「陣痛でくじけそうな心を強くしてくれた」不思議な出来事 #あの人に今ありがとう
子育ては楽しいことばかりではありません。ときには辛かったり、くじけそうになったりしてしまうこともあるでしょう。そんなときに、誰かに優しくしてもらったり、励ましてもらえたことを思い出せたら、きっと「また明日もがんばろう」という元気がでてきますよね。
今回ご紹介するのは、陣痛中に体験したある不思議な出来事が、明日への活力につながっているという一人のママのお話です。
「娘を出産する際、陣痛中に不思議な体験をしました」
『前置きしますが、3年前、私は死産を経験しています。妊娠7ヶ月の時にお腹の中で亡くなってしまったのです。 その後、2度目の妊娠。40歳で初めての出産を経験しました。
現在、月齢3ヶ月の娘がいます。この子を出産する際、陣痛中に不思議な体験をしました。 その日の早朝、37週で破水し陣痛が始まりました。陣痛の痛みは、夜中の1時まで続きました。夕方からパパに付き添ってもらい、背中や腰をさすってもらいました。
けれど、いつの間にか腰に手を当てたまま、パパは高いびき。総合病院なので、助産師さんの手助けは期待できず、心細いながらも1人で陣痛に耐えていました』
『夜中の0時に差し掛かり、陣痛がピークを迎えたそのとき、腰のあたりをくすぐるような感覚がありました。首を伸ばして振り返ると、パパはまだグーグー寝ています。けれど、またくすぐるような感覚。
「!!」 私は、はっと気がつきました。それはまるで、小さな小さな手のひらで、優しく腰を撫でているようだと。
「ママ、大丈夫だよ」そんな風に、一生懸命なだめているように感じました。「3年前、天使になったあの子が応援してくれてるの??!」そう思いました』
『その後、まもなく出産に至り、安産でした。天使になったあの子は、きっと3年前からいつも側にいてくれた。そして、陣痛で一番苦しい、子宮口が全開になる間際に、くじけそうな私の心を強くしてくれた。
私はそう信じています。あなたのおかげでママは頑張れたよ。パパとママを選んでくれて本当にありがとう(40代前半 女性、加筆・修正の上掲載)』
貴重な体験談をお寄せいただき、どうもありがとうございました。
文・赤石みお イラスト・春野さくら