「気をそらす」「抱きしめる」「放っておく」ママたちの「三大イヤイヤ対処法」とは
子どもが身体全体で思いっきり「イヤ!」「自分で!」と主張するイヤイヤ期。付き合う親も大変な時期ですよね……本当はママも落ち着いて受け止めたいけれど、仕事や家事にやることがいっぱいで余裕がなく、毎回冷静に付き合えず子どもにイライラ。怒りすぎた夜には反省して涙する……そんなママもいるのではないでしょうか?
成長の証とはいえ、忙しいママやパパはみんなどうやって子どもたちのイヤイヤ期に付き合ってるのでしょう? イヤイヤ期の子どもがいるパパやママへ行った調査結果から、上手な付き合い方のヒントが見えてくるかもしれません。
「◯◯したくない!」という気持ちと「◯◯したい!」という主張が強い「イヤイヤ期」
さまざまなことに「イヤ!」と言っていると一般的には思われるイヤイヤ期ですが、博報堂こそだて家族研究所が行った調査結果からは、子どもたちのさまざまなイヤイヤ行動が見えてきました。
0〜5歳の子どものいるママ・パパに「我が子にあてはまるイヤイヤ行動はどれか」をヒアリングしたところ、「食べている最中に遊び始める」が83.5%と圧倒的トップに。2位は「遊び道具やおもちゃを片づけない」73.0%という片づけに関するイヤイヤ。3位は「出かけた先から帰りたがらない」68.8%となりました。
子どもの生活の中で占める時間が長い「食事」「お出かけ」「おもちゃ遊び」に関するイヤイヤが多く含まれていました。「食べている最中に遊び始める」という子どもは最も多い結果となりましたが、「ごはんを食べない」子どもも7割近くを占めている状況です。「スプーンや箸で食器を叩く、投げる」といった行動も、半数以上の家庭で発生していることが明らかに。
ママスタにも、「ご飯を食べない」「公園から帰りたがらない」子どものイヤイヤに悩まされるママの声が届いています。
『ごはんは好きなものしか食べずにポイポイする、着替えを嫌がり逃げ回る、お風呂や歯磨きを泣いて嫌がる、外ではベビーカーや歩くのを嫌がり抱っこをせがむ。今までやっててくれたことをやってくれなくなりました……』
『なんとか公園とかついても今度は帰るとき、「帰らないー!」ってわめいて大変だったり。大変だよねーほんと』
『朝起こし瞬間から「まだ寝る~」「起きる~」と泣き出し、「朝御飯を食べない~食べる~(泣)」「トイレに行かない~行く~(泣)」「着替えをしない~する~」「これじゃない~あっち(の洋服)が良かった~(泣)」などなど……それが昼夜と続き夜は眠くてグズグズ、夜泣き頻繁。毎日毎日「いつまで続くんだろう……」とぐったり……うんざり』
『朝から、着替えない、オムツ変えさせてくれない、食べない、家事の邪魔する、私が座る度にオッパイから離れない。外行けば「抱っこ」かと思えば「自分で歩きたい」と言い出す、お風呂入って来るなりすぐ上がりたがる、寝ない。ざっと毎日こんなです。何一つスンナリ行かない』
イヤイヤを表現する方法は「さけぶ」「いすわる」「あばれる」「にげる」の4つ
子どもがイヤイヤを表現する方法は、「さけぶ」「いすわる」「あばれる」「にげる」の4つが基本であることがわかりました。やはり自己主張の基本は「さけぶ」のようで、大泣きや大声が約8割のイヤイヤ児に見られるようですね。
「何を聞いてもイヤと言う」は57.1%で、ランキングではやや低めの8位に。その他にも「嘘をつく」「物を隠す」という高度な駆け引きを伴うイヤイヤ表現もあることがわかります。
三大イヤイヤ対処法は「気をそらす」「抱きしめる」「放っておく」
そんな子どものイヤイヤに、ママたちはどう対処しているのでしょうか?
