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「コーナー作り」がポイント!保育園で導入されている、「子どもの自立心」を育むお部屋レイアウト術とは

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子どもがいても、できれば部屋はキレイに保ちたいもの。子どものおもちゃを片付けるために収納方法を考えたり、子どもに「片付けなさい」と声かけしたりしているママも多いと思います。その際、ただおもちゃをしまうのではなく親がちょっとした工夫をすることで、子どもの自立心を育めることができるのだとしたら……知りたくはないでしょうか?
今回は、埼玉県飯能市の保育園で取り入れられている、子どもの自立心を育むお部屋のレイアウト術をご紹介します。

子ども自らが考え、遊びを発展できる環境づくりがカギ

植草学園大学 発達支援教育学科の小川晶准教授

植草学園大学 発達支援教育学科の小川晶准教授

埼玉県飯能市では、植草学園大学 発達支援教育学科の小川晶(おがわあき)准教授の指導のもと、市内の公立保育所を年間を通じて巡回。実際に保育施設で過ごす子どもの様子を見て、子どもの自立を手助けするレイアウトを考案し、保育施設に取り入れているのだそう。

小川准教授によると、「大人が良かれと思ったことが、子どもの成長に良い影響を与えない場合がある」とのこと。一体どういうことでしょうか?

『例えば、子どもがのびのびと行動できる広い空間を用意したとします。その結果、その広い空間では、子どもはほとんど走り回ることしかできません。しかし、テーブルやイス、さまざまな筆記具、紙、テープなどが常設してあれば、子どもはそれらの中から自ら選び、工夫し、試してみて、集中して過ごし、主体的に過ごします。
遊び方が決まっているおもちゃ遊びは遊びが発展しづらいですが、自分で遊び方を決めたり、遊び方を創ったりできる素材は、さまざまな遊びの発展につながります。その経験の積み重ねは、子どもが自立的な生活を送るための発達を促します』

つまり、子どもの自立心を育てるためには、自分で考えて行動したり、遊びを工夫したりすることが大切です。おもちゃを片付ける場所が、子どもが自分で考え、遊びを創造する環境になっていると、子どもの自立心を育むことにつながるのだそうです。

保育園でのレイアウト変更後、子どもたちの遊び方に変化が

飯能市の保育園での実際に行ったレイアウト変更をご紹介します。

<変更前>

<変更前>

こちらは以前のおもちゃの収納場所です。おもちゃがすべて一箇所にまとめられており、子どもたちは目に入る物を次から次へと出して、ひっくり返すことが遊びになっていたのだそう。

<変更後>

<変更後>

小川准教授の指導を受け、おもちゃごとにコーナー分けをしました。手前がままごとコーナーで、奥がぬいぐるみコーナーです。このように、ままごとエリア、積木エリアなど、遊ぶ目的ごとにおもちゃのコーナーを分けた結果、子どもたちは自ら遊びを選び、エリアの中で落ち着いて過ごせるようになったのだそうです。

家庭でできるレイアウト術は?

保育園のような広い場所ならできるけれど、うちは狭いからできない……というママもいるかもしれませんが、子どもが自分で考え、答えを出せる環境作りはご家庭でも作ることができます。

レイアウト術1 「主体性」のある子どもを育てるには「コーナー」を設ける

<レイアウト例1>

<レイアウト例1>

すべてのおもちゃを一箇所に収納するのではなく、できれば絵本コーナー、積木コーナーなど、おもちゃの種類ごとにコーナーを設けます。さらに、おもちゃをそのまま出しておけるスペースを作ります。そうすることで、「遊びたいおもちゃを選び、選択したコーナーに行く」、「片付けるのか、明日も同じおもちゃで遊ぶのか選択する」など、子どもが自分で考え、選択する幅が広がるのです。こういった小さな判断を積み重ねていくことで、自主性を育むことにつながるとのこと。
おもちゃを出す、片付けるなどを子どもに指図するより、小さくてもおもちゃを出したままにしておけるスペースを用意し、スムーズに遊びに取り組める環境を整えてあげると、子どもの考える力や成長のサポートにつながるのだそう。写真にあるようなほんのわずかなスペースでいいそうですよ。

レイアウト術2「意欲」のある子どもを育てるには、ごっこ遊びのしやすい環境を整える

子どもは、1歳を過ぎた頃から身近な大人の真似をする「ごっこ遊び」が始まります。自我が芽生える3歳頃から子どもは想像力を働かせ、「ごっこ遊び」の幅を広げます。小学校に入学する頃からは現実と仮想の区別がつき始め、ごっこ遊びが減っていきます。真似をすることはただの遊びではなく、「こうなりたい」という成長意欲につながっているのだそう。そのためには、近くで大人をよく観察し、真似しやすい環境を整えることが大切です。

<レイアウト例2>

<レイアウト例2>

例えば、以下のような環境づくりが効果的です。
・キッチンの近くに台や板を置き、 おもちゃのフライパンや包丁などを用意する。
・アイロンをかけている横で、布とおもちゃのアイロンを用意する。

※お子さんが危なくないようご配慮ください

子どもが自ら考え、判断し工夫できる環境や、想像力を働かせてごっこ遊びをできる環境を整えることが、子どもの生きる力を養うことにつながるのですね。ぜひ参考になさってみてはいかがでしょうか。

おもちゃの収納方法を根気強く教えることも大切

子どもの自立心を育むためにも、ママとしてはお片付けも子ども自らやってもらいたいですよね。そのためには、毎回「片付けて」と言わなくても、子どもが片付けやすい収納にすることも大切です。ママたちが工夫していることをご紹介します。

『おもちゃはどんどん増えていくので、本棚は単体で買われて、木製ラックにおもちゃを収納しましょう。年齢が上がっても、色々な使い方ができます。ラックにBOXを置いて、おもちゃ別に分けるのがベストです。BOXにはラベリングをすると子供にも片付けしやすいですよー』

『私は子どもの背の高さの小さいカラーラックに100均で買ったバケツをおもちゃ入れにして収納してる』

『うちはカラーボックスに収納してる。絵本用と、おもちゃ用にはカラーボックスにぴったり入る引き出しのボックスをセットしています。すっきり片付いてるよ』

『子ども用の衣装ケースに突っ込んでるよ。遊ぶ時はごちゃごちゃ出すから、気にせずボンボンしまえる方が子どもが自分でできる分楽だと思う』

お子さんによっては片付けがどうしても苦手な子もいますよね。ご自身がお片付けが苦手だったというママのコメントが参考になります。

『(おもちゃを)捨てるのではなく片付けやすい収納にして、片付け方を根気よく教えてあげて欲しい。
私も姉妹育ちなのに片付けられず、怒られたり、捨てられたり、できるまで部屋から出るなと育てられたけど、いまだに片付けが上手にできない。妹も。片付け方がわからない』

お片付けが苦手な子は、他に素敵なところがたくさんあるはず。毎回片付けができないことを怒ったり、おもちゃを捨てると言ったりせず、根気よく伝えることも大切ですね。

おもちゃを収納する際には、レイアウトや収納に工夫して子どもの力を伸ばしつつ、ママも片付けしやすい環境にできたらいいですよね。ぜひ参考になさってみてはいかがでしょうか。

 

文・山内ウェンディ

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