ピロリ菌検査を受けてみたらまさかの陽性!除菌療法を受けた体験談
「ピロリ菌」ということばを聞いたことがありますか?
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は細菌の一種で、胃癌の原因であることが明らかになっているそう。
軽い気持ちで受けたピロリ菌検査で、結果が陽性だった筆者。「もっと早く除菌作業を受けておけば良かった」と感じた体験談をご紹介します。
胃に潜む細菌「ピロリ菌」とは?
ピロリ菌、正式名称はヘリコバクター・ピロリです。
『人の胃の中に住む細菌で、ほとんどは幼少期に感染すると言われています。感染が慢性的に持続すると、胃の老化現象である萎縮性胃炎を引き起こします。さらに、胃潰瘍や胃がんの発生に深くかかわっているといわれています。(引用:三郷市「ピロリ菌検診の結果の見かたについて」)』
筆者は自覚症状がないため、感染しているとは思いもよりませんでした。
ピロリ菌検査は数種類、保険適用にも条件が
まずは「ピロリ菌」に感染しているかどうかを調べます。検査方法は複数あり、内視鏡検査(胃カメラ)と、内視鏡を用いない尿素呼気テスト(尿素呼気試験法)などがあります。健康保険は、ピロリ菌感染の疑いがあり、なおかつ
『① 内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者 ② 胃MALTリンパ腫の患者 ③ 特発性血小板減少性紫斑病の患者 ④ 早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者 ⑤ 内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者(引用:厚生労働省「「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」の一部改正について」) 』
の条件で適用となります。(筆者の場合は「 内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者」に当てはまりました)
除菌方法は薬の服用のみ
ピロリ菌の除菌方法は基本的には薬の服用です(筆者は除菌方法を先生に聞いたとき「薬の服用だけでいいの?」と驚いた記憶があります)。
ピロリ菌検査が陽性の場合、「一次除菌」を行います。使われる薬は、胃酸の分泌を抑える薬と抗生物質です。その後ピロリ菌の有無を検査し、除菌が確認できなかった場合のみ、「二次除菌」を行います。「二次除菌」では、一次除菌時の2種類の薬の組み合わせを変えて再び服用します。
なお約1割ほどですが薬の副作用が現れる方もいるとのことで、薬服用時の注意点含め主治医との相談は不可欠です。
初めてづくし!筆者のピロリ菌除菌体験談
毎年人間ドックを受けていた筆者は、2人目出産後に明らかに体力の低下を感じ、何かオプションで検査をつけてみようと思い立ちました。「ピロリ菌って最近よく聞くし、オプション代もそれほど高くないから付けてみよう」と気軽な気持ちで検査してみたらまさかの陽性……。初めての内視鏡検査(胃カメラ)を受けることになりました。恐れていた胃カメラ……! だったのですが、鼻から行う「経鼻」と「鎮静剤投与」を選び、ほぼ寝ている間に終わりました(※薬の効き方には個人差があるそうです)。ここでピロリ菌感染が確定し、除菌が必要となりました。
筆者の場合、「一次除菌」では、「胃酸の分泌を抑える薬+2種類の抗菌薬」を7日間服用し続けました。その後、ピロリ菌の有無を検査(筆者の場合は、息で検査をする「尿素呼気試験法」)しました。
「一次除菌」でめでたく除菌成功し、その後の生活はとても快適です。以前からストレスがかかるたびに胃がキリキリと痛んでいたので、「どうしてもっと早く受けなかったのだろう」と後悔しているほど。仕事のストレス、育児ストレス……すべてストレスで片付けていた胃炎もひょっとしたら「ピロリ菌」が原因だったのではと思えるほど、除菌から4年経った今、胃薬にお世話になることがありません。
子どもを産んで健康の大切さをより一層強く感じているママは多いのではないでしょうか。自分の健康を守れるのは自分だけです。「ピロリ菌」が気になる方は主治医や自治体に相談してみてはいかがでしょうか?
文・rollingdell 編集・しらたまよ
※検査や治療法、保険適用については2019年12月時点の情報を記載しています。