<足元チェック!靴選び>園児と小学生低学年では履く靴が違う。それぞれのポイントは? 第2回
子どもが毎日のように履く靴は、多くのメーカーやブランドからも販売されていて、どれが子どもに合うのかがわからないもの。ファーストシューズだけでなく、それ以降の靴も同様です。今回はファーストシューズの次のステップについて、アシックス商事株式会社 国内事業統括部 事業戦略本部 ブランド戦略部 プロダクト戦略チーム プロダクト戦略担当の横田侑子さんにお聞きしていきます。
3歳くらいまではベビーシューズ
――ファーストシューズを卒業すると、次は違うタイプのシューズになりそうですね。どのようなシューズになってくるのでしょうか?
横田侑子さん(以下、横田さん):アシックスでは、お子さんのシューズを3つのステージに分けています。ファーストシューズの次はベビーシューズです。年齢でいうと3歳くらいまでのお子さんが履くようなシューズですね。この年齢になると動きもダイナミックになってくるので、ソールは厚めで衝撃に耐えられるようにクッション材を使っているシューズが好ましくなってきます。また靴底の横の溝が深いと靴底がしっかりと曲がるので、お子さんが走るようなときでもその動きを妨げにくくなりますね。
アシックスのベビーシューズでは、ローカットとミドルカットの2つのタイプがあります。まだ足首が安定していない場合にはミドルカット、お子さんが活発に動くようになったならばローカットというような選び方もできます。また履き口については、この時期はまだまだ親御さんがお子さんにシューズを履かせることもあるため、ファーストシューズ同様に大きく開くものがおすすめです。
――靴の素材についてはいかがですか?
横田さん:活発に動くようになるので、シューズの中が蒸れにくいようメッシュ素材がよいでしょうね。
3歳以降~小学校低学年の靴の選び方とやってはいけないこと
――ベビーシューズの次は、どのような靴になりますか?
横田さん:アシックスでは、ベビーシューズの次はプレスクールというシューズになります。3歳から7歳ごろ、小学校低学年くらいまでのお子さん向けのシューズです。この時期は活動的になりますし、いろいろな動きをするようになります。急に走り出したり、遊具を使って遊んだり、あるいは突然横の動きをしたり。そのような動きに対応するために、プレスクールは滑りにくいものを選ぶと良いですね。さらには、摩耗しにくいことも大切です。シューズがすぐに使えなくなってしまうと、経済的な負担も大きくなりますから。
――親としてはちょっとサイズが大きめの靴を買いたい……と思ってしまうこともあります。ダメでしょうか?
横田さん:親御さんの心理はすごくわかります。でもできるだけお子さんの足のサイズを把握して、それに合ったシューズを履かせるのがベストです。大きめのサイズでスリッポンのような調整機能がないものを履くと、足がシューズの中で動いてつま先を痛めたり靴擦れの要因になったりします。
実寸のサイズから大きくてもプラス 5〜10mmくらいのサイズを選ぶと、違和感なく履けると思いますよ。
――サイズを選ぶ際には、どこに合わせるのがよいのでしょうか?
横田さん:サイズを選ぶ際には、かかとに合わせることがポイントになってきます。かかとからはあまり動かず、つま先には少しゆとりある状態が、シューズを履いたときの理想的な状態です。靴の上部が緩い場合には靴紐やベルトで調整をしてください。
ベビーシューズやプレスクールの買い替えの目安は半年に1回
――小さいお子さんのシューズを買い替える理由は、サイズアウトが多いと思います。買い替えの目安はありますか?
横田さん:アシックスのシューズでいうと、ベビーシューズからプレスクールまでは、だいたい半年に1回のペースの買い替えが目安になってきます。この時期は半年ごとにワンサイズアップしてくるのが一般的だからです。前回買ったときから半年近く経つ頃には、お子さんの足の様子を観察しつつ、そろそろ買い替え時期かなと考えるとよさそうです。
――この時期のシューズは、壊れるとしたらどのあたりにダメージが出ることが多いですか?
横田さん:ベビーシューズの場合はあまりないとは思うのですが、プレスクールになるとお子さんの動きが激しくなるので、つま先が当たる部分が破れることはあるかもしれません。メッシュ素材の場合は、メッシュに細かい砂が詰まって生地がかたくなってしまうことも。ベルトに使われているファスナーテープも、砂などが詰まって粘着力が弱くなるケースも考えられます。特にベルトは、シューズを足にフィットさせるために重要な部分ですから、砂や汚れを取り除いてもくっつきにくくなったと思ったら買い替えたほうがよいでしょう。
編集後記
3歳くらいまでの子どもの場合はベビーシューズ、小学校低学年になるとプレスクールのシューズというように、使うシューズのタイプが違ってきます。活動的になってくる時期ですから、動きを妨げないようなシューズを選びたいですね。
小さいうちは半年に1回を目安にシューズを買い替えることになりそうです。シューズは決して安いものではないですが、この先、子どもはずっと足を地面につけて歩いたり走ったりします。子どもの足の健康のためにも定期的なチェックを行っていきたいですね。
取材、文・川崎さちえ 編集・編集部 イラスト・Ponko
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