幼児教育・保育の無償化に「反対・わからない」親が約4割。子育て世代が本当に力を入れてほしいことは?
2019年10月から幼児教育・保育の無償化が実施される予定です。すでに幼児教育・保育の無償化について情報を集めているママたちもいらっしゃるでしょう。いったいどこまで無償となるのか、無償とならないのはどこなのか……。ママが自ら動いて調べなければわからない、知らされないこともあるかもしれません。ママたちは「幼児教育・保育の無償化」をどのように受け止めているのでしょうか?
幼児教育・保育の無償化に賛成ですか?反対ですか?
株式会社カラダノートが、運営するメディア「カラダノートママびより」のユーザーを対象に、幼児教育・保育無償化に関する意識調査を実施。「幼児教育・保育の無償化」に賛成、と回答したのは約6割という結果になりました。
「賛成」の主な理由はやはり「家計の負担が減る」ことのようです。幼児教育・保育の無償化の実施とタイミングを同じくして消費税も10%に変更(軽減税率制度あり)となります。少しでも家計の負担が減ることは歓迎すべきことなのでしょう。
一方で「反対」と回答したのは約1割、残りの約3割が「わからない」と回答しています。
「幼児教育・保育の無償化」に反対・わからないと回答した人たちの声とは
「反対・どちらでもない」と回答した約4割の人からは、このような理由が挙げられています。
保育士の待遇を改善し、待機児童の解消の解消につとめるべき(39.8%)
『幼保無償化の分の費用を使って保育士の待遇をよくしたり、保育園を増やして待機児童をなくすことが子育ての最大の支援につながる』
『無償化は金銭的に助かるが、そもそも入園できないと無償化の恩恵は受けられない』
保育士というのは、月齢の低い赤ちゃんから5,6歳くらいまでの子どもを預かる職業です。これだけの年齢幅のある子どもたちを,、毎日けがや病気をさせることなく預かることがどれだけの労力を要するか、子育てをしたことのあるママなら身に沁みて理解しておられるのでしょう。また平成28年賃金構造基本統計調査によると、男性の保育士の平均年収は約363万円、女性の保育士の平均年収は約324万円となっています。待遇が良い、と言い難い面もあるのではないでしょうか。
子ども手当の増額(7.0%)
『無償化より一定金額配布のほうがいい』
『3人目以上の経済的支援。多子家庭に手厚い保障がほしい』
などの意見も。子どもを育てるためには恒常的にお金が必要になります。幼児教育・保育の無償化という子育てのひとつの局面だけの補助よりも、子育てにおける長期的な補助を求める声もありました。
子育て世代への今後の政策展開に期待したい
「幼児教育・保育の無償化」が実施されたことによってママたちの働き方にどのような影響が出るかは、無償化が実施されてしばらく経過を見てみないと成果がわからないでしょう。「幼児教育・保育の無償化」の成果は、今後の待機児童対策などが決められていく根拠となるのかもしれません。
「幼児教育・保育の無償化」が次の政策展開へとつながるかどうかは、ママたちが声を上げ続け、国や自治体へ働きかけ続けることも欠かせないパワーとなるのではないでしょうか。国や自治体がママたちの切実な声をすくいあげてくれることを期待したいですね。
調査内容:幼児教育・保育無償化に関するアンケート調査
調査期間:2019年2月8日~2019年2月12日
調査対象:カラダノートママびよりメルマガ登録者
回答人数:1003名
調査方法:インターネット調査
文・しのむ 編集・しらたまよ