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12万人の子どもたちが選んだ本ベスト10とは?「小学生がえらぶ! “こどもの本”総選挙」結果発表

フォトセッション(又吉さん・こどもプレゼンター)

子どもには本好きになってもらいたい、そう思っているパパやママは多いですよね。親がいいと思う本を読んでくれたらいいけれど、成長とともに難しくなることも。少し大きくなったら、子ども自身が面白いと思う本に出合い、自ら読んでくれたらいいですね。
児童書出版社のポプラ社は先日「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」の結果を発表しました。全国の子どもたちが選んだベスト10は、子どもが面白いと太鼓判を押した10冊。大人も読んでみたくなるものばかりです。この中にお子さんが好きな本は入っていますか?

作家・お笑いタレントの又吉直樹さんが本好きになったのは中学時代

児童書出版社のポプラ社は、2017年11月から2018年2月16日までの期間、 書店店頭や全国の小学校、 公共図書館、ポプラ社HPにて投票用紙を配布し、「自分の一番好きな本」を募集しました。約12万通以上の応募の中からベスト10が決定し、先日その結果発表会が都内で行われました。

ベスト10の発表は、投票者の中から選ばれた小学生10名が、自ら投票した本を発表し、 作者の方や出版社を表彰。表彰式にはアンバサダーを務める作家・お笑いタレントの 又吉直樹さんが登場しました。

又吉さんピン

芸人でありながら芥川賞作家としても活躍する又吉さんのコメントも届いています。

『僕の場合、最初から本が大好きだったわけではありません。教科書で読んだ宮川ひろさんの『沢田さんのホクロ』や、中学時代に読んだ芥川龍之介や太宰治の作品によって、 本に出てくる人物は、正しいだけではなくて、僕と同じように傷ついたり、悩んだり、失敗することを知って、好きになりました。「自分と同じだ。自分だけではないんだ」と勇気を与えてくれたのです。 みなさんも、そういう本と出会えるはずです』

作家になったのだから、幼い頃からさぞ本好きだったのだろうと考えがちですが、実は本にはまったのは中学時代とのこと。自身が本を通して勇気を持てた経験から本好きになったのだそう。ぜひ子どもたちにも、学んだり、勇気を持てたりする本に出合ってほしいものです。
そんな子どもたちが選ぶ本ベスト10を、本を選んだ子どもたちのコメントとともにご紹介していきます。

第10位『りゆうがあります』 作・絵/ヨシタケシンスケ

『自分にも、「そうだと思う!」 というところがたくさん 書いてあったからです。 私もストローガジガジ コンテストで優勝したいと 思いました。(4年生 西城風花さん) 』

第9位 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』 作/廣嶋玲子 絵/jyajya

『私はすこしこわくておもしろい本が大好きです。銭天堂は、ゾクッとする、おもしろさがあります。内容も一つ一つ 細かくて、お話の世界に 入ったように感じます。だからこの本を選びました。 (4年生 川名ひかりさん) 』

第8位 『ぼくらの七日間戦争』 作/宗田理 絵/はしもとしん

『僕は、主人公たちが大人たちのいうことを聞かないで、自分たちの「解放区」を作ったのがすごいと思って、感動しました。だからこの本を選びました。 (6年生 須田秀太朗さん) 』

第7位 『このあとどうしちゃおう』 作/ヨシタケシンスケ

『私のひいおじいちゃんは三年前に亡くなりました。ひいおじいちゃんも天国で楽しく暮らしていると良いなと思いました。 (2年生 西塚理乃さん) 』

第6位 『おしりたんてい いせきからの SOS』作・絵/トロル

『読んだときに、じぶんがぼうけんの世界にはいったかんじだったからこの本を選びました。 (4年生 堀井優愛さん) 』

第5位『おしりたんてい かいとう VS たんてい』作・絵/トロル

『最近は下の妹にも読んであげています。 絵本もあるからきょうだいみんなで楽しく読めて、 僕が一番大好きな本です! (4年生 服部宏時さん) 』

第4位『おもしろい!進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典』監修/今泉忠明

『本当のことがかいてあると大きな図かんでちょこちょこ調べるよりとても楽だったので良いなと思ったからです。 (5年生 一川歌帆さん) 』

第3位『りんごかもしれない』作/ヨシタケシンスケ

『先日も給食のみかんを手に取って、「これはもしかしたら、みかんの形をしたりんご かもしれない?」とか「これはもしかしたら、みかんの形をしたUFO かもしれない?」 とか言って遊びました。 (3年生 内山颯梧さん) 』

第2位『あるかしら書店』著/ヨシタケシンスケ

『ぼくは作家になりたいので、『作家の木の育て方』を あるかしら書店で買いたくなりました。(3年生 井藤駿之介さん) 』

第1位『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』監修/今泉忠明

『僕はこの本を読んで、いろんないきものの、ざんねんなところをしりました。そして、ざんねんなところを、かいぜんしていきたいと思いました。(6年生 田辺恭輔さん)』

いかがでしたか?  第1位に輝いたのは、『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』でした。生き物の「ざんねん」な一面に光をあてた、ちょっと笑える情報満載の本で、大人が読んでも興味深いですよね。「紫外線をあびると光る」サソリや、「敵におそわれると死んだふりをする」オポッサムなど、ふしぎな生き物を122種紹介。シリー ズ累計160万部突破のベストセラーで、すでに読んだお子さんも多いのでは?

本好きなお子さんはもちろん、まだそんなに本好きでないお子さんも、子どもがオススメする本なら読んでみようと興味を持つかもしれません。今回のベスト10の中で、まだお子さんが読んでいないものがありましたら、ぜひ図書館や書店で読んでみてはいかがでしょうか?

「小学生がえらぶ! “こどもの本”総選挙」 概要
主催:こどもの本総選挙 事務局
特別協力:朝の読書推進協議会
投票期間:2017 年 11 月 1 日~2018 年 2 月 16 日まで(当日消印有効/WEB投票は 16 日 24:00 まで受付)
投票資格:2017 年 10 月 1 日時点で小学生であること
応募方法:投票用紙での郵送、または公式サイト応募フォームにて投票(PC、スマートフォン対応) *投票用紙は書店店頭などで配布。

文・山内ウェンディ 編集・しのむ

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