あなたのストレスレベル度はどれくらい?ストレスフリーに過ごすための5か条とは
春からの新生活で、大きな変化があった方もいるのではないでしょうか? 自分には特になかったけれど、ご家族に変化のあった方もいるかもしれません。そんな変化の中で家族のために目まぐるしい日々を過ごし、少しずつ新たな環境に慣れてくる5月中旬ぐらいからは、「5月病」という言葉もある通り、気が緩んできてストレスを感じやすくなるため注意が必要です。
リンナイ株式会社が行った調査によると、3カ月以内に大きな変化があった人ほどストレスレベルが高い人が多いことが分かりました。また、多くの女性が「家事」に対してストレスを感じていることもわかりました。ストレスレベル度をチェックするシートもありますので、ぜひご自分のストレスレベル度も確認してみてくださいね。
男女ともに40代が最もストレスを感じている
調査結果では、普段の生活でどの程度ストレスを感じているかという質問に、ストレスを「感じている」と答えた人は約7割という結果に。
調査の内訳は、男性よりも女性の方がストレスを感じている人が多く、男女ともに40代が最もストレスを感じていることがわかりました。
30~40代は、家庭でも仕事でもやるべきことが多く、仕事上も責任ある立場にいる方も多いため、その結果ストレスを抱えている人が多いようです。
3カ月以内に生活環境に大きな変化があった人ほどストレスレベルが高い人が多い
保健学博士の蝦名玲子(エビナリョウコ)先生考案のストレスレベル度診断チェックシートを元に、ストレスレベルの調査も実施。その結果、3カ月以内に自身や家族の環境に大きな変化があったと答えた人の方が、ストレスレベル値が高い人が多いことが分かりました。
レベル0:問題なし
レベル1:軽度のストレス反応の出ている
レベル2:要注意
レベル3:即対処が必要
蝦名先生によると、結婚や妊娠、入学や卒業、新しい仕事や昇進など、幸せな出来事であっても、人はストレスを感じるのだそう。新しい環境に適応するため気づかないうちにムリをしてしまい、節目の季節である春に不調を起こす人が多いようです。
家庭内で「家事がストレス」の女性は約7割。ストレスを感じている家事1位は「部屋の片付け・整理」
家庭内でどのようなことにストレスを感じるか尋ねたところ、家事と答えた人は24.1%いました。その回答者の内訳は女性が7割以上と、家事を担う多くの女性が、家事をストレスに思っていることもわかります。
また、家事のなかでストレスを感じるものを聞いたところ、1位は「部屋の片付け・整理」、2位は「掃除」となりました。
家庭内のストレス原因の1位が「部屋が片付かない」でした。蝦名先生によると、散らかった部屋にいるネガティブな影響はメンタルヘルスや脳科学分野の研究で確認されていて、ストレスを感じる、不安になりやすい、集中力や創造力が低下する、身体的にも精神的にもリラックスするのを難しくさせる、フラストレーションがたまりやすい、片付いていないことに対する罪悪感や恥ずかしさを感じるなどがわかっているそうです。
ストレスが原因で不眠、頭痛、胃痛などの自覚症状が
また、ストレスによって体の不調を感じる方も多いと思いますが、調査結果ではストレスにより現れる体の不調で最も多かった症状は不眠、次いで、頭痛、胃痛、体重の増減という結果に。
蝦名先生は、体の不調だけでなく、「最近、イライラしやすい」というのも、実は心が追いつめられているときに出るサインだと言います。また「整形外科で検査を受けても異常は見つからなかったのに腰痛がある」なども、心因性である場合が多いとのこと。ストレス反応は「このままムリをしていてはダメですよ」という体からのサイン。もし不調が2週間も続いていたら、軽く考えず生活を見直す必要があるそうです。
あなたのストレスレベル度もチェック!
