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まったく別もの!本が読めても、文章題が解けないワケ #ママが知りたい子どもの教育

Asian Cute little boy reading book with serious face .

「うちの子は本を読むのが好きだから、算数の文章題も得意なはず」と思っていませんか? 実は、読書と文章題を読み解く力はまったく別だといいます。算数の文章題をきちんと解けるようにするためには、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。「花まる学習会」高濱正伸先生にお話を伺いました。
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「読書」と「文章題」の読み方の違い

小学校2、3年生の子のママから「うちの子、けっこう本は読んでいるんですけど、文章題ができないんですよ」とよく相談されます。逆に「うちの子、本を読まないから文章題が解けないんですよね」という人もいますが、どちらも間違っています。

本を読むことは重要です。極めて重要ですが、文章題が解けることと、本を読めることは別物です。「読書」は自分の思い描いたとおりに読むことができます。自分なりの見方で理解していいし、読み方も決まりはなく自由です。ところが「文章題」というのは仕事のように正確に情報を読み解かなければいけません。一字一句読み落としてはいけないのです。短時間ギュッと集中して、真剣に取り組む必要があるのです。

「ちゃんと問題を読みなさい」といって伸びた子はひとりもいない

たとえば、自転車に乗るのと一輪車に乗るのだったら、同じ「乗る」でも集中力が違いますよね。本を読む、文章題を読むも「読む」という言葉は同じですが、使っている「集中力」はまったく違うわけです。

にもかかわらず、お母さんは自分が文章の意味を理解できるから「書いてあるんだから、ちゃんと読みなさい」といってしまうのです。「ちゃんと読みなさい」で伸びている子はひとりもいません。

文章問題は「条件を1つも読み落としてはいけない」

こんなときは「精読力」すなわち文章の中の一字一句を読み落とさず、問題の意図することを集中して読み解く力が非常に重要です。
たとえば、

『100メートルの桜並木を作りたいと思っています。10メートルずつ道の両側に桜の木を植えます。桜の木は何本必要ですか』

という問題があったとします。

このときに100÷10=10本としたら間違い。間が10だけであって、正解は11本。これも間違い。なぜかというと、問題をよく読むと「道の両側に植える」と書いてあります。
つまり、11×2=22本となります。
このように文章題には、いくつもの「条件」が入っています。この条件を1つも読み落としてはいけないということです。回答を見て「×」がつけば「どこが間違っているのかな?」と気をつけて読むから見落としませんが、最初から気をつけて読むということは非常に難しいのです。

「話を聞き逃さない姿勢」こそが大切

発達段階として、「精読」ができたら、成長している証です。子どもが「今、ママは大事なことをいっているな」と思ったら、ものすごい集中力で聞くことができるのです。子どもは「聞く」「話す」ができるようになってから「読む」「書く」という順番で発達します。つまりしっかり「聞く」ことができるようになったことで「読み解く」こともできるのです。大事なことは全部聞き取ろう。情報を収集しようという姿勢なのです。ただこれは集中力が必要なことので、甘くないです。漫然と本を読んでいてもなかなか読む力はつきません。

子どもの精読力を上げる「親子ゲーム」とは

文章題を読み解く力を上げるための方法として、ママが物語を読んでそこから質問をし、子どもに答えてもらうことがおすすめです。

子どもの年齢に合わせて物語を途中まで読み「はい、ここまで。たろう君がお土産屋さんで最初に買ったものはなんでしょうか?」とママから子どもに質問をします。

子どもはちゃんと話を聞いていれば答えられますが、そうでないと答えられません。ただし、子どもはひとたび集中するとママが驚くようなものすごい力を発揮します。大人よりよっぽど耳がいいのです。

ここでのポイントは、子どもたちが楽しくできること。ママと本を読んでクイズを出し合うことが楽しいと感じると、子どもはどんどん集中して聞くようになります。ママは「ちゃんと聞いてるの!?」なんて言い出したらいけませんよ! その瞬間、子どもはとたんにイヤになってしまいますから。

子どもは「楽しい」と感じた時こそ学びます。親子で文章を読み、クイズのように子どもに質問を出すことで、子どもの精読力が伸びます。その結果、文章題もすらすら解けるようになるのです。

取材、文・間野由利子 編集・北川麻耶

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