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<子どもメガネの気になる疑問>ブルーライトは悪いものではないって知ってる?メガネは使う方がいい?

インタビュー03

今や小学校や中学校ではPCやタブレットを使う授業が行われており、自宅ではスマホで動画を観たりゲームをしたりすることもあるでしょう。その際には液晶画面から発せられるブルーライトが、子どもたちの目に入ってしまいます。ブルーライトをカットするメガネも販売されていますが、実は子どもにとってブルーライトは悪いものではないということはご存じでしょうか?
ブルーライトが子どもたちの目にどのような影響があるのか、メガネのZoff 鈴木晴子さんにお話しいただきました。

ブルーライトカットのメガネは日中に使わなくてもいい

――ブルーライトカットのメガネは、子どもでも使うべきなのでしょうか。

鈴木晴子さん(以下、鈴木さん):ブルーライトは悪いものという印象が強いかもしれませんが、実は子どもに対しては一定のブルーライトの刺激が必要という提言があります。
ブルーライトは言ってみれば「外からの刺激」。それを全く受けずに子ども時代を過ごすよりは、一定の刺激があった方が子どもにとってよいという内容です。もともとブルーライトは太陽光にも含まれています。太陽光は人にとって大切といえ、子どもたちの成長にも必要です。

※編集部注:『夕方以降にブルーライトをカットすることには、一定の効果が見込まれる可能性はあります。しかしながら、その他の点はエビデンスに乏しく、いくつかの問題点があります』

――ブルーライトカットのメガネは、子どもに積極的に使わせなくてもいいのですね。

鈴木さん:使うにしても、タイミングが重要ということですね。ブルーライトは脳を活性化させるので、夜にブルーライトを浴びると眠りにつきにくくなってしまいます。寝る前にタブレットやスマホを見るとなかなか眠れなくなって、翌日は寝不足になるのはよくあることです。
ブルーライトカットのメガネは、常用するのではなく夜だけ使うというように、シーン別に取り入れるとよいのではないでしょうか。

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ブルーライトのカット率ほか、メガネを選ぶポイントは?

――ブルーライトカットのメガネにも、「カット率」があります。メガネの選び方に影響しますか?

鈴木さん:ブルーライトのカット率はメーカーによって異なり、Zoffの場合には33%や50%があります。カット率が高い方がより多くのブルーライトをカットします。もうひとつカット率と関係するポイントがあって、それがレンズの色味です。ブルーライトカットのメガネのレンズは少し黄色味がかった色をしていて、ブルーライトのカット率が上がるとレンズの色が濃くなります。濃い色のレンズをかけていると、他の人から「カラーレンズのメガネをかけている」と思われるかもしれません。

――カラーレンズのメガネは、その人の印象を変えますよね。

鈴木さん:お子さんが学校でブルーライトカットのメガネをかける場合も、黄色味が強いものだと他の子に「カラーレンズをかけているの?」と言われたり、本人もレンズの色味が気になってしまったりする可能性がありますよね。それを防ぐためには黄色味が薄いものを選んだ方が、お子さんのためになるかもしれません。でも家用でレンズの色味が気にならない場合は、黄色味が強くなっても問題ないでしょうから、学校と家で使い分けるという方法もあります。

――他に注意したいことはありますか?

鈴木さん:ブルーライトカットのレンズの表面には反射コートが入っていないので、写真撮影時や光が当たったときにレンズがピカっと光ってしまいます。光を抑えるには黄色味が薄い、つまりカット率が低めのものがいいと思います。

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ブルーライトカット、UVカット、効果はどのくらい続く?

――ブルーライトカットもUVカットも有効期限のようなものはあるのでしょうか?

鈴木さん:ブルーライトカットもUVカットも有効期限は設けられていません。何年か経ったら交換という基準はなく、どんなに紫外線やブルーライトを浴びても効果が落ちないような設計になっています。
ただUVカットもブルーライトカットもレンズの表面にコーティングされている状態なので、レンズが傷ついてしまうと効果が落ちてしまうことがあります。そのため傷が多くなってきたら交換する方が安心かもしれません。また透明のレンズも使っているうちにだんだん黄ばんでくることがあります。そうすると視界が黄色っぽくなってしまうので、それがレンズの交換のタイミングとして考えることもできます。目安としては2〜3年ですね。

編集後記
子どもの場合、ブルーライトカットのメガネは常用するよりも、寝る前に使うなどシーンに応じて使うのがよさそうですね。ブルーライトについては今後も、最新情報をチェックしていきたいところです。

※取材は2025年5月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。

取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・天城ヨリ子

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