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入園してすぐ「バカ」と言われて大号泣……子どもが「小さな社会」に出たと実感した出来事

園バス内でのこと。園バス内は安全上の理由から立ってはいけないことになっています。この日、娘がどこに座ろうか迷って立ち続けていると、Aちゃんに「バスの中は立っちゃダメなんだよ! バスで立つのはバカなことなんだよ!」と言われたのだとか。

きっとAちゃんは「ダメ」とだけ言えばいいところを、つい余計な言葉まで足してしまったんだろうなと思いつつ。

「そっかー、それは嫌だったね、でもバスのなかで立つのは危ないよ、って心配してくれたんじゃないかな」と娘に言ってみました。しかし娘は「でも“バカ”って言った……」。バカという言葉を言われたことが、よほどショックだったようです。

正直にいうと私、「これぐらいのことで、こんなにショックを受けるもの?」と思ってしまい、「そんなことで泣いちゃいけないよー」と言いそうになりました。しかしよくよく考えてみると、娘は入園前、あまり同世代との交流はなく、ましてや友達から否定的な言葉を言われたことがなかったので、ショックが大きかったのかもしれません。

いろんなお友達がいる幼稚園では、誰もが自分に耳ざわりの良い言葉を言ってくれるわけではありませんよね。娘が、幼稚園という「小さな社会」に出たことを実感した出来事でした。

翌日、「バスに乗りたくない……」という娘。硬い顔でバスに乗る娘の様子をわかってか、Aちゃんもよそよそしい感じに。その様子が長引くのを見かねて私は、「今度、Aちゃんと公園で遊ぶ? おうちに呼んでみる?」と娘に仲直りのキッカケを作ろうとしますが、娘は「いい……」。


結局、この一件で私は娘の話を聞いてあげることしかできず、歯がゆい思いをしました。しかし娘は自分なりの方法で解決できたのです。子どもは子どもなりに乗り越える強さを持っているということ、親として子どもを信じて焦らずに見守る大切さを、私は学ぶことができました。

そして大人にとっては些細なことも、幼児にとっては一つ一つの経験が初めてだということを忘れてはいけないですね。これからもさまざまなトラブルを積み重ねながら強くなっていくのでしょう。
ほんの少しですが自分の手を離れていく娘の背中が見えたようで、逞しく嬉しく感じたのでした。

脚本・rollingdell イラスト・むらみ

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