<噛むって大事!>しっかり噛むとフェイスラインがシャープに!?髪の毛まで…?本当に? 第3回

ガムを噛むことで脳への刺激になり、記憶力や集中力によい影響を及ぼすという研究結果があります。子どもだけの影響と思いきや、実は大人にとっても気になる影響が。フェイスラインや肌のハリ改善などについても、研究結果があるらしいのです。株式会社ロッテ 中央研究所 噛むこと研究部の菅野範さんにお話をうかがっていきましょう。
ガムを噛むことでフェイスラインが引き上がる!?
――ロッテさんの噛むこと研究室のサイトに、「ガムを噛むことでフェイスラインが引き上がる」という記事があります。この内容は本当ですか?
菅野範さん(以下、菅野さん):本当です。ロッテの「ガムを噛むことによるフェイスラインへの影響を評価した研究」では、女性で8週間のガムを噛むトレーニング(1日3回)をした「ガム咀嚼群」とガムを噛まない「無摂取群」を比較しています。その結果、「ガム咀嚼群」では左右のフェイスラインの角度が増加しました。つまりフェイスラインがよりシャープになったということです。同時に顎の下のたるみ(顎下皮膚の弾力性における振幅最大値)の低下も認められました。ガムを噛むことが咀嚼筋などに作用して、フェイスラインの引き締めや顎下のたるみに影響を及ぼした可能性があります。
――やはりガムを噛むことで、口の周りの筋肉に影響したということでしょうか?
菅野さん:そうですね。ガムを噛むと口の周りの筋肉を動かしますから、口周りや頬の筋肉のストレッチにもなります。最新の研究では、肌のハリがアップする結果も出ています。さらにガムを噛むと唾液が出ます。唾液には口の中を洗い流してくれる作用や消化酵素も含まれているため、口腔環境が整ってむし歯や口臭の予防や、消化にもプラスに働くことが考えられます。
ガムの研究員は髪の毛がふさふさ!?ガムと毛髪の関係は
――ロッテさんには髪の毛についての研究もありますね。一見、噛むことと関係ないように思えるのですが、どのような経緯で始まったのですか?
菅野さん:ガムの研究をしている研究員は、1日に何時間もガムを噛んでいます。以前からガムの研究員は髪の毛がふさふさしている人が多いと言われていて、研究してみることになりました。対象はロッテの社員27名(男性21名、女性6名、24~51歳:平均年齢36.4±8.7歳)です。ガムを噛む時間が多い群(14名)とガムを噛む時間が少ない群(13名)に分けて毛髪径(髪の太さ)を測ったところ、ガムを噛む時間が多い群では少ない群と比較して、「頭頂部の毛髪が太い」という結果が得られました。なお側頭部に関しては、有意な差が認められませんでした。
――頭頂部だけ……。でも毛髪の質が変わるのは興味深いですね。なぜこのような結果が出たとお考えですか?
菅野さん:ガムを噛むと頭皮血流が増加するという研究結果も得られています。ガムが口に入ると口の中や舌を刺激され、噛む筋肉につながる動脈の血流が増えるのと、同時にガムを噛むことで口の周りの筋肉の運動によって血流が増えます。この血管が頭にもつながっているため、頭皮血流が増加して栄養や酸素が毛根に供給され、髪の毛によい影響が出る可能性が考えられます。
ただしこの研究はあくまで調査研究であり、ガムを噛む習慣と毛髪の太さに関わる因果関係を証明したものではありません。また薄くなった髪を生やしたり、増やしたりするかどうかも不明です。その点は今後追加の研究をする必要があると考えています。
噛むことによる、目への影響は?
――噛むことで、口の周りだけではなく、目の疲れなどへの影響はないでしょうか?
菅野さん:パソコンなどで作業を行うと眼疲労が気になりますが、ガムを噛むことでピント調整機能の低下をおさえて、目の疲れを軽減したという研究結果もあります。個人差はありますが、支障がないならばガムを噛みながらデスクワークをするのもよいかもしれません。
編集後記
「ガムを噛む」というシンプルな行動には美容の効果もあると聞くと、実践してみようと思うかもしれません。ガムは手軽ですし作業をしながらでも噛めますから、いつでもどこでもできて手を止める必要がないのは、「はじめやすい」と言えそうですね。効果に関しては個人差がありますが、気になる方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・まゆか!
続きを読む(明日配信予定)
人気連載をイッキ読み!