【菊地亜美さん・第3回】お互いに働いているから家のことは全て分担。大事なのは期待はしすぎないこと | ママスタセレクト - Part 2

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【菊地亜美さん・第3回】お互いに働いているから家のことは全て分担。大事なのは期待はしすぎないこと

3-①
2020年に長女、2025年3月には次女を出産。ママとして、タレントとしても活躍されている菊地亜美さんへのインタビュー。今回はパートナーである旦那さまとの関係性について。よく言い合いをしてしまうそうですが、それは果たして「ケンカ」と呼べるものなのでしょうか……?

育児も家事も自然と分担制に。夫は子どもが苦手だったけれど……

──家事育児の分担は、娘さんが生まれる前から決めていましたか?

菊地亜美さん(以下、菊地さん):とくにそうした話はしていませんでした。ただ、わが家はどちらも変則的な仕事をしているので、以前から「今日は何時に帰るの?」といった確認ごとは常にしていたんです。娘が生まれてからも毎日スケジュールを調整して、パズルのように組み合わせて。基本的にやっていることは同じですね。どちらも働いていて、どちらも家のことをする。すべてを分担している感覚があります。

──自然とそうなってきたのですか?

菊地さん:私の仕事のこともわかっているので、必然的に夫もやらなきゃいけなくなりますよね。「仕事に行ってもいい?」じゃなくて、「仕事に行くからね」なので。

──旦那さんはパパになって変わりましたか?

菊地さん:夫はもともと子ども好きではなかったんですよ。私はずっと子ども好きで、結婚願望はそれほどなかったけれど“いつか子どもが欲しい”という思いが強くて。夫から「正直子どもは苦手」と言われていたので、それがずっと気になってはいたんです。

でもつい最近も言っていたのですが、「今でも子どもが大好きかといえばそうでもないけど、自分の子どもはまったく別」と。育児もめちゃくちゃやっているしすごく愛情を注いでいるので、自分の子どもは別格なんだなと思います。

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ケンカはないけれど、言い合いはする。その様子を娘が見ていて?

──娘さんのことが原因で、ケンカをすることはありますか?

菊地さん:すごくあります。教育方針とか。ふたりとも言いたいことを言ってしまうタイプですし。でも、あれをケンカというのかな……? ケンカって、口をきかなくなるイメージですが、それはないんですよ。

──とことん討論する?
3-②
菊地さん:そう! 私、今まで「ケンカはしますか?」と聞かれると「します!」と答えてきたけど、していないのかもしれない。ただの言い合いで、そこから3分後には全然違う話をしています(笑)。

──お互いを言い負かして、少しでも優位に立とうとするのがケンカでは?

菊地さん:それはやりますよ。「違うじゃん!」「いやいや、そっちがおかしい」とか。イライラするけどこれ以上言っても仕方ないかと思っているうちに気分が変わって、「今からこれ作るけど、食べる?」とか(笑)。ケンカはするけど、みなさんが想像するような長さではないかもしれない。超ショートバージョンの言い合い、みたいな。そのときはカッとなってムカムカするけど、どちらも全然引きずらないので。

──娘さんが、ママパパのそうした言い合いを目にしたことは?

菊地さん:もともと「子どもの目の前でケンカをしないようにしよう」と言っていたのですが、ま、やっちゃいますよね(苦笑)。長女が「もう! ママとまたケンカしたくないよ」と言うんですよ。私はただの言い合いのつもりだったのに、長女にとってはそれが“ケンカ”らしくて。この前も「私とママとパパって、めっちゃ似ているよね」と言い出したので、「なんで?」と聞いたら「だって私とママもケンカするし、この前ママとパパもケンカしてたじゃん」って。

それを聞いて「やっぱり長女の前で言い合うのはやめよう」と、なりました。子どもって、すごく聞いていますよね。

──なんでも聞いているし、なんでも見ていますよね(笑)。家事育児は分担制という旦那さんですが、やってほしいことがあるときはどんなふうに頼みますか?

菊地さん:昔は「お願いしなくてもやってよ」と思っていました。最初は「今日は◯曜日だから、燃えるゴミを捨ててね」「シンクに食器が溜まっているから、洗って片付けてね」と言って、となれば一度言ったんだからもう言わなくていいと思うじゃないですか? だから次にそれをやっていないと「なんで毎回同じことを言わなきゃいけないの?」と思うわけです。

でも、夫は言われなければ気づかない。ただ、言ったことは完璧に全部やってくれるんです。そういう人だとわかってからは、もう期待を下げよう、と。言ってやってくれるなら、それでいいと思って。

夫も夫で「俺は気が利かないかもしれないけど、言われたことは全部やるから」と言うので、その都度「あれやって、これやって」と言っています。いちいち言うのは面倒だけど「ちゃんと言った通りになっている。ありがとう」と、お礼もちゃんと言うようにしています。「ごめんね」と「ありがとう」は日常的に言うようにしていますね。

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向いているかはわからないけど、イライラも含めて子育てが好き

──そこも子どもは見ていますからね。亜美さんご自身は、ママになったことで自分に発見はありましたか?
3-③
菊地さん:結構子育てが好きなんだなと思ったことかな。自分が親になってから、色々な親がいることに気づいたんですよ。悪い意味ではなく。同じ親でも色々な考えを持っている人がいるんだなと感じる場面がたくさんあって。

──わが子が幼稚園など外の世界に行くようになると、とくにですよね。

菊地さん:そうそう。妊娠中や出産したばかりの頃は「ママってこういうもの」が、どのママも同じだと思っていて。例えばこの仕事でも、うちは子どもが小さいので夜の時間帯は「まだ夜に出られるわけがない。無理に決まっている」と思っていました。でも、子どもが小さくても「夜の時間帯でも大丈夫です」という方もいて。その人によって考えややり方がまったく違うのは、ちょっとした驚きでした。

よく「私、子育てに向いていないから」と言う方がいますけど、子育てに向いていないってなんだろう? 「向いていない」と言う人こそむしろ自己分析できていると思いますが、私はそれを考えたこともなくて。それで、改めて考えたときに感じたのが、“向いているかどうかはわからないけど、子育てをするのが楽しくて好きなのは間違いない”という気持ちでした。

例えば「今日は寝落ちしちゃって、部屋が片付けられなかった」というのはストレスになるはずだけど、でもそれも面白いなというか。ちょっとしたイライラも含めて、子育てすることが好きだなと思います。仕事で嫌なことがあるとすごく落ち込んでしまいますが、子育ては違う。それも含めて楽しめることに気づきました。

ママパパどちらもおしゃべりだそうで、その影響か上の娘さんもおしゃべり上手だとか。かわいい発言の数々に癒やされ、ドキリとさせられている様子です。次回のテーマはご自身のYouTubeチャンネル「あみちゃんねる」について。その中で公表された二度の流産についても語っていただきました。

取材、文・鈴木麻子 撮影・中村彩子 編集・編集部

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