家計簿の「固定費」「生活費」「特別費」「貯蓄」を見直すだけでお金は貯まる #あきの家計簿
「今年こそは○○万円貯めよう!」と思ったものの、いざ始めるとなるといったいどこから手を付けたらいいのかわからない、なんてことはありませんか。家計簿をつける、食費を切り詰める、思い切ってパパの小遣いをカットする(笑)など、たくさんのやりくり術があるけれど、「いったいどこからやったらいいのかわからない!」。そんな主婦のために、おさえておきたい家計の基本を、『年1回見直すだけ!ラクして貯まる!あきのズボラ家計管理』の著者であるあきさんに聞きました。
家計を「4つの柱」に上手に分配すれば貯蓄体質になれる
家計のやりくりは難しそう……と思われがちですが、実は、家計のやりくりとは、給与などの収入を「固定費」「生活費」「特別費」「貯蓄」の4つの柱にどう配分するかを考えるだけのことなのです。収入の範囲内でお金を上手に配分できれば、自然と貯金ができる体質、つまり「貯蓄体質」になれるのです。
家計を考えるうえでの4本柱とは「固定費」「生活費」「特別費」「貯蓄」
では、この「固定費」「生活費」「特別費」「貯蓄」の4本柱とは、具体的にどんなことをさしているのでしょうか。それぞれ具体的に見ていきましょう。
「固定費」とは、毎月または年に数回、必ず支払うことがきまっている支出のことです。たとえば、住宅ローン、生命保険、携帯電話料金、光熱費、学費などがそれにあたります。
「生活費」とは、毎月の生活を回すために必要な最低限の支出のことです。たとえば、食費、日用品費、ガソリン、医療費など。外食や、雑貨など、毎月のように発生するちょっとしたお楽しみの費用もここに含めます。
「特別費」とは、毎月決まった支出ではなく、比較的高額で、年に数回程度のめったにない支出のことです。たとえば、冠婚葬祭、旅行、家電、インテリア用品など。
「貯蓄」とは、貯金をはじめ、生命保険や株を含みます。子どもの教育費なども貯蓄にカウントします。
今まで家計簿をつけるのに、食費、水道光熱費、日用品費、通信費……と細かく分類していたことを考えると、誰でも簡単にできるようになります。
家計簿が苦手な人は4本の柱を難しく考えすぎている
「家計簿をつけるのが苦手」「お金のやりくりなんて私にはムリー!」と思っている人は、実はこの4本柱を難しく考えすぎてしまっているのです。そのため整理できずにぐちゃぐちゃに管理してしまって、結果としてお金が貯まらない……ということになりやすいのです。こうなると「とにかく食費さえ節約できればいい」と、特売品や見切り品ばかりを買うような節約に手を出したりしてしまいます。ところが、「固定費」「生活費」「特別費」「貯蓄」の4本柱で家計を考えられるようになると、そんなに食費を一生懸命削らなくても「買いすぎていた衣類を節約するだけで充分だな」というようなことが自分でもわかるようになります。
基本を知らずに節約に励んでもお金は貯まらない
この4本柱で家計を考えるようになれば、「元々の収入が少ないんだからどうしようもない」と言っていた人なら、収入に対して固定費が高すぎることに気がづいたり、自分ではムダ使いはしていないと思っても「生活費にかけすぎていたな」ということに気付いたりするのです。この家計の基本を知らずに、小手先の節約術に振り回されてしまうと、永遠にやりくりにさまようことになってしまうことになります。「なぜ今までお金が貯められなかったのか」という原因が分かれば、あとは改善するだけ。あっという間に貯蓄体質になれるのです。
お金が貯まり余裕が生まれると家族との関係も改善する
はじめは「今の収入でお金なんて貯められるわけがない」と悲観的になっていた方でも、4本柱で家計を考えられるようになると、たった数カ月で家計が大きく改善されることがあります。それによって生活にゆとりが生まれ、今までお金の問題でもめていた夫婦関係も改善されてくるのです。人によっては旅行に出かける余裕まで出てくることもあります。
家計管理の基本を押さえておけば、貯金の計画を立てるのもスムーズにいきます。いろいろな節約術に振り回されてしまって、結局お金が貯まらないという方は、一度家計管理の基本を学び直してみてはいかがでしょうか。
『年1回見直すだけ!ラクして貯まる!あきのズボラ家計管理』
発売日:2018/2/1
出版社:実業之日本社
取材、文・長瀬由利子