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赤ちゃんが生まれても変わってくれない旦那。ママが心掛けたいことは?


妊娠中にお腹で赤ちゃんを育ててきたママとは異なり、赤ちゃんが生まれてもなかなかパパとしての自覚がない旦那さんにイライラを募らせるママもいるかもしれません。赤ちゃんのお世話に積極的でないパパを前に、ママはどうしたらいいのでしょうか? これまで1000人以上のママの悩みに寄り添ってきた助産師の太田愛さんにお話を伺いました。

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パパとしての自覚が芽生えるのは、ママより半年ぐらい遅れてから

妊娠してお腹が大きくなったり、胎動を感じたりと体の変化を感じるママに比べて、パパは、親として意識し始めるのは妊娠中期以降であると言われています。また、赤ちゃんが笑うなどの反応が出る生後2〜3カ月頃や、もっと遅い人は赤ちゃんが「遊び」ができる6カ月頃から自覚が出てくるとも言われます。
女性に比べて男性は、普段の会話の中で妊娠や出産について話す機会が少ないのでパパとしての自覚が芽生えにくく、ママが赤ちゃんの存在を実感してママらしくなっていくことに、戸惑いや無力感、孤立を感じるパパも中にはいらっしゃいます。

妊娠中からパパとママになる準備を

産後パパとしての自覚がなかなか芽生えないのは、妊娠中の準備不足が原因かもしれません。妊娠中から夫婦でどんな家族を作っていきたいかを話し合ったり、ママのお腹に触れて胎動を感じたり、お腹の赤ちゃんに話しかけたり、妊婦健診のエコーで赤ちゃんの様子を見たりすることによって、少しずつパパとしてのイメージが湧いてきます。妊娠期間中に夫婦で一緒に準備していくことで、お互いパパとして、ママとしての自覚が芽生え、夫婦としての気持ちの繋がりも深まっていくと思います。

ママからパパへ言葉にして伝えることがカギ

そうは言っても、旦那さんの仕事が忙しくて妊婦健診にいつも1人で行っていた、両親学級に一緒に参加できなかった、自分も忙しくて産休まで仕事詰めだった、旦那さんがお腹を触って赤ちゃんが動くのを実感する時間が持てなかったなど、妊娠中にパパとママになる準備ができなかったという方もいらっしゃると思います。そして産後から怒涛の育児が始まり、ママは大忙し。育児や家事に関わりたいと思っているパパも、家に帰ったときに寝不足で疲れているママに声をかけづらく、あまり関わらない方がいいんじゃないかと思って、あえて何もしないことがあるかもしれません。

では、解決のために具体的にどうすればいいのかというと、「私がこんなに大変なのになんで気づかないの」とイライラする前に、ママからパパにしてほしいことを言葉にしてみてください。ママからすると「え、私から言わないといけないの?」と思われるかもしれませんが、パパは家庭の状況を見て、ママがしてほしいことを察して、自分から行動するということはなかなか難しいです。ママから発信することで最終的にはいいサイクルになるので、最初の一歩だけはママから踏み出して、パパに伝えてみましょう。

もし言いづらいときには赤ちゃんを巻き込んで伝えるのも手です。「パパがオムツを変えてくれると嬉しいね」とか、「パパに遊んでもらうと楽しいね」など赤ちゃんの気持ちを代弁して言うのもいいと思います。

パパへの伝え方にも一工夫を


よく例えとして出す話なのですが、ママが夕食後赤ちゃんに授乳して、お風呂に入れて、お風呂上りにお世話をしているとします。赤ちゃんのお世話に時間がかかり家事は追いつかず、食べ終わった食器もそのまま。そのときパパが帰ってきました。「食器洗ってくれる?」と言うと、パパが洗ってくれました。でも洗ったあとの床がびしょびしょ……それを見たとき、あなたなら何と言いますか?

実際には心の中で「床が濡れてるよ、こんなんじゃ床を拭く手間が増えた」と思うかもしれませんね。でもまずは「洗ってくれて本当に助かった」と感謝の気持ちを伝えてみてください。その上で「床が濡れていたら拭いて欲しい」「食器を洗った後は床が濡れていないか確認して欲しい」と伝えることがポイントです。

周りを頼ることや話を聞いてもらうことは悪いことではない

産後のママは24時間365日、赤ちゃんが寝ているときも息をしているかなと心配して、月齢が進んだら危なくないかなと気を張っていますよね。気が抜けない緊張感やしっかり育児しなきゃという無言の重圧に押しつぶされそうになりながら頑張っているママもいると思います。産後は授乳や赤ちゃんの泣きで寝不足な上に、悩んだり、不安になったり、ときにはイライラすることもあるでしょう。

でも、子育ては一人では決してできないので、パパや周囲の人やママ友を頼ったり、話を聞いてもらったりすることは悪いことではないですよ。悩んだり不安になったりするのは、子どものことを真剣に考え、大切に思うからこそ。笑ったり、悩んだり、色んな気持ちを経験しながら、子どもと一緒に成長していけるといいですね。

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取材、文・山内ウェンディ 編集・井伊テレ子 イラスト・水戸さゆこ

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