調査結果を見ると、圧倒的な支持を得たのは「気をそらす」「抱きしめる」「放っておく」という対処法。1位の「イヤイヤの原因から気をそらす、気分転換させる」は、今固執している興味を切り替えてもらうためにママたちがよくとる方法のようです。2位の「抱きしめてあげる、スキンシップを計る」は、子どもと向き合い、受け止める方法です。ママたちは毎回のイヤイヤに、さまざまな工夫をして対処しているのですね。
4位には「笑わせる」、他にも「やりたがっていることを、できるだけやらせてあげる」、「お菓子や飲み物をあげる」、「本人がやった気にさせる」などがトップ10内に入り、子どもの気持ちを受け止めつつ、子どもをある程度満足させ、しっかり受け止めている様子が垣間見えます。
また、40%以上のママが「おばけ・鬼・こわい人が来るよ」とおどかしたり、ぬいぐるみや人形を利用したり、泣くふりを子どもに見せたりしているようです。いずれも、演技力を駆使して子どもの想像力を刺激しながら解決へと導こうとするママの工夫が光りますね。
ママスタでも、上記のランキングにあるような対処法でイヤイヤ期を乗り切っているママがいました。
子どもの「気持ちを切り替える」
『例えば公園行ってイヤイヤスイッチが入ったら「あ! みてみてー! 蟻さんがいるよー!」とか「おかあさんも滑り台しちゃおっかなー!」って感じで子どもの気を紛らしてた』
『寝そべってぐずったら、抱っこして話しかけたり、他に気をそらせたり、食べ物あげたり(持たせたり)。すると落ち着きます』
親子で「スキンシップ」をはかる
『面倒な時は放っておく。そうでもないときは抱っこする』
諦めて「放っておく」
『私も諦めて好きなようにさせてたな~、上の子がイヤイヤ期の時は癇癪おこされて私もイライラ、家事もはかどらないし思い返せば大変だったけど、下の子は危ないこと以外はもうはいよ~はいよ~って流してた』
『あとは、「そっかそっかー!いやなのね。はいはい」でほっとく』
『どしたん? そーか嫌だねぇ。泣きたかったら泣きー、着替えたくなかったら着替えなくていいよーおむつ嫌? パンツにするー? みたいに適当に合わしたり誤魔化したり放っておいたり。今のわがまま聞いても全然大丈夫だからね』
『うちはプラス癇癪おこすから落ち着くまで様子見る』
「泣きマネ」をするママも
『「ママもイヤだー!」って泣きまねとかしてみる』
『ほっとく。あまりにひどいと自分も泣くまねをする』
「イヤイヤ」を楽しく乗り切るママたち
『ある程度落ち着くまでほっとく。で、機嫌がなおってきたころに変な動きしたり、変な顔したりして気分転換させるよ』
『「イヤイヤ星人やってきた、イヤイヤしながらやってきた」って歌う。
『ほっとく時もあるし怒る時もあるし、「ママもイヤ~(笑)」とか「え? イヤって言った? そんなこと言っちゃイヤ~」って言いながらくすぐって遊びつつ気分をそらすときもある』
『ムービーで録画したりしてた。
「本日もイヤイヤの現場に来ております!」とか私のレポート付き。
子どもも気持ちの整理がつかない状態、自分でも何か何だかわからないんだって。それでとりあえず「イヤ!」と言うとテレビで言ってたな。
一生懸命なだめてもおさまらないときはある程度、見守ってもいいのかもね』
『お家で30分でいいから、子どもと一緒に遊ぶ時間作ってみてはどうだろう?
私はその時間を設けることで、2才息子のイヤイヤが少し落ち着いた』
『人間の子どもだと思わないように自分に言い聞かせる』
『イヤイヤ期、ひどかった。思い出すと泣けるくらい(笑)だけど、その時のイヤイヤ期を私なりに受け止めた。どんな風にと聞かれたら答えられないけど、1年間でぴたっと落ち着いて今では本当に優しい子になったよ』
ママたちもやるべきことが多々ある中で、子どもにしっかり向き合いたいと試行錯誤する姿が見えました。ママだって人間です。泣きたくなるぐらいイライラして子どもに強く言ってしまったり、そんな自分を反省したりの繰り返しの日々。一方で子ども自身も、よくわからないさまざまな感情をコントロールできず、もがいているのかもしれませんね。
お互い大変ですが、ある程度「まいっか」と手を抜くことで、ママも子どももうまくいくこともあるようです。ママのコメントの中には、こんなコメントも。
『思春期のほうが難しいからさ(笑)。イヤイヤ期なんてかわいいもんだよ。全然かわいいもんだよ……』
イヤイヤ期は必ず終わりがきます。後から振り返れば、あっという間に過ぎ去った「かわいい我が子のイヤイヤ」と思えるときがくるのかもしれませんね。
調査)イヤイヤ実態調査
調査手法:インターネット調査
調査エリア:全国
調査時期:2017年9月
調査対象者:0歳~5歳イヤイヤ期の子を持つ女性(n=1,200)