毎日頑張るママやパパは、気づかないうちにストレスをためていたり、心が弱っていることも。このストレスレベル度チェックシートで、一度確認してみてはいかがでしょうか? 下記のチェックシートを読み、当てはまるものを選んで合計数を出してみてくださいね。
チェックが0個の人はストレスレベル0
心が元気な状態! ストレスがあっても、うまくつきあえています。
チェックが1~3個の人はストレスレベル1
心が弱り気味かもしれません。意識して、自分をいたわってあげて!
チェックが4~7個の人はストレスレベル2
心が弱っている可能性が高いです。生活やストレス対処方法を見直し、症状が続くようであれば医療機関を受診しましょう。
チェックが8個以上の人はストレスレベル3
心がかなり弱っている可能性が高いです。医療機関を受診しましょう。
なお、1~13の症状によって、仕事や家事生活に支障をきたしている場合は、チェックした項目数に限らず、医療機関を受診しましょう。
家庭でストレスフリーに過ごすための5か条とは
外で仕事をしていたとしても、家庭の中でも常に家事に追われるママたち。家庭内でなるべくストレスを減らして過ごすための5カ条を、保健学博士の蝦名先生に教えていただきました。
1.「できていること」を認め、「完璧でない」自分や家族を受け入れる
「完璧になりたい」「もっとよくなりたい」という姿勢は、成長につながるので素晴らしいものです。しかし、常に「完璧」を目指していると、自分も疲れてしまいますし、緊張感は家族にも伝わって、委縮させることにもなりかねません。
完璧ではなくても、「できていること」はたくさんあるはずですので、「できていること」に目を向けましょう。「完璧でない」自分や家族を受け入れ、愛おしく感じられるようになると、ストレスも感じにくくなります。
2.助けてくれる人、モノ、サービスに頼る
自分の健康は何よりも大切です。心や身体が「弱っているサイン」を出しているときには、ムリをせず、家族に家事を手伝ってもらったり、時短家電や家事代行サービスを活用するなど、うまく周りに頼りましょう。
3.規則正しい生活を心がける
心が弱っているときは、気力がわかずに生活も乱れやすいものですが、健康な心と身体の基本はやはり規則正しい生活です。バランスのとれた食事と日中の適度な運動、就寝2~3時間前からスマホやパソコンは見ないなど、規則正しい生活を心がけましょう。また、自律神経の乱れを整える上で重要なのが、呼吸です。イライラしたり焦ったりしやすい自分に気づいたら、「呼吸に集中し、吐くことを意識する」時間を持ちましょう。
4.悲観的にとらえるクセを治す
出来事を悲観的にとらえているがために、必要以上にストレスを感じてしまっていることもあります。悲観から抜け出すには、反証を見つけることが重要です。反証を見つけるポイントは、「確かに」と「しかし」。「確かに、こうしたことがあったから落ち込むよね」と自分のつらい気持ちを受け入れた上で、「しかし、いつもこうしたネガティブな出来事があるわけではない」などと考えるのです。すると、フラットに現状をとらえることができるようになります。
5.家族に不満があるときには、自分も相手も尊重した表現方法で伝える
家族に不満があるとき、つい我慢してしまったり、不満を爆発させてしまうこともありますが、こうした対処方法はNGです。自分も相手も尊重した表現方法で、率直に伝えましょう。ポイントは、「私は」を主語にして自分の事情を伝えた上で、相手に「何をしてもらいたいか」を相談すること。たとえば、「(私は)調子が悪いんだけど、部屋が片付いていないと、より気持ちが沈んでしまう」と自分の事情を伝え、「掃除をしてもらえると(私は)助かる」と相談し、相手を頼る、といった具合です。
悲観的に捉えるクセを変えてみることでストレスが減るのであれば、ぜひ日常で心がけたいですね。日々の生活に最近お疲れ気味の方は、ぜひ参考になさってみてください。
調査時期 :2018年4月3日~15日
実施機関 :リンナイ公式部品販売サイト「R.STYLE(リンナイスタイル)」
実施方法 :インターネット調査
調査対象 :4,879名(R.STYLE会員)
文・山内ウェンディ 編集・横内みか