<噛むって大事!>気づくと口が開いている「お口ぽかん」。原因と対策は? 第1回 | ママスタセレクト - Part 2

いつでも、どこでも、ママに寄り添う情報を

<噛むって大事!>気づくと口が開いている「お口ぽかん」。原因と対策は? 第1回

お口ぽかんな子どものイラスト_べるこ

子どもの様子を見ていると、気づいたら口がぽかんと開いている状態になっていることがあるかもしれません。いわゆる「お口ぽかん」の状態です。これをそのままにしておくと子どもの歯並びや歯周病、感染症などのきっかけになる場合もあります。親として、何か対策をしたいもの。そこで、株式会社ロッテ 中央研究所  噛むこと研究部の菅野範さんに子どもの「お口ぽかん」の原因や対応策などをうかがいました。

子どもの「お口ぽかん」はどうして起きる?

――子どもが口を開けてしまう「お口ぽかん」は、どのような状態を指すのでしょうか?

菅野範さん(以下、菅野さん):「お口ぽかん」は口唇閉鎖不全症のことです。これは日常的に口が開いたままになってしまうことで、いろいろな不調を引き起こしてしまいます。お子さんだけではなく、成人や高齢者など全世代で起こりえる症状です。
「お口ぽかん」は、舌や口周りの筋肉が弱いことが原因となります。お子さんの場合は、口を閉じるための「口輪筋」を中心とした口周りの筋肉や「舌筋」が成長していないこともあります。これらの力が弱いのは、やわらかいものを好んで食べていたり、よく噛まずに飲み込んだりしてしまうためと考えられます。また、アレルギーなどによる鼻詰まりや上顎が狭くて鼻が発達していないために、鼻呼吸がしづらく感じることもあるでしょう。そうすると、どうしても口呼吸になるので「お口ぽかん」につながっていきます。

――「お口ぽかん」が続くと、どのような影響が出てきますか?

菅野さん:幼少期のお子さんでは、歯並びが悪くなる可能性があります。口が開いていると唇の口唇圧(内側へ押す力)が働かなくなり、出っ歯の原因となりえます。また、口を閉じた状態では舌は上顎についているのが正しいのですが、口が開いてしまうと舌は上顎にはついていません。そうすると上の歯を舌が内側から押す力が働かなくなり、歯並びが悪くなる恐れがあるのです。唇や舌が歯を押す力は決して強くはありませんが、積み重なることで影響は大きくなってしまいます。
他にも「お口ぽかん」の影響として、発音への影響や口の中が乾燥することによるむし歯や歯周病リスク、感染症への感染リスクが高まることも挙げられます。

広告

「お口ぽかん」は改善できる

――「お口ぽかん」を改善するには何をすればいいのでしょうか?

菅野さん:舌筋や口輪筋を鍛えるためのトレーニングを取り入れるとよいですね。たとえば前歯と唇の間に紐をつけたボタンを入れて、紐を引っ張ってボタンが飛び出さないようにするトレーニングがあります。このトレーニングでは唇に力が入るので、口輪筋を鍛えられます。他にも木ベラやストローなどを横にして唇に挟み、それを維持させると唇と閉じる練習になります。シャボン玉や口笛も、トレーニングになります。

――他にも方法はありますか?

菅野さん:フーセンガムを噛むことは口周りのいろいろな部分のトレーニングにつながります。フーセンを作るにはまず、ガムを噛むことで噛む筋肉を使い、次に舌を器用に動かしてガムを丸くして、舌の上で薄く伸ばします。このときにガムを舌の力でつぶすことになるので、舌の筋肉を使います。そしてガムの真ん中に舌を入れた後、舌をガムから抜いて唇をすぼめながら息を吹き込むので、口輪筋を使います。
個人差はありますが、このトレーニングを1回5分、2回行うことで改善が期待できる結果が出ています。その研究では4歳〜8歳のお子さんを対象に行っていますので、小さいお子さんでもフーセンガムトレーニングは可能です。万が一飲み込んでしまっても、ガムは消化されずにそのまま排泄されます。ただ喉につまるのが気になるようであれば、フーセンガムではない方法でトレーニングをしていただくのがよろしいかと思います。

――「お口ぽかん」を治すためには、早くトレーニングを始める方がよいのでしょうか?

菅野さん:成長過程にあるお子さんの「お口ぽかん」は、できるだけ早い段階で気づき、トレーニングを取り入れることで、習慣化してしまうことも防げますので、早く始めた方がいいかと思います。でも楽しくないと続けられないでしょうから、お子さんがすすんで行えるようなトレーニングを選ぶとよさそうです。

編集後記
子どもの「お口ぽかん」の原因は、舌や口周りの筋肉が弱いこと。普段あまり意識しない筋肉かもしれませんが、成長過程にある子どもの場合にはトレーニングをしておくことで「お口ぽかん」を防ぐことができそうです。またすでに「お口ぽかん」をしてしまう子どもでも諦める必要はありません。毎日少しずつトレーニングをすることで改善できそうです。この記事で紹介したフーセンガムを取り入れたトレーニングもありますが、最初はなかなか膨らませられないかもしれません。もし親自身も教えるのが難しいとなれば、ロッテの動画を参考にするのもよさそうです。

※取材は2025年10月に行いました。記事の内容は取材時点のものです。

取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・べるこ

続きを読む

関連記事

<噛むって大事!>しっかり噛んだら子どもの記憶や集中力もアップ!?肥満の防止にも 第2回
ご飯やお菓子などを食べるときに、普段何気なく行っている「噛む」という行為。実は記憶力や集中力、そして肥満にも関係してくるようです。 株式会社ロッテ 中央研究所 「噛むこと研究部」では、ガムを...
<子どもメガネの気になる疑問>目が悪い?メガネの度数が合ってない?わが子の視力の変化に気づくコツ
現代の子どもはPCやスマホ、タブレットに触れる機会が多くあります。それは目を酷使する機会が多いということでもあるのですが、みなさんは普段からわが子の目の健康について考えていますか? 学校の視力...
<思春期の下着>ブラジャーは、いつ頃からつける?どんな形がいいの? 第1回
個人差はありますが、女の子のなかには小学校中〜高学年あたりから胸のふくらみが出てくる子もいるでしょう。でもからだの成長に合わせて適切なブラジャーを選ぶのは、同じ女性のママであっても意外と難しい...