絵本『うんこちゃん』は切なくも笑える心に残る一冊でした
「うんこ」と言えば、くさい・汚い・恥ずかしい・・・といいイメージがないのが正直なところ。ところが、ある日、本屋で手にしたカワイイ表紙の「うんこちゃん」がそのイメージを覆してくれました。うんこだって友だちがほしい、うんこだって幼稚園に行きたい。子どもが大好きな「うんこ」ネタの中につまった“ちょっといい話”をご紹介します。
ながさないで・・・
第1弾「うんこちゃん」では、主人公・かんたろうのトイレシーンからはじまります。どこからか聞こえてくる「ながさないで・・・」の声の主を探すとそこにいたのは、かんたろうが出したばかりのうんこ! 「おかしいじゃん。うんこ ながさないひと!」と言いつつも、うんこちゃんを流せないかんたろう。そして、友だちになりたいうんこちゃんは、かんたろうに好かれるために形を変えたり肩に乗ったり、一生懸命努力します。少しずつ仲良くなる二人。でも、くさい臭いのせいで、妹やお母さんにばれてしまい・・・。いったいどうなるのでしょうか? 終盤は「なるほど!」と思うセリフや予想外の結末が待っています。(詳しくは絵本にて)
だしなさいよ
大爆笑の中、最新刊「うんこちゃん、ようちえんへいく」を読みはじめた筆者と子どもたち。幼稚園に行く途中のかんたろうに、「だしなさいよ・・・」と要求してくるシーンからはじまる物語は、またしてもおもしろそうな予感です。その場では出せないと、トイレに急ぐかんたろうですが、そんな時に限ってトイレがどこも開いていない。うんこちゃんはついに出てきてしまいます。「漏らしたのは誰かバレてしまう!?」と言ったドキドキシーンで、うんこちゃんが言ったセリフが最高! 「うんこなのにやるな」と思ってしまいました。(詳しくは絵本にて)
うんこちゃんが運んでくる「友情」「人情」、そして「便意」と「におい」。子どもと一緒に笑いながらも、心に残る一冊となりました。私たちの健康に必要な『うんこちゃん』のことをちょっと見直すキッカケになるかもしれませんよ。
著者:のぶみ
出版社: ひかりのくに
文・Kuu