・卒乳をしたほうがよいこともあるそうです。
「人によっては復職を機に断乳、卒乳をしたほうがよい方もいますので、ケースバイケースで対応したほうがよいと思います」
復職後に授乳をどうしていくのか、自分の体をどうケアしていけばいいのか、不安があるママは一度病院(産婦人科・乳腺外来など)へ相談に行くのもよさそうですね。
対象:AMOMA natural careのLINE配信者19,617のうち現在就業中・育休中のママ
期間:2020年1月28日~2月2日
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:358名
文・鈴木麻子 編集・しらたまよ