熊本市「くまさんの輝き」米を文京区「こども宅食」へ1800キロ支援
文京区内の生活の厳しい子育て世帯に、企業や団体などから提供された食品などを2カ月に1回宅配する「こども宅食」。これまで苦戦していたお米の入手について、熊本の3つの農協から協力の手が差し伸べられました。「こども宅食」の今をお伝えします。
4割の家庭がお米を必要としているのに集まらず
文京区・認定NPO法人フローレンス・NPO法人キッズドア・一般社団法人RCF・一般財団法人村上財団・認定NPO法人日本ファンドレイジング協会など、行政とNPO、民間の団体が協働で立ち上げた「文京区こども宅食プロジェクト」は、2018年10月で1年になります。
2017年10月のスタート時は、2カ月に1回平均8.4キロの食材を150世帯に届け、2018年4月からは600世帯に増やすなど、活動の輪を広げてきました。こども宅食では利用した各家庭に食品のアンケートを取っていますが、それによると4割を超える家庭からお米の要望があったといいます。にもかかわらず、なかなか寄付が集まらないのが現状です。
熊本市×文京区、ともに子どもの貧困問題を考える
そんな中「こども宅食」にお米の支援を申し出てくれたのは、熊本市にある「JA熊本市」、「JA熊本うき」、「JAかもと」の3農協でした。きっかけは、熊本市の大西市長が、こども宅食に関心を持ち、文京区の成澤区長に連絡を入れたことでした。
熊本市では、子ども食堂に力を入れるなど、子どもと家族の貧困や孤立に力を入れていることから、志を同じくする「こども宅食」に対しての支援が決まりました。熊本市から贈られたお米は2018年8月に1回宅配され、次回は10月、12月を予定しています。
「ふるさと納税」や「ボランティア」。できることから始めよう
「こども宅食」では、引き続きお米をはじめとした食品や物品、活動資金などの寄付を呼び掛けています。また「ふるさと納税」による運営資金の呼びかけも行っています。「こども宅所について詳しく知りたい」「ふるさと納税で寄付をしたい」「ボランティアに参加したい」という場合は、「こども宅食」のホームページにて詳細を紹介していますよ。
子どもを持つ親として、少しでも役立つことができたら、社会が変わるキッカケになるかもしれません。
文・長瀬由利子 編集・横内みか