<意外と知らない蚊の常識>虫よけはなぜ虫を寄せつけない?蚊取りが蚊を撃退する仕組みとは? 第2回

蚊に刺されるのを防ぐために肌につける虫よけ、そして室内で使う蚊取りは日常的に使うものといえるでしょう。でも、なぜ蚊に刺されなくなったり、蚊を撃退できたりするのでしょうか。意外と知らないその仕組みについて、KINCHOでおなじみの大日本除虫菊株式会社、コミュニケーション本部 宣伝部 広報室の加原朋子さんに聞いてみましょう。
肌につける虫よけは人を透明人間にする!?
――肌につけるタイプの虫よけは、なぜ蚊を寄せつけず、刺されないようにできるのでしょうか?
加原朋子さん(以下、加原さん):蚊はあまり目が見えないために触角部分などにセンサーを持っていて、それを使って体温や汗のニオイ、二酸化炭素を察知して人を見つけます(詳しくは、第1回参照)。それならばセンサーが察知できないようにしようというのが、肌につける虫よけです。これらの虫よけにはイカリジンやディートなどが配合されていて、センサー機能を撹乱させます。つまり、蚊からすれば血を吸うことができる人がどこにいるかわからない状態。言い換えるならば、人が「透明人間」になってしまったようになるのです。
ただ塗り残しがあると、センサーはそこから体温などを感知してしまいます。足首や足の指、耳などはよく塗り残しがあるので、塗るときは意識してみてください。
――虫よけは、顔にもつけられるのでしょうか?
加原さん:顔にもつけられますが、小さなお子様にはあまりおすすめはできません。虫よけにはアルコールが含まれており、目に入れると刺激があるためです。またお子さんが手で目をこする場合もあるので、手にも虫よけをつけない方が安心です。
――ほかに注意することはありますか?
加原さん:皮膚に傷があるとしみてしまうことがあるので、虫よけをつける場合には傷の有無も確認していただきたいですね。
室内で使う蚊取り。子育て世帯で使っても安全?
――KINCHOさんでは、「金鳥の蚊取り線香」が有名かと思いますが、こちらの商品についても教えていただけますか?
加原さん:「金鳥の渦巻」は明治時代に、天然の殺虫成分を含む除虫菊の花を使用して金鳥で発明した殺虫剤です。今では、除虫菊の成分を化学的に合成したピレスロイドという殺虫成分を、木粉や除虫菊の粉末などに混ぜて作られています。蚊にとってピレスロイドは、神経を攻撃する成分です。ピレスロイドが蚊の体表(皮膚)から体内に入り込み、神経を攻撃して虫を興奮させて、ケイレンを起こして麻痺状態にさせます。やがて蚊は死んでいきます。
1回火をつけると約7時間もつように渦巻きになっていますから、長時間虫よけをしたい場合に使えます。
――蚊取り線香というと煙が気になってしまうのですが、子どもに害はありませんか?
加原さん:煙自体にはほぼ害はありません。ただ、部屋を閉め切って使うと煙の刺激がありますので、窓を開けた状態で使うなど換気をしながらお使いください。
――他に薬剤カートリッジを使う蚊取りもあります。
加原さん:「シンカトリ」は電源が不要な屋内蚊取りで、置くだけで使えるのが特徴です。部屋のわずかな空気の流れを使用して薬剤を拡散させる「エアフローリリース技術」というKINCHO独自の技術を使っていて、1個で6畳、または12畳の部屋に対応しています。火を使わず、電気も使用しないため電気代もかかりません。またリビングや寝室など持ち運びができます。より効果を発揮させるため、窓辺など風上に置いたり、エアコンや扇風機で空気を動かしたりするのがおすすめです。
――シンカトリを使用する際、どんなことに注意が必要ですか?
加原さん:お子さんがおもちゃだと思っていじってしまったり、舐めてしまったりするかもしれません。それを防ぐためにも、お子さんの手の届かない場所に置いておくと安心ですね。
※イカリジンの虫よけや「金鳥の渦巻」、「シンカトリ」を使う際は、使用上の注意をよく読んでご使用ください
編集後記
虫よけは人を透明人間にしてしまうというのは、興味深い話ではないでしょうか。お子さんに虫よけをつける際も、「透明人間になるんだよ」なんて言うと嫌がることなくつけてくれるかもしれませんね。一方蚊取りは、子どもがおもちゃにしないように注意が必要。大人が責任をもって管理したいですね。
取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・吉田ぱんだ
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