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【突撃、世界ごはん!】国際結婚がうまくいく秘訣とは

latvia
こんにちは!日本に住んでいる外国人のお宅訪問企画『突撃、世界ごはん!』ラトビア後編です。前回のインタビュー前編「【突撃、世界ごはん!】ラトビア料理が簡単に再現できた!」に引き続きラトビア人のジェニーさんにお話を聞きました!

日本は英語を話す国だと思って来た

-どうして日本に来たのですか?

20歳の時、どうしても海外に出たくて、色々な人にどの国がいいか相談してたんです。ある人が「日本は?」と言ってきて、当時は寿司、芸者、東京、歌舞伎ぐらいしかイメージが沸かなくて。日本は車や電化製品は有名じゃないですか?国際的だし英語を話すだろうと勝手に思っていました。当時はインターネットで詳しく調べるようなこともなかったからよく分からないまま来たんです。

-え!?日本語が公用語と知らずに来たんですね!びっくりしたでしょう!

はい(笑)空港に着いて、近くの人に街への行き方を英語で尋ねたんです。そうしたら首をかしげて全然分からない感じで。「えっ?」て思いました。国際空港のインフォメーションセンターなら英語が話せる人がいるじゃないですか。だからその場所を頑張って教えてもらってなんとかなったんですけど、着いて一瞬にしてヤバイ!と思いました。「英語が通じないんだけど、どうしよう」とすぐに親に電話しましたね(笑)

店でiphoneをテーブルに置いて席を取る、日本の安全さ

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-それからどうして住むことになったんですか?

日本で暮らし始めてから、運よくロシア語で会話できる友達ができて、その友達が文化の違いを教えてくれました。日本人が自然としていることで、外国人としてびっくりすることは、女性のバッグにチャックがついていないこと。中身が見えてしまうボタン式のバッグや、すぐ盗まれてしまいそうなトートバッグばかり売られている。スタバでは携帯をテーブルに置きっぱなしにして席を取っている。そんなことをしたら、100%盗まれます。
日本ではそれが当たり前で、人々は物を盗られることを意識せず生活しています。それを知って、これが私の理想の生活だなぁと思って、日本に住みたいと思いました。3か月の観光ビザだったので一度自分の国に帰って本当に住みたいかどうか考えようと思ったんですけど、すぐストレスを感じました。ラトビアに帰って家族と外で食事している時、私は携帯をテーブルの上に置いたまま、隣に置いたかばんの中の物を探していました。両親はすごく驚いて、「何を考えているの!?よそ見していたら盗まれるよ!」と注意しました。
すっかり日本の暮らしに慣れていたので、自分の国でそんな風に毎日気をつけながら行動したりするのは疲れると思いました。日本は電車も時間通りに来て、人々は時間を守りますよね。それも他の国では当然のことではないんです。改めて日本の安全さ、そして日本人の優しさに気づき、日本に住むことを決意しました。

国際結婚する時、役所にラトビアの項目がなかった

-そうだったんですね。その後結婚されずっと暮らしているということですね!

はい。日本に来て3年で日本人と結婚して11年です。国際結婚することになって、役所に行ったんです。手続きの担当の人が、国ごとに必要書類が違うのでラトビアの項目を探してくれました。そうしたら、ラトビアに関する情報がなかったんです!「リストに国がありません。ラトビアってどこですか?」と聞かれてびっくりしました!当時、ラトビア大使館がまだなかったので、隣の国のリトアニア大使館に委任状を出して頼みました。

国際結婚の秘訣はお互いに伝え合い、諦めないのを続けること

-国際結婚って大変ですか?日本人との結婚についてどう思いますか?

国際結婚って、違う国同士の人が一緒に生活していくわけだから、お互いさまの気持ちが大事だと思うんです。どちらかが完璧主義者だったら難しいです。
私達は、結婚するときにお互いの文化や、育ち方、家族についてしっかり話し合いをしました。例えば、私は外国人ですから家庭の味噌汁について知りません。
ラトビアはスープには具を沢山いれますから、日本で外食した時、味噌汁を見て「家では色々な野菜を沢山いれて作るんだろうな」と想像して、具が山盛りの味噌汁を旦那さんに出したんです。旦那さんはびっくりして、そうじゃないんだよ、具はこうで、こういう味噌汁を作ってほしいということを教えてくれました。日本は男性が女性にお花を贈る習慣がないですよね。
3月8日は国際女性デーと言って、ラトビアではお花を贈ることが当たり前なんです。ただ届けてほしいわけじゃなくて、ちゃんとお花屋さんでどのお花がいいか選んでほしいという気持ちを話しました。そういう小さなことをお互いに言わないと、知らないから分からないんですよね。この積み重ねをしていけば、国際結婚でもうまく行くと思います。逆に、どちらかが絶対に意見を譲らないことがあったり、伝えることを諦めてしまったら難しいと思います。

日本語が話せてもハーフの息子には絶対に使わない

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-ハーフの子の子育てについて教えてください!
私は旦那さんとは日本語で話しますが、3歳になる息子とはロシア語で話します。子供が私に日本語で話しかけた時は分からないふりをします。そうするとロシア語で言ってくるので、それに答えるようにしています。私は不自由なく日本語で会話ができますが、細かい発音や分法は間違っていることもあります。子供は父親より母親と過ごす時間が長いので、私の話す間違えた日本語で覚えてしまうのを防ぐためと、どことのハーフなの?となった時にもう一つの国の言葉を喋れた方がいいと思うから。将来ラトビアに行く時も、家族はロシア語を話すので私がいなくても困らないようにしてあげたいです。今はまだ小さいのでなんとかなっていますが、家族で会話する時、私は旦那さんとは日本語で話して、息子にはロシア語で返すので大変です(笑)

-3歳から日本語とロシア語を話すなんてすごいですね!ではラトビアの子育てと違うことはありますか?

ラトビアはお弁当の文化がないので、ごはんは園や学校で出してもらえますし、子供を預けるのも日本みたいに大変ではありません。小・中・高が同じ建物なので、友達も先生もずっと一緒です。
日本は蕎麦アレルギーに注意しますが、ラトビアでは蕎麦粥が普通ですし、アレルギー食品は、長い間接種していないと抗体が減って逆にアレルギー反応が出るという考えなので、日本みたいに少しずつ試しながらあげるというよりは、1歳たったらだいたいもうあげています。
ラトビアは妊娠中は食べてはいけない物が多いんです。でも日本では問題ないと言われているのを知って、なんでも採りすぎはよくないですが少しずつなら大丈夫だと思ってストレスがないように過ごしました。

子育てで大事にしていることは理由のある叱り方

私は、本に書いてあることは、病気などの専門的知識以外、あまり気にしないようにしています。子育てについてアドバイスしてくれる年配の方の話も聞いていますが、昔と今では状況も違うので、同じ通りにしたらよいかと言うとそうではないと思います。

よく公園で見かけるのが、子供が公園で遊んでいて、親は子供が走ってきたり、新しくできたことを喜んでいます。次の瞬間、自転車が来るなど危ない状況になって、親は「危ない!」と怒ります。子供は、さっきまではママの喜ぶ顔が嬉しくて、遊ぶのも楽しかったのに何故同じことをしちゃいけないのか?子供には、“危ない”ことが分かりません。自転車が来たから、そこで遊んでいたら危ないよ、というのを教えてあげないとどうして怒られているのか分からないです。
同じ状況を食べ物でもよく見ます。前は食べたらすごいねと言われたのに、違うシチュエーションでは怒られる。子供はどうしてダメなのか分からず、楽しみがどんどんなくなってしまいます。きちんとした理由を伝える教育をしていきたいと思っています。

-素晴らしいです!子育てで大変と感じることはないですか?

女性は、結婚したら絶対子供を産まなければいけないわけでもないし、やりたいことを諦めて早く産まなければいけないこともないですよね。自分のしたいことをしてそれまでの人生に納得してから子供が出来たら、子育てはすごく楽しいものと思えます。夜泣きで寝不足とか、そんな小さな事は大変だと思わなくなります。
それから、子供を産んだから人生が終わったわけではないと思っています。子供は子供、私には私の人生がある。全然違うものなので、これからも育児も楽しんで、自分の人生も楽しみながら日本で暮らしていきたいと思います!

-日本にはラトビアの情報が少ないのでどのような国なのか教えてください!
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バルト三国のうちの一つで、真ん中にあるので、エストニアには旅行で行けますし、私が住んでいたのはリトアニア側だったので、週末は30分で行けるリトアニアの水族館やレストランによく行っていました。大きな違いはなく、似ていますし、つながりは深いです。
ラトビアの首都はリガなので、最初の観光にはリガが良いと思いますが、他の街も自然が豊かで綺麗な場所が沢山あるのでオススメです。
北にある国は、年間を通して日が短いので、一年で一番日が長いと言われる夏至の6月23日は夏至祭があります。ラトビアでは5年に1回、6月の上旬から中旬に2週間ほど、“Baltic song festivals”という大イベントをやります。皆が広場で踊ったり、歌ったり、屋台が沢山出て、民族衣装も見ることができ、盛り上がってとても楽しいです!次回は2018年6月なので、この時期にラトビアに行くのがオススメです!
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針の部分が琥珀で表現されている針ねずみの小物

ラトビアはアイスホッケーも有名です。琥珀をご存知ですか?琥珀というのは、もともと太古の樹木の樹脂が固化してできた有機物起源の宝石です。樹木の樹脂が地中で固化して、海水によって海底が削られる事でその地中から流出し、バルト海海岸に流れ着きます。ラトビアでも琥珀が沢山とれるのでお土産として人気で、針ねずみの小物やマグネットに琥珀が使われています。
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ラトビアについて何も知らなかったのですが、ごはんも日本人の口に合うのでもっと色々なものを食べてみたいと思いました。見所も沢山あるのでラトビアに行ってみたいです!ジェニーさんありがとうございました!