「20年をつづる母子健康手帳」2018年度改訂版が発売!パパの役割についても追加
2016年に一般社団法人「親子健康手帳普及協会」が作成した「20年をつづる母子健康手帳」の2018年度版の発売が決定しました。
一般に、妊娠確定後にすべての妊婦さんが自治体でもらえる「母子健康手帳」は妊娠期から乳幼児期までの健康に関する重要な情報が「一つの手帳」で管理できることが特徴です。特に妊産婦・乳幼児は、健康であっても急激に状態が悪化することがあるため急な事態に備えて情報をまとめておくことがが必要です。
母子健康手帳では予防接種を受けた記録や予備欄を活用し病歴などを書きこんでおくことができて便利ですが、記録できるのは概ね6歳までです。
しかし「20年をつづる母子健康手帳」では、その名の通り20歳までの成長を記録することができる作りになっています。2018年度版となった「20年をつづる母子健康手帳」の詳しい内容についてもご紹介いたします。
2018年度版の「20年をつづる母子健康手帳」
「20年をつづる母子健康手帳」詳しい内容は?
妊娠期間、乳幼児、幼児の時期は、従来の母子健康手帳と似た内容ですが、6歳以降も「7歳の記録」「8歳の記録」と20歳までの成長記録を1歳ごとに記入できるのが特徴です。
予防接種のカレンダーは見開きのページになっていて、予防接種のタイミングが一目でわかる作りになっています。予防接種は6歳以降もあるので、スケジュール管理できるページがあると忘れずに済みますね。
また、子どもの成長段階に合わせた親へのヒントが書かれていることも大きな特徴です。たとえば小学校以降の「わが子を信じる」というページには、思春期のこころとの向き合い方、この時期の子どもが敏感に反応する大人の本音とたてまえについてなどが詳しく書かれています。成長過程で親が抱える悩みはさまざま。その代表となりそうな悩みとの向き合い方が記されているので、子どもの成長の過程で壁にぶつかったときには重宝しますね。
「20年をつづる母子健康手帳」5つの役割
「20年をつづる母子健康手帳」は、こんな5つの役割を担うことを掲げています。
『「つづる」ことで心を落ち着かせる』
子育てをしていく中では、思いがけない出来事にも遭遇します。不安や焦りに駆られても、手帳を開いて何かをつづろうとするうちに気持ちが次第に落ち着かせることができます。
『20年の既往症やワクチンの記録』
アトピー性皮膚炎、小児ぜんそく、熱性けいれん……。子どものころの既往症は、大人になって別の病気にかかったときに治療方針を決める重要な情報となります。
『次世代につなぐ記録とメッセージ』
使いこまれた母子健康手帳からは、親の葛藤や苦労を感じることができます。
『表紙裏にSOS欄、子どもとの接し方を解説』
表紙をめくると、かかりつけのお医者さんや専門機関の連絡先を記入する欄があるので、いざという時の連絡先をまとめておけます。
『時流に沿った情報を記載』
「職場復帰したママの授乳は?」「パパの役割って何?」etc……。子どもを持つ親たちが抱く不安に寄り添う情報が記載されています。
2018年度改訂版、新たに増えた箇所は?
2016年に発売された当時も、内容の充実さからママの間でも話題となりましたが、2018年度版はさらに改良を重ね、136ページから140ページにボリュームアップしています。カバーは3つのカードポケット付き。
2018年度版で内容をさらに充実された箇所のひとつに「夫として父として」というコラムページがあります。「できることから始め、お母さんとお父さんの2人で子育てをしていくという意識を持つことが大切」と始まり、孤独感を感じやすい「産後クライシス」の時期に父としてすべきケアなどが書かれています。母子健康手帳は、母親ばかりが使うものではないので、パートナーにもこのような記述をじっくり読んでもらいたいですね。
この他にも妊婦さんの出産前後の体重が増減表のグラフに記入できるようになったり、予防接種の記録が医師が記入しやすいサイズになったり、成長曲線が大きく表記されるなどの改良がされています。
世界にも広がる「20年をつづる母子健康手帳」
とてもかわいいイラストがたくさん描かれている表紙は、20年という成長をアイテムで表現する意図がこめられています。また「20年をつづる母子健康手帳」はロシア語に翻訳され配布されることが決定しています。表紙には「BOSHI-TECHO」と表記されているのだとか。世界中の親子が「BOSHI-TECHO」を持つ日も、そう遠くない未来、実現するかもしれませんね。
「20年をつづる母子健康手帳」2018年度改訂版は、トイザらスのオンラインストアと、トイザらス・ベビーザらス店舗で3月6日(火)から販売予定です。
文・鈴木じゅん子 編集・しらたまよ