子どもにテレビを見せるのはいけないことですか?ママたちが実感した「テレビ事情」と子どもへの影響 #産後カルタ
子どもにテレビを見せないほうがいい、などと言われたことはありますか?
子どもにテレビを見せることの影響は昔からずっと研究され続けており、良いことも良くないことも両方ある、との意見があります。良くない影響のひとつとされるのが、「暴力的な表現を見ていると、暴力的な行動などに興味をひかれやすくなる」ということ。テレビで暴力的表現を見ている限りでは、見る本人は痛みを感じることはありませんね。もっと、もっとと強い刺激を求めてしまうのかもしれません。
ただ、2001年から行われている“子どもに良い放送”プロジェクトが毎年行っている調査によると、第2回調査において、小学5年生にはテレビの視聴時間が長いほど他人への攻撃性が低くなる、という結果が出ています。正反対の結果ですね。子どもがテレビを見ることの影響をひと言で表現するのは難しいのかもしれません。ママたちは、テレビを子育てにどのように活用しているのでしょうか。
『よく赤ちゃんにはテレビは見せないようにとかって言いますよね。通ってる小児科でも、2歳まではテレビ見せないで。必要ない。むしろ悪影響と言われました』
ママたちが選んだ「テレビを見せる」方法
『うちの1歳2ヶ月は夕方の教育テレビ2時間くらい見てます。いかん、いかんと思いつつ、家事もできるし、最近寒くて夕方は外に行けないので見せちゃってますよ』
ママだって子どもに一日中付きっ切りでお世話することはできませんね。掃除だって洗濯だってしなくてはいけません。テレビを見ておとなしくしてくれるのなら、ママにとってテレビは「良い助け」となることもあるのです。当然、見せる番組は教育テレビなど、ママが厳選しているはず!
『基本的に朝夕の家事やってるときはテレビついてるー。でも子どもはテレビ見ずに遊んでてもついてる』
『テレビはついてるけどほとんど見てないよー。おかあさんといっしょですら、気に入った歌やコーナーしか見ていない。他の遊びに夢中』
テレビがついていても必ずしも子どもが興味を持つわけではないようです。ひとり遊びができる年齢なら、テレビよりも手元の遊びが面白いのかもしれません。
テレビを見せていると言葉が遅れる?ママたちが実感した子どもの言葉
子どもにテレビを見せてはいけない、といわれる要因について、「子どもの言葉が遅れる」という説明を聞いたことがあるママもいるかもしれません。しかし、ママたちが我が子で実感したのは違った結果でした。
テレビを見せていたけれど言葉の遅れは感じなかった
『1歳2ヶ月。言葉遅れるとよく聞きますが、もういくつか意味のある単語をしゃべります。周りの子よりずっとおしゃべりかも』
『うち2時間以上ついてたけど、言葉は遅れていないよ。公園遊びも毎日して、読み聞かせもして同年齢の他の子との交流もよくしてた。テレビみながら歌ったり踊ったりする姿も可愛かったなぁ』
『うちの小1息子には赤ちゃんの頃からテレビ見せてたけど、言葉は早かったよ。1才過ぎからしゃべってた。幼稚園に行くころにはうるさいくらいおしゃべりになってました』
テレビを見せていなかったのに言葉の遅れを指摘された
『私は1才半まで見せなかった。1才半健診で、発達の遅れと診断された。意味のある言葉が2つしか出なかったから。それ以来、NHK、アンパンマン、教育系DVD見せてる』
ママたちから寄せられたコメントだけで、「テレビを見せていると言葉がより発達しやすい」と断定できませんし、「テレビを見せなかったから、言葉の発達が遅れた」とも断定できません。が、テレビを見せたことで、子どもが耳にする”言葉の量”が増えたことだけは確かではないでしょうか。耳から情報として入る言葉が増えたことが子どもの言葉の発達にひと役買ったのかもしれませんね。
子どもに見せる番組をママが選ぶこと・見せる時間を決めることが大切
“子どもに良い放送”プロジェクトの第4回調査では、子どもが見る番組を親が選ぶことが子どもの協調性や共感性に影響を与える、という結果が出ているそうです。テレビも使い方次第といえるかもしれません。いまやテレビを見せる前には番組を吟味し、見る時間の長さを決めることがママやパパの役割となっているのではないでしょうか。
文・しのむ 編集・しらたまよ イラスト(産後カルタ)・んぎまむ