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小中学生のスマホや携帯電話の「学校持ち込み」解禁へ。賛成?反対?

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入学したり進学したりと、子どもたちのステップが1段階上がるこの時期。新しい季節をきっかけに、携帯電話やスマートフォンを持つようになる子も多いのではないでしょうか?
2019年2月には政府から「小中学生がスマホや携帯電話を学校へ持ち込むことを”原則禁止”とした通知を見直す」という、発表がありました。子どもを持つ親として、あなたはこれをどんなふうにとらえていますか?

小学生で最多の「持たせていない」が、中学生では「スマホ」に逆転

「株式会社マクロミル」調べによる、小中学生の携帯電話利用についてのアンケート調査です。子どもたちが携帯やスマホをおねだりする際によく言われるのが、「みんなが持っているから」というお決まりのセリフ。これは果たしてどれだけ信ぴょう性があるのでしょう?

キッズ携帯、ガラケー、キッズ向けスマホ、スマホ……一番持っているのはどれ?

調査結果は、以下のグラフのとおりです。ここでは子ども向けに機能が制限された「キッズ携帯」、いわゆる「ガラケー」「キッズ向けスマホ」「スマホ」の4種類に分けて聞いています。
sub4小学生では「持たせていない」が主流、ただし高学年になると「持たせている」派が半数を超えるようになります。そして中学生では「持たせていない」家庭が約1/3と、少数派へと逆転します。
また小学生で持っている子は「キッズ携帯」が主流。それが学年が上がるごとに「スマホ」が増えていき、中学生になると「スマホ」を持っている子が57.2%ともっとも多くなります。

親が子どもに携帯電話・スマホを与える理由は?

では、どうして親は子どもに携帯を与えようと思ったのでしょう? その理由についても聞いています(複数回答)。
小学校「低学年」、「中学年」、「高学年」、「中学生」とグループ別に調査していますが、全グループでもっとも多かったのは「緊急時に連絡がとれるようにするため」で、それぞれ7割前後という結果に。
「低学年」「中学年」では「防犯のため」が第2位で、それぞれ7割弱。「高学年」「中学生」のともに第2位は、「日常的に連絡がとれるようにするため」でした。学年が低いうちは”いざ”というときのため、学年が上がるにつれ日常で使うものになるという感覚なのでしょう。さらに「低学年」「中学年」のうちは放課後や休日は親といっしょに行動することが多いので、親と携帯で連絡をとる場面があまりないのかも。「高学年」以降は行動範囲が広がるため、親との連絡手段としての携帯がより必要性を増すのでしょうね。
また、「子どもが欲しがったから」は小学生では11〜20%だったそうですが、「中学生」では第3位となり45.2%の親がその理由にあげています。

学校への持ち込みには、賛否両論。どちらの意見にも一理あり

さて大阪府の公立小中学校が携帯電話を「一部持ち込み解除」としたことが、物議をかもしていますよね。あなたは学校への持ち込みについて、どう考えますか? アンケートで尋ねた結果が、こちらです。
mainどのグループにおいても一番多いのが、「どちらともいえない」。「賛成」「反対」と明確な意見を持つ人は少数です。やはり賛否両論、みなさん迷っているのですね。
とはいえわずかな差ですが「賛成」「どちらかといえば賛成」派は、低学年ほど多いという結果が! これは与えた理由にもあったように、「防犯」を意識してのことかもしれません。携帯電話に備わっているGPS機能を頼りにしている親も多そうです。

では、それぞれに回答した人の子を拾ってみましょう。

<賛成><どちらかといえば賛成>

「仕事をしているため帰宅などなにかあった場合に、連絡がとれないと困るから。親以外にも連絡がとれることで対応できる場合もあるため(30代女性/小学校低学年の親)」
「自己管理能力があれば便利なものだし、今後のためにその能力を養う必要性もある(50代男性/中学生の親)」
「携帯電話の使用について緊急時以外は使用しないなど、ルールが整備されることが賛成の条件です(50代男性/小学校中学年の親)」

<どちらともいえない>

「全面的に賛成とすることに異論はないが”持っていなくてはいけない”という風潮にはなってほしくないと思うから(40代女性/小学校高学年の親)」
「緊急連絡としての手段でしか使わないというルールが守れるならよいと思うが、授業中にさわったりする子がいるなら困ると思う(40代女性/小学校低学年の親)」

<反対><どちらかといえば反対>

「SNSが子ども同士のトラブルのきっかけになる。学習の妨げになる。本体も高価なものなのに管理できるか不安(40代女性/小学校低学年の親)」
「友達同士のコミュニケーションが、スマホ中心になりそう。学生時代にしかできない友達とのコミュニケーションをしてほしい(40代男性/中学生の親)」
「許可されたらみんなが持ってきて、持っていない子がいじめにあったりしそう。それなら最初から許可されていないほうがよい(30代女性/小学校低学年の親)」

「学校への持ち込み」に関してはまだまだ議論が必要でしょうが、それ以前の「持たせるかどうか」は家庭ごとの意見があって当然です。賛成派反対派など多様な意見を参考にしながら、「我が家はどうするか」をじっくり考えていきたいところですね。

【小中学生のスマホ・携帯電話の利用調査/調査概要】
調査主体:マクロミル
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:第1子が小・中学生である全国20~59歳の親(マクロミルモニタ会員)
割付方法:子供の学齢が小学校の低学年(1、2年生)、中学年(3、4年生)、高学年(5、6年生)、中学生の4セルを均等回収/各250サンプル(合計1,000サンプル)
調査期間:2019年2月14日(木)~15日(金)

文・鈴木麻子 編集・しらたまよ

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