家計管理が苦手な人が見直すべきポイントは?2年間で350万円貯めた主婦が教える家計簿術
家計管理に困っている人はいませんか?「結婚直後から家計簿をつけ始めたものの、10年近く思ったようにお金が貯められませんでした。試行錯誤の末、1日1行つけるだけのオリジナル家計簿に変えたところ、2年間で350万円も貯めることができました」。こう話してくれたのは、『1日1ステップ実行するうちにお金が貯まる!「ズボラ家計管理」トレーニング』の著者であり、家計簿アドバイザーのあきさん。いったいなぜ短期間でお金が貯められるようになったのでしょうか。
家計簿が続かない、つけてもお金が貯まらないワケは?
あきさんによると「家計簿が続かない理由は、がんばりすぎてしまうから」だといいます。きっちり書かないといけない、毎回必ずお金の計算が合わないといけない、すぐに結果を求めてしまう。きっちりやればやろうとするほど、プレッシャーになり、家計簿を続けるのがつらくなってしまうのです。これに対してあきさんがやっている家計術は、毎日1行、使ったお金を書くだけという、とってもシンプルで簡単な方法。
『いくら使っているのかを把握するため、1日に使った支出を書き出すことから始めます。といっても、1円単位まで書く必要はありません。たとえば食費1000円、日用品費1000円など大まかな数字が把握できれば大丈夫です』(あきさん)
記録する項目も「食費」「日用品費」「娯楽費」「特別費」の4項目のみ。「娯楽費」「特別費」についてはのちほど説明しますが、たった4つの項目に分けて書くだけなので、これだったらズボラなママでも続けられますね。今まで不透明だったお金の流れを“見える化”することで、自分が何にいくら使っているのかを把握することで、大きくお金の流れが変わってきます。
無駄遣いは「必要でない支出」に潜んでいる!?
「お金を貯めるためには無駄遣いを減らすことが大切」とはよく言う話。ただ、減らそうと思っても「どこが無駄遣いなのか自分ではよくわからない」なんてことも。そんなときはどうしたらいいのでしょうか?
『まずはレシートを用意して、その中から‟あったら嬉しいけどなくても生活できるもの”を選んでください。たとえば、菓子パン、外食、雑貨類、キッチン用品、友達に渡したプレゼント代などです。節約する場合、この“なくてもいい支出”を少しずつ減らすことから始めます。最初から全部やめるのではなく、まずはレシートに線を引く。それから徐々に“なくてもいいもの”を減らしていけば、家計は改善し始めます。』
「なくてもいい支出」が増えるとお金が貯まらないサイクルに突入!
「なかなかお金が貯まらない」という人の中には、収入が増えるにつれて「なくてもいい支出」がふくらんでくる人がたくさんいます。しかも、それらの支出は少額だからこそ無駄遣いに気づかず、いつまでたってもお金が貯まらないのです。
『あきの家計簿では、‟なくてもいい支出“の中で比較的少額な支出を「娯楽費」と呼びます。たとえば、交通費、交際費、レジャー費、子ども費、その他雑費などです。月によって変動するこれらの合計金額を、毎月どれくらいまでなら使っていいかを設定できるようになると、劇的に家計が安定します。』
交通費、交際費など細かい項目にわけるのではなく、1つにまとめることで記録もしやすくなり、全体の金額も把握できるため、使い過ぎ防止に役立ちそうです。
各種税金、家族旅行など高額な支出にも慌てない
あきさんの家計術の中で、もう1点注目したいのが、家族旅行や車検代、固定資産税などの年に数回ある支出「特別費」について。この「特別費」は年単位で考えます。
『家計を管理するうえで大切なことは、日々使うお金と特別なときにかかるお金を分けて考えること。一緒にしてしまうと、先週はすごく使ったのに今週はあまり使わなかったとなると、月単位の支出に波が出て家計管理がうまくいきません。逆に、特別費を別に考えることで、高額な出費も無理なく払えるし、家族旅行に行く余裕も持てるようになります。』
このように、徐々にステップを踏みながら家計簿をつけていくと、自分が毎日どれくらい使っていて、どこに無駄があったのかを自覚できるようになります。『「ズボラ家計管理」トレーニング』には、このほかにも「ズボラ主婦」でも家計簿を続けられて、お金が貯まるポイントがいくつも紹介されています。
「お金を貯めたいけど、うまく貯まらない」という人は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。2年間で350万円を貯めたあきさんのように、貯蓄体質になれるかもしれませんよ。
『1日1ステップ 実行するうちにお金が貯まる!「ズボラ家計管理」トレーニング』
発売日:2019/3/14
出版社:講談社
取材、文・長瀬由利子 編集・山内ウェンディ