おかもとまり:第1回 ちゃんとしたプロポーズがなかったので、プロポーズへの憧れがあります
ものまねタレントとして活躍し、現在は9歳と2歳の男の子二人のママとして、株式会社minto.の社長としても多忙な日々を送る、おかもとまりさん。ご主人は作曲家のnaoさんです。naoさんの連れ子である9歳の長男と、2015年に生まれた次男との4人家族として生活しています。
おかもとさんが築く家族の形は「ステップファミリー」と呼ばれます。ブログやSNSには、同じステップファミリーの方からの相談が寄せられるというおかもとさん。インタビュー全8回で、ご主人との出会いから、現在の家族を築くまでのことをたっぷり聞かせていただきます。
旦那さまとの出会いについて、教えてください。
共通の友人の誕生日パーティーで出会いました。彼から、「僕たち、誕生日が一緒なんだよ」と声をかけられたんです。
声が高すぎて、危ない人なのかな?(笑)と思って、最初は警戒していました。なるべく喋らないようにしていたんですが、「安田大サーカスのクロちゃんにピアノを教えている」という話を聞いて、クロちゃんにLINEをしたら、「naoくんだ!知ってるよ~」と返信が来たんです。共通の友人がたくさんいるということで安心して、それからいろいろ話すようになりました。
ちゃんとした作曲家さんだということがわかったので、歌を教えてほしいと頼んだんです。当時ものまねのお仕事をしていて、営業の仕事で歌まねもできるようになりたいと思っていたので。実は私、すっごく音痴なんですよ(笑)。旦那さんに歌を習う約束をしたのがきっかけで仲良くなりました。
交際前の旦那さんの印象を教えてください。
中性的で、すごく優しい人だなと思いました。どんどん仲良くなっていきましたが、最初の頃は仕事や恋愛の相談をする人というか、異性として見ていなかったから、気楽に話せる友だちという存在でした。
どのように、交際に発展していったのですか?
私は当時から、「いつかは自分で会社をやりたい」と思っていたので、いろんな人と出会いたかったんです。
そんな話を彼にしたら、「僕たち、同じ誕生日だから、誕生会を兼ねた交流会をしよう」と提案してくれたんです。その誕生会をしたことがきっかけで、彼のことをすごく好きになりました。
恋愛対象ではなかったはずなのに、突然好きだと感じたのはなぜですか?
誕生会の準備をしたり、一緒に過ごす時間が増えていく中で、「この人と一緒にいるとリラックスできるし、なんでこんなに楽しいんだろう」と思ったんです。声もめっちゃ高いし、恋愛対象としては見てなかったのに、「なんでこんなにときめいてるんだろう……」と、すごく戸惑いました。
自分の中で、「もし次に会ったときも彼に“ドキドキ”したら、恋愛ということなんだ」と思って会ってみたら、めちゃくちゃドキドキしたんです。
それまでの恋愛は一目惚れが多かったんですが、友人の期間があって、ましてや恋愛対象ではないと思っていた人を好きになるのは、自分でも珍しいので驚きでした。一緒にいるとリラックスできるというのが、大きかったと思います。
旦那さんは、出会った頃からおかもとさんを意識していたんでしょうか?
旦那さんに、「なんで私に声をかけたの?」と聞いたら、「かわいかったから」と言ってくれました(笑)。「良い子そうだし、仲良くなりたいな」と思ってくれたみたいです。
旦那さんも、ほぼ同じタイミングで私のことを好きになってくれたようでした。
すぐに交際スタートとなったのですか?
旦那さんにはすでに子どもがいたので、まず子どもと会って、仲良くなってからと考えていたんです。そのことについて、二人で話す時間をたくさん持ちました。
同じように子どもとの時間も作って、慣れてから……と思っていたら、週刊誌に撮られちゃったんです。「撮られちゃったね」と彼に話したら、彼が、「実家に挨拶に行こう」と言ってくれて、長男も連れて群馬の実家に挨拶に来てくれたんです。
実家に挨拶ということは、その時点で結婚も考えていたということですか?
彼には子どもがいたので、彼と付き合うことを考えたときには、結婚も意識していました。出会って一年、二人で食事するようになって半年。週刊誌に撮られちゃって、そこから結婚に向かったので、「交際0日婚」と言ってもいいくらいだと思います。
それまでの経験上、週刊誌に撮られちゃったら交際がうまくいかなくなっちゃうと思っていたんですが、旦那さんに週刊誌に撮られたことを伝えたら「えー、全然いいじゃん! 面白いじゃん」と言ってくれたんです。
それを聞いたときに「この人はちゃんと守ってくれる」と思って、すごく嬉しかったです。
プロポーズはどんなものだったんですか?
それが、ないんですよ~……。理想のプロポーズがあったのに、実現しませんでした。お互いを意識し始めてから「まりとは、恋愛じゃなくて結婚したい」と言ってくれていたので、それがプロポーズみたいなものかなとは思っていますけど。
ちゃんとしたプロポーズには、実はいまだに憧れを持っています。「付き合ってください」「結婚してください」という言葉を、人生の中で一度も言われたことがないので(笑)。
誕生日が一緒であることがきっかけで仕事の相談相手となり、そして交際へ発展。naoさんにお子さんがいらっしゃったということで、交際当初から結婚を意識されていたそうです。次回はそのお子さんについて伺います。お楽しみに。
取材、文・上原かほり 撮影:chiai