<不登校サポート>転校は状況を変える有効な手になる?何とか環境を変えたくて…

2025年10月に文部科学省が公表した令和6年度調査では、小・中学校の長期欠席者数が50万6,970人に上り、過去最多を更新したと言われています。この数字の影には、さらに大勢の子どもたちをサポートする人たちがいることでしょう。
『中1は欠席数が50日なので不登校認定です。中2でも不登校となれば、やはり転校を考えたほうがいいのかなと思っています』
文部科学省では、原則30日以上の欠席を不登校の目安としていることから、中学1年生の1年間で50日欠席した投稿者さんのお子さんは不登校生徒に該当しそうですね。投稿者さんは打開策として転校を検討しているそうですが、このことについてママたちから意見をもらいたいそうです。
不登校の理由による。転校だけが解決策ではない
『イジメや先生とのトラブル、進学校で勉強について行けないあたりが理由ならまだしも、転校して解決するものでもない気がする。学校というシステム自体が苦手ならどこでも大差ないので』
『不登校でもある程度はっきりした理由があれば、転校すれば行けるようになるかもしれないけど、漠然としたものなら転校しても行けるかどうかはわからないよ』
不登校にはさまざまな理由が存在するため、転校すれば問題が解決するわけではないといった声が目立ちました。また不登校になってしまう理由は1つではない可能性もあります。転校して環境が変わることで解決できるケースもあれば、問題を悪化させてしまう可能性もあるので、判断は慎重に行ったほうがいいとママたちは考えているようです。
いじめによる不登校で実際に転校したケースでは……
『うちの子は中2になり数日は通学できたけど、またすぐに学校へ行けなくなった。その後、適応指導教室とかにも行ったけどダメ。さらにその後、通信高校で高校を卒業してフリーターを3年半した後、一人暮らしをしながら正社員で就職した。将来の不安で押し潰されそうだったけど、今は幸せだよ』
『身内の話だけど、中1でイジメなどから不登校になり中2で転校。でも新しい学校やクラス、先生にも馴染めず、再度不登校に。中3で登校するようになったものの、またイジメがはじまり不登校に。最終的には自宅学習で中学を卒業したけど、高1で数か月通った後にまた不登校になってしまい、退学したらしい』
不登校から転校という選択肢を選んだケースの体験談もいくつか寄せられていました。明確に学校に問題があったケースでも、転校が問題解決になるかどうかはわかれるようです。子どもの性格や特性、環境など、さまざまな要因が影響するのでしょう。わが子がどちらのパターンになるかはフタを開けてみないとわからない、判断が難しい状況ですね。
まずは子どもの気持ちを聞いて
『まずはお子さんの不登校の理由を明確にしてから、慎重に決めたほうがいいよ。大学進学までの進路を漠然とでもいいからお子さんと相談して、お子さんが納得できる方向性を見つけられるといいね』
不登校の理由も、不登校になってしまったわが子自身の気持ちも、なかなか明確にはできないかもしれません。漠然とした学校への不安や恐怖を抱えて、学校へ行けなくなってしまうお子さんも少なくないからです。とはいえ、不登校になった理由を少しでも明確にしていかなければ、支える家族は打つ手がありませんよね。まずはお子さんの意思確認をしてはいかがでしょう。もちろん、お子さんが急に「転校したい」と言い出してもいいように、並行して通えそうな学校を調べておいてもいいでしょう。
不登校の理由は意外なところでも
学校そのもの以外にも不登校になる理由はあるとママたちは話していました。
『知り合いで繊細で優しい優等生が起立性調節障害になった。病院に行ったり、カウンセリングを受けたりしてみると、自閉スペクトラム症の受動型タイプだった。思春期のホルモンバランスや人間関係が複雑になる年齢だから、心も体も疲れてしまうことがある。50日も休んでいるならカウンセリングも必要だと思うし、場合によっては発達検査も必要になるかもしれないね』
医療や支援につながることで、不登校の理由が見つかるケースもあるといった声もありました。子ども自身が明確な答えを出せない、あるいは親に言えないのであれば、医療や公的な支援につながることも前向きに検討していいのかもしれません。まずはお住まいの市区町村やスクールカウンセラーなどを介して、身近にどのようなサポートが受けられるかを調べてみてはいかがでしょう。児童・思春期精神科に特化しているクリニックもあります。医療機関を検討したい場合は、口コミや通いやすさ、実際に問い合わせたときの窓口の印象などとあわせて検討するとよさそうです。
親子で少しずつ前へ
『今は通信制の高校や学びなおし校、就労移行支援など、さまざまな学校や支援制度があるので、何らかのかたちで身を立てていくことはできるよ』
焦って答えを出そうとすると状況を悪くしてしまう可能性が高いので、「とにかく焦りは禁物だ」という声も多くありました。選択肢はいろいろあります。どんどん時間が過ぎていくことに焦るかもしれませんが、親子で少しずつ前へ進んでいけるよう、コミュニケーションを重ねていってはいかがでしょう。
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文・櫻宮ヨウ 編集・有村実歩 イラスト・Ponko